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アヘアヘキングダム2ndSeason Story 18

<Tokiyu’s Case ―― トキユの場合>
数多(あまた)の艱難辛苦(かんなんしんく)も、
この時の為を思えば厭(いと)わなかった。

貴様はまもなく、黄泉(よみ)の客となる。

名を名乗れ、と。
良かろう。
我が名を心に刻みながら、今際の際(いまわのきわ)を迎えるがよい。

我の名は、朱雀院斑鳩(すざくいん いかるが)。
 
…ふっ。ようやく気が付いたか。
我が父、朱雀院惟清(すざくいん これきよ)の不倶戴天(ふぐたいてん)の思い、ここで晴らさん。

今の貴様に出来るのは、絶望の中、祈ることだけだ。

生者必滅、会者定離(しょうじゃひつめつ、えしゃじょうり)。
己の運命を、あの世で呪うがいい。

闇を切り裂く、一筋の雷光。
天から授かりし、鬼神の剣よ。
今こそ、我に力を…!


朱雀鳳凰流最終奥義、羅璃羅璃弩癇!!
(らりらりどかん!!)


 「…あなた、あなた!」
 (と´-ω-).。oO zzz…
 「着きましたよ!」
 (と´*ω*).。oO ん、あ…着いた?
 「早く降りないと、CAさんに怒られますよ!」
 (と´・ω・) …あ、はい。

<Nyamsan’s Case ―― ニャムサンの場合>
衝動的に預かってしまった…ww
でも、ショショノスケちゃんを預かったのには、理由がある。
猫の鳴きまねの、レベルアップ!(☆ФωФ)

アヘアへ王国にいた頃、隣の人が飼ってた猫が、良くアパートに来てた。
私は勝手に「ニャポコ」って名前を付けてw、暇さえあれば一緒に遊んで。

観察していると、鳴き方にも色々あるのが分かった。甘えたい時、エサが欲しい時、怒っている時、どこか痛い所がある時。それぞれ違うんだよね。それが自然と身について…気が付いたら、第1次声優時代の、私の武器になっていた(。◕ˇωˇ◕。)

何か1つでもいいから、「これ!」っていうものを持っている人は強い。元々、私の声ってそんなに特徴があるわけでもないし、幅広くキャラを使い分けられるタイプでもなかったし(´・ω・`) 猫がなかったら、とっくに声優なんてあきらめてたかもしれない。

まあ、本物の猫のSEを使われたらおしまいなんだけどwww
でも、それを応用すれば、ただ猫の役だけじゃなくて、猫っぽいしゃべり方のキャラ(これは結構いる)を演じる時に大きなプラスになるんだ。

復帰するにあたって、おぬこは考えた。以前のニャムサンと変わってなければ意味がない。この歳だし、相手に「即戦力になる」って思わせなければ、きっと相手にされない。そのためには、猫の鳴きまねのレベルアップが必要ニャン(☆ФωФ)

 ニャー (☆ФωФ)  (=^・ェ・^=)にゃ-

やっぱりショショちゃん、どことなく、ニャポコに似てる(*´∇`*)
少しの間だけど、私の練習パートナーになってね☆
その分、おいしいごはん、い~っぱい食べさせてあげるからね!

あ、電話…大森さんだ。
はい、ニャムサンです(*´∇`*)📱

<Dialog Shouko and Munetaro at the airport ―― ショウコとムネたろうの会話 空港にて>
ム: 搭乗手続き、完了いたしました。
シ: ありがとね( ^ω^ ) …あ、ムネさん。
ム: 何でしょう。
シ: あの人、ネーソーのお友達じゃなかったかしら?アパート時代の。
ム: …ええ。トキユ様ですね。
シ: やっぱり。どこかでお見かけしたと思ったの。というか、ムネさんよく覚えてるわね(笑)。
ム: トキユ様には、大変お世話になりましたから。ご挨拶、させていただきましょうか。
シ: でも、彼女さんもご一緒みたいだし、邪魔しちゃ悪いわよ。
ム: せっかくですから、一言だけでも。私がお声をかけて参りますので。
シ: …そう?じゃあ、挨拶だけね。お邪魔になりそうなら、遠慮してね。
ム: かしこまりました。では、少々お待ちを。

<Munetaro’s Case ―― ムネたろうの場合>

トキユ様…


トキユ様っ…!


トキユっ……!!


バーニングナイツ!!


胸(ムネ)熱っ…!!(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)Fou!!



