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アヘアヘキングダム1st Season Story 18

<Dialog Neesou,Yuimi,Ryouji and Ain ――
ネーソー、ユィミ、リョウジ、アインの会話>

ユ:ネーソー、ここよね!写真と同じ!
ネ:…ここだ…この場所だよ。オヤジ、あれがオヤジの言ってた風車だよな。
リ:ああ。
ア:……
ネ:…なあ、アイン。この場所、昔みんなでピクニックに来たよな?
ア:……
ネ:で、俺っちがこの景色を絵にして…途中で家出しちまったから未完成だったけど、アインが完成させてくれたんだよ。
ア:……
ネ:あの絵の場所だ。覚えていないか?
ア:……
ユ・リ:……
ア:…覚えてる。
ネ:アイン!
リ:!
ユ:アインちゃん!
ネ:アイン、俺っちのこと分かるか?お前の兄貴だ。
ア:お兄ちゃん ごめん…(´;ω;`)
ネ:もう大丈夫だ。寂しい思いさせたな。でも、もう大丈夫、大丈夫。
ア:ううん、違うの…(´;ω;`)
ネ:…違う?
ユ・リ …?
ア:お兄ちゃん、パパ、ユィたん、ごめんなさい(´;ω;`)
ネ:どうした?そんなに泣く奴がいるか。どうしたってんだよ。
ア:…僕、記憶喪失になんかなってなかった。
ネ:ああ、そのことか。そんなことはもうどーでm…え(  ゚ω゚  )?
ユ・リ:(  ゚ω゚  )? (  ゚ω゚  )?
ア:全部嘘。僕、記憶を失くしたふりをしてたの……演技だったの><
全員:!!?―(  ゚Д゚  )―(  ゚Д゚  )―(  ゚Д゚  )―!!?
ア:本当にごめんなさい(´;ω;`) でも、こうするしか…(´っД;`。)
ネ:(意味わかんねぇよ…コイツ、またおかしくなっちまったのか…)
ユ:(ど、どーいうこと??いや、待て待て待て。落ち着けあたし。ここは深呼吸、ヒーヒーフー…って、あ、これラマーz(ry
リ:アイン。お前は皆をだまして、どれほど迷惑をかけたか、分かっているのか。
ア:ごめんなさい(´っД;`。)
リ:どうしてこんなことをしたんだ。
ア:ママに……ママに…あの絵を、もう1度見せたかったの(´っД;`。)
ネ・ユ:……
ア:お兄ちゃんが家出しちゃって…パパも仕事で海外に行くようになって…ママも入院して…(´っД;`。) みんなバラバラになっちゃって…どうやって……どうやったらもとに戻せるかなって…1人でずっと考えてた(´;ω;`)
全員:……
ア:僕が記憶を失えば、きっとお兄ちゃんは、この場所にたどり着くってって思って…あのピクニックの…あの絵を…みんなでもう1度描ければ…家族が、元通りになるかなって…(´;ω;`)
ネ:じゃあ、お前、その為にわざと階段を転げ落ちたってのか…
ア:みんなに心配かけることも、迷惑かけることも分かってた…(´;ω;`) でも………僕はバカだから……これしか、思いつかなかった。゜(゜´Д`゜)゜。ミ:アインちゃん(´;ω;`)
ネ:(´・ω・`)…
リ:……アイン、理由はどうあれ、たくさんの人にご心配とご迷惑をおかけしたことには、変わりないんだぞ。
ア:はい(´;ω;`)…ごめんなさい…
リ:でもパパは、お前のような娘がいることを、誇りに思うよ(^^)
ア:パパ…
リ:…ムネ、車のトランクの中に、画材道具一式あっただろう。取って来てくれるか。
ム:かしこまりました。
ネ:オヤジ…
リ:…ネーソー。お前も、絵の道を捨てたわけじゃないだろう。
ネ:……
ミ:ネーソー…
ア:おにいちゃん…
ネ:いや、でも、今の俺っちには…
リ:弱気になるな。お前なら描ける。
ネ:…なんでだよ。
リ:私の息子だからだ。
ネ:……ああ、分かったよ…うっし!分かった!描いてやろーじゃねえか!!

<Yuimi’s Case ―― ユィミの場合>
絵を描いている時のネーソーをちゃんと見たのは、初めてだったかも。まるで、少年のような瞳だった。そして、お父さんのアドバイス。素人の私でも、お父さんの言っていることがどれだけ的確か分かった。うん、ちゃんと「親子」だった。

本当は最後まで付き合いたかったけど、バンドメンバーとの顔合わせが2日ほど早まってしまったので、仕方なく帰ることに。「お礼にもなりませんが、せめて送らせて下さい」というお父さんの計らいで、ムネさんの車に乗せてもらった。

帰りの車中。ムネさんと話したり、流れる景色を眺めながら、思ったことがある。私がこの2カ月で見てきた人たち。

ラキアたん、アインちゃん、ショウコさん。
そして、今のネーソー。

みんな、「覚悟」を決めた人たちだ。ニャムサンやフィーモだって、きっと今頃は……

それに比べて、オーディションに合格したあたしが思ったことと言えば。これが本当に本業になるのかな…アパートを離れることになったら、やっぱ寂しいな…「思い出作り」になっても、仕方ないかな…保険として、普通の就職先も探しておこうかな…。

きっとそれじゃダメなんだ。そんなヤツの歌が、人の心に響くはずがない。

あたしもようやく、覚悟が決まったよ(`・ω・´)

<Misaki’s Case ―― ミサキ先生の場合>
ええ、分かりました。至急病室に向かいます。あなたは、ネーソーくんのところへ連絡してくれる?

【STORY 19 Preview ―― 次回予告】  
電話 / 許しません
同じ方向を見るということ / 完成
(✧≖‿ゝ≖) coming soon
※内容は、モデルこそいますが、あくまでフィクションです。
※筆者取材のため、soonでない可能性があります。ご了承ください。

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