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温かいおでんにとろろ昆布


【温かいおでん】
昆布と鰹節を合わせた濃いめの出汁を塩で調える。よく煮たロールキャベツ、ちぢみほうれん草、大根にとろろ昆布を乗せていただきます。


梅が咲いていた。音もなく。畑の中で。あちらは白。こちらは紅。今日もまたよく晴れて、陽射しが暖かい。無言のやり取りがあったらしい。

「立春朝搾りを飲む会」で用意するおでんを試す。鶏もも肉を挽いてひき肉にし、刻み生姜、ねぎと共にたねにしたロールキャベツ。日本酒のフレッシュな味わいに合わせて少し強めな出汁にする。あとはとろろ昆布やつけダレでお好みにしていただく。

我が家ではちぢみほうれん草が冬のお気に入り。見つけたら2袋くらいまとめて手にする。アクも少ないから鍋にも汁物にも直煮することが多いけれど、おでんつゆに浸すときは下茹でをする。立春に合わせて透明な印象にしたい。


宮沢賢治の詩集を読んでいると、「鳥」という詩があった。1度読み、気になって戻り、何度か繰り返すうち、やがて小さく声に出して読み上げた。「水いろの天」、「古い黄いろの夢」、そうした中を「風がすきとほつて吹いている」。その1文が深く気に入って、にも関わらず、何度声にしてみてもその文だけ消えそうな音になる。これをいつか朗読したいと思っている。


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