【エッセイ】のちの新郎新婦②。
こんばんは、それでは早速続きを書いていきます。
2人に、当時付き合っていた彼氏を紹介しました。
その彼氏というのが、私の会社の上司で、Sさんも知っている人でした。
私の彼氏は、出張でこちらに長期滞在していたので、友達と呼べる人がいなかったこともあり、仲良くなってくれたらいいなぁーくらいの感覚でした。
交際して1年もせずに、H氏とSさんは、結婚することになりました!いわゆる、私が仲介人という訳です。
婚姻届の証人になって欲しいと、人生で初めて署名しました。きっと、これは後にも先にもこれが最後だと思います。
2人は、その結婚式と婚姻届けの提出の日を私の誕生日にしたいと言ったのです。
くしくも、その年の私の誕生日は土曜日だったので、私は勿論仕事で沢山の挙式を施工しなければいけませんでした。
この頃、私の彼氏は既に本社に戻っており、遠距離期間に突入していたので、結婚式に参加するのは私と一緒に仕事をしている他の仲間でした。
当日は、仕事の合間に着替えて、結婚式に参加するしかなく、とても大変でした。
私の誕生日に結婚式を挙げるのだから、サプライズでスピーチを頼まれるかもしれないから、準備をしておいた方がいいんじゃない?と周りから言われ、何となく考えてはいました。
しかし、それはただの取り越し苦労でした。
結婚式場に着き、自分の席を見ると、名前の札の下に、プレゼントが置かれていました。
そのプレゼントって、何だったと思いますか?
レターセットですよ。正直、何でレターセットなのか、最初は分かりませんでした。理由は、遠距離をしているから、手紙書くでしょ?って言うことだったんだそうです。
その時、もう既にLINEがありましたら、別にわざわざ手紙を出す必要もない時代です。
誕生日プレゼントに、レターセットというのもビックリでしたが、何より1番驚いたのは、私の誕生日にわざわざ自分の仕事を抜けてまで参加させられたのに、私に対する直接的なイベントのようなものが、進行になかったことです。
そして、新郎新婦のプロフィール紹介でも、出会いについて一切触れられていませんでした。
結婚式が終わり、私は急いでまた自分の仕事場(結婚式場)へ戻り、着替えをし、夕方まで仕事をこなしました。
二次会に来て欲しいと言われていましたが、時間的に三次会になりましたが、そちらにも顔を出しました。
そこでお酒も入った新郎が、なぜか仕事をする上で、彼氏がいることを隠していたにも関わらず、勝手に言ってしまうんですね。
なぜ言ったのかと聞いたら、いいかと思ってと言ったんです。
もう、ここから居なくなりたいと思いました。2年くらい隠していたのに、あっさりと言ってしまうその神経が分かりませんでした。
ここで帰ればよかったのですが、四次会まで参加して、疲れ果てて電車に乗り、最寄り駅で降りたところで、彼氏に電話をして、大号泣。
それなりに、信用したから、彼氏も紹介したのに、それをお酒が入っていたからと言って、口を滑らせてしまうなんて、自分の誕生日に最悪の思い出が出来たと思いました。
彼氏は、仕方ないと言っていましたが、嫌だったと思います。
そこから、少しずつ2人とは距離が出来ました。そりゃ、当たり前です、常識が違うのですから。
Sさんが程なくして妊娠したタイミングぐらいだったでしょうか、ねずみ講のような件の誘いで、私に電話をしてきました。
”あぁーこれはもう無理だ、完璧に縁を切ろう”
と思い、Sさんと連絡するのをやめました。
その後、H氏と共通の上司や後輩と飲みに行く機会があり、何度か誘ったのですが、多分Sさんがそれを嫌がったのだと思います。飲み会に来ることはありませんでした。
私が官公庁に勤めていた頃、とてもよくしてくれ尊敬していたい上司が亡くなる数か月に飲み会に誘った時も、勿論H氏は来なくて、結局その上司に会う事なく、上司は病魔と闘い、そのまま亡くなってしまいました。
でも、普通に葬儀には来ていて、その時一言も言葉を交わす事さえありませんでした。
”あぁーこれはH氏とももう無理だなぁ。”
と思い2人共と連絡を取るのをやめました。
私の常識がおかしいだけなのかもしれませんが、きっと2人は似た者同士
だったんだと思います。
今も、どこかで幸せにやっているようです。
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