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アヘアヘキングダム1st Season Story 8

<Yuimi’s Case ―― ユィミの場合>
さっき、珍しくフィーモに「ちょっと相談が…」って持ちかけられた。え?あたし?トキユさんがいるじゃない…って思ったけど、何かトキユさん、ずっとキノコの名前をブツブツ言ってて、全然話を聞いてくれないらしい。それ、だいじょぶなの?

で、あたしなんかで良かったら…って感じで話を聞いてみて、びっくり。フィーモとアインちゃんが通ってる学校は、元々偏差値が高いのは知ってたんだけど、どうやら学年で3位以内に入っていると、半年間奨学金がもらえるらしい。で、フィーモはこの2年半ずっとそれをキープしているんだって(しかも、学年でフィーモ1人だけだとか)。どんだけ優秀なんですか、フィーモさん…。

それが親と約束した1人暮らしの条件だから、フィーモも頑張ってきたってとこあるんだろうけど、それにしても凄い。少し脳みそ分けて下さい(´Д`)って感じだけど、そんな頭の良い人が、卒業後は大学に進まずに海外へヨーグルト修行に行く!なんて言い出したら…そりゃ先生や同級生は唖然とするよね。もしかして、ラキアたんに影響されたのかな?

あたしといえばひたすら聞き役で、言えたのは「親とじっくり話し合った方がいいよ」くらい。大したアドバイスも出来ずに終わっちゃったけど、フィーモは話を聞いてもらいたかったらしく、すごく感謝された。こんなんで良かったのでしょうか(汗)。

ニャムサンそろそろ帰ってくるかな。自分のことのように緊張する(´・ω・`) あたしの方も明日あたり、通知が来るかも。dkdkしながら待ちたいけど、バイトじゃんかああぁぁぁ…_(:3/∠)_

<Fiimo’s Case ―― フィーモの場合>
嬉しかった。だって、今まで真面目に聞いてくれた人、殆どいなかったから。「は?」とか「何それお前ギャグ?受けんだけどww」とか…僕は真剣だし、本気なのに(´・ω・`) でも、ユィミはちゃんと受け止めてくれた。

最悪、先生は無視するとしても、親は避けられない。「一人暮らししたい」って言ったあの時のように、お父さんにはまたブッ飛ばされるかもしれないし、お母さんには泣かれるかもしれないけど、次の休み、話しに行こう。

あ、ニャムサンおかえり!どうだったどうだった!!??

<Neesou’s Case ―― ネーソーの場合>
合格!合格!ワッフォイ!ワッフォイ!(」`・∀・)」Say aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa

<Ain’s Case ―― アインの場合>
ニャムサンが合格して嬉しいのは分かるけど、ここで腹踊りはないだろうよ、バカ兄貴…(´-ω-`)。妹の立場も考えていただきたい(恥)。

みんな大笑いで喜んでいるけど、主役のニャムサンの表情が、何だか冴えない感じがする。僕の気のせいかな。

明日にはユィたんの結果も出る。そうすれば、ちょっとは落ち着くと思うし…真正面から話してみよう。

これ以上、ママを待たせるわけにはいかない。

✉Mail from Rakia ―― ラキアからのメール
To:ニャムサン
Sub:おめでとう!!
ホントに良かったね(*^_^*)v 僕も頑張るよ!

<Nyamsan’s Case ―― ニャムサンの場合>
「結果から言うと、合格」。そう言った瞬間、クラッカーが飛んできたw 用意してくれてたんだね。ただ、そこから一気に盛り上がってしまって、続きが言えなかった…(´・ω・`) みんな喜んでくれているのに、水を差すわけにもいかないし…

最初は、私も浮かれた。櫻井さん直筆の伝言も付いてきたと聞いて、舞い上がってしまった。

厳しいことを言うようだけど、発声や間の取り方など、
君の技術はまだまだ素人レベルです。

ただ、君の声には、可能性を感じました。
期待しています。                   

大森さんの話をまとめると、こうなる。本来、私は不合格。それを、櫻井さんが「あの子、面白いかも。化けるかも」って提案。つまり、条件付き合格。養成所に入って勉強しながら、番組に出演する…と。

そんな人いるの!?プロじゃないじゃんそんなの!って思ったけど、こういうケースもないわけではないみたい。何より、「チャンスは少ないんだ。きた時につかまないとダメだ」っていう大森さんの言葉が頭から離れない。

養成所に入るとなると、またお金がかかる。当然、このアパートも出なければならなくなる。

帰る途中、お母さんに報告の電話を入れた。初めて「帰ってきてほしい」って、直で言われた。養成所のこと、言えなかった。

…………まいった。

<Tokiyu’s Case ―― トキユの場合>
どうしてこうなってしまったのだろう。私はクールな知性派キャラだったはずだ。いつから、キノコにラリラリするボケ担当に成り下がってしまったのか。最初の紹介文で「周囲は彼の音楽センスに驚愕…」なんて書いておきながら、それを披露する機会など、少しも与えられないではないか。どういうことだ、金田一君!というか、金田一君で誰だ!?(※トキユの脳内にいる弟子です)

誰から届いたのかも分からぬキノコ。それを食べてしまう私にも原因はある。ただ…何となく察しはついていた。隣の部屋っ…!なぜ私は、今まであの表札に気が付かなかったのだろう。私は見てしまった。

― 身長3m40のキノコ職人、ムネたろうのへや(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

音符を用いてかわいらしさを表現することで、3m40という身長の違和感を封じ込めようという作戦かっ…!

良く見ると、インターホンまでシメジの形をしている……

……押すしかないだろう。

 
南無三…!

<Munetaro’s Case ―― ムネたろうの場合>
トキユサン、オマチシテオリマシタ…(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)

【STORY 9 Preview ―― 次回予告】  
それぞれの祝福 / のんきな兄貴
最終手段 / あのバカタレ!!
(✧≖‿ゝ≖) coming soon
※モデルこそいますが、あくまでフィクションです。笑って許して。
※筆者ネタ切r取材のため、soonでない可能性があります。ここのセリフが1番ネタ切れなんだよこの野rご了承下さい。

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