<Fiimo’s Case ―― フィーモの場合>
おかしい…(´・ω・`)

営業のヘルプで、わずか2週間離れてただけなのに、感覚がおかしいんだ。
味の違いが、分からなくなっちゃった…orz もっと言うと、ヨーグルトが美味しく感じられなくなってきちゃった…(´;ω;`)

僕が所属しているのは「商品企画部」だけど、ただ単に新しいものを考えているだけじゃなくて、他社商品の試食や研究をして、新商品開発の参考にする役割も担っている。「味覚研究員」って肩書きで、社内でも僕を含めて3人しかいないんだ。

僕が商品企画部に配属された理由として、「味覚が鋭敏だから」というのも大きかったらしい。確かに、一般の人がプレーン・ヨーグルトの味の違いを表現するのはとっても難しいと思う。でも、僕からしたら、明らかに違う。それぞれのヨーグルトに良さがあるし、個性がある。1つとして同じものはないんだ。
 
例えば、甘みと酸味。一口に「乳酸菌」と言っても種類は様々だし、1ccあたりの乳酸菌の量によっても、酸味が変わってくる。乳酸の濃度もポイントだね。一旦ミルクが発酵すると、それが進めば進むほど、乳酸の濃度が増して、酸っぱくなっていくんだ。

例えば、保存状態。賞味期限までの時期や温度によっても印象は変わるから、保存状態は何より大切。ヨーグルトは繊細なんだ。僕のようにね(なんちゃって☆)。

そうそう。僕が小学生の頃にやった自由研究では、キャベツの漬物から乳酸菌を取りだして、そこからヨーグルトを作ったんだよね。植物性乳酸菌から作ったヨーグルトって、普通のと何が違うんだろ??って思ったから。そうしたら、何とビックリ!有機酸の総量と有機酸に占める乳酸菌の割合から、味や固まり方に違いがあったんだよね。人生で、初めての表彰状をもらえたんだ。あの時は嬉しかったな~(^∀^)♪

…って、思い出にふけってる場合じゃないよ、僕… 
どうしよう(´・ω・`)
このままだと、仕事にならない。
僕からヨーグルトとったら、何も残らないのに…orz


<Kussan’s Case ―― クッサンの場合>
いい加減決めないとなぁ、先のこと。バンドでいくのか。このままサポート中心で行くのか。今は正直、すごく宙ぶらりんの状態だ(´Д`)

僕はやっぱり、1つのバンドで集中してやりたい。一曲に費やせる時間も、曲に関して相談し合える時間も増やせるし。何より、ライブで一体感のある音を出したいし、感じたいんだ(*`ω´)

幸い、色々な人と知り合って人脈が出来たおかげで、一緒にやってくれそうなメンバーの目星も付いた。動こうと思えば、すぐにでも動ける。

でも、今がダメってわけでもないんだよな…そこが問題なんだけど。

僕は個人的に、ボーカルとしてのユィミをすごく評価している。最初は、
ネーソーの紹介ってだけで、「サポートしているうちの1コ」って感覚しかなかったけど…今は一緒にやっていて楽しいし、色々な面で波調も合うんだよね。何も言われなくても、「あ、こういう音が欲しいんだろうなあ」って、何となく分かるし。ユィミとなら、これからもうまくやっていける自信がある。

ただ、新たにバンドを組むとしたら、ユィミとは当然離れることに…

待てよ。
僕が作ったバンドに、ユィミを誘うっていうのは無理なんだろうか。
……無理か。無理だろうなw
 

声かける前に、あきらめるヤツがどこにいるんだっ(*`ω´)


<Dialog Tokiyu and Munetaro at the airport ―― トキユとムネたろうの会話 空港にて>

注:セリフの後の★は、その人のテンションを表しています(最高で5)

ト: …!!ムネさんではありませんか…(★)
ム: ご無沙汰いたしております、トキユ様。(★)
ト: いえいえ、こちらこそ。お元気でしたか。
ム: おかげ様で。トキユさんも、お元気そうで。今日は、ご旅行か何かですか。
ト: あ、いや、実は私たち、東京に引っ越してきたのです。
ム: …そうですか(★★) ネーソー様もさぞかしお喜びになることでしょう。
ト: どうでしょうかね(苦笑)…ムネさんは、これからお仕事ですか。
ム: はい。奥様とN.Y.に行って参ります。旦那様の壁画の除幕式に参加するためです。
ト: そうでしたか。お気をつけて行ってらっしゃいませ。
ム: ありがとうございます。あちらに奥様がいらっしゃいますので、ご挨拶だけでもしていただけると嬉しいです。
ト: (と´・ω・) ええ、それは喜んで。
ム: あ、その前に、1つだけ、個人的なことになりますが、宜しいでしょうか…これは、他言無用でお願いしますね。
ト: …何でしょう(★)
ム: 私、実はあれ以来、趣味で「ある菌類」を育てておりまして…(★★)
ト: ほほう…(★★★)
ム: これから収穫の時期を迎えるのですが、こちらに引越されたということであれば、是非トキユ様にもおすそわけをと考えております(★★★)
金: (´金ω金`)アザース (★★★★)
ム: 特に今年は、エリンギとブナシメジの出来が良くてですね。網焼きにすると、いい香りがするのです(★★★★)
金: …(´金ω金`)ナンスカソレ (★★★★★)
ム: そこに、ほんのり醤油とバターを効かせて、熱々を口の中に頬張りこむと、それはもう大変なことに…(★★★★★)
金: …(´金ω金`)ダエキガヤベーッス(★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★(ry
ム: これは、私のプライヴェート専用の番号です。帰国次第、ご連絡差し上げますので、ご登録の方、お願い致します(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)
金: d(´金ω金`)b ティース

<STORY 19 preview ―― 次回予告>
胸が高鳴る一言  / Who are you?
白紙とROM宣言 / だいじょばない
(✧≖‿ゝ≖) coming soon
※モデルこそいますが、あくまでもフィクションです。

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