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校正・校閲・翻訳校閲

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校正・校閲・翻訳校閲についての情報、思っていること、書籍から得た知見などをまとめています。
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#ミス

ダブルのミスはおそろしい

  先日、こんなような文言があった。 This means we can save 1,400 cubic meters of water.…

セルフ校正のポイント――(3)

 先日の投稿 ↓ の続き。  「見る」の次は、心理的な機能を考えてみよう。  心理面で校正…

セルフ校正のポイント――(1) プロセスを3つに分ける

 校正・校閲とは、原稿の誤りを見つける作業である。わたしは職業としてやっているが、最近は…

出版(翻訳書)の翻訳チェックで思うこと~いちばん多い誤訳は?

 書籍の翻訳校閲をする場合、翻訳チェックと校閲にプロセスを分けている。以前こんな投稿もし…

模試校正(高校生向け英語)

 先日納品した模試の校正が「素晴らしかった」と褒めていただいた。  校正者がフィードバッ…

表紙の紹介文誤記

 漫画雑誌の表紙で、アイドルの紹介文が間違っていたと「訂正とお詫び」が出ていた。 ミスの…

ヒューマンエラーは人間の業(2015年JAT発行「翻訳者の目線」寄稿)

「久松さん、落ち着いて聞いてください。p13の写真にマルCが入っていません」クライアントの電話はこう始まった。そんなはずはない、と急いで最終ファイルを開けた瞬間、呼吸が止まった。   企業広報誌の編集作業において、ある写真を掲載しようと関係団体から借りた。画像使用の条件として、許諾書に従って画像にコピーライトマークとそれに続く団体名を入れた。原文の日本語版にそのマークと団体名が入っているのは確認してあった。だが、自分が担当している英語版には入っていない。  転記ミス、翻訳モノ

翻訳校閲のプロセス 2

 昨日の続きで、今日は翻訳校閲プロセスの後半を述べる。 7. プリントして素読み  画面で…

翻訳校閲のプロセス 1

 翻訳チェックという語は、産業・実務翻訳界にいる人ならば知らない人はいないだろう。では「…

誤訳のパターン番外編~明らかな原文ミスを拾いそこねる

誤訳のパターンを挙げていくのも今日が最後だ。番外編として、「明らかな原文ミスを拾いそこね…

誤訳のパターン7 ケアレスミス~まとめ

間違っている翻訳、つまり誤訳にはいくつかパターンがある。  昨日までは、ケアレスミス原因…

誤訳のパターン7 ケアレスミス~その1

 間違っている翻訳、つまり誤訳にはいくつかパターンがある。  今日は、注意不足によるケア…

再校ゲラはフィードバックの宝庫

再校ゲラが返ってきた いま、ある翻訳書の校閲をしている。今回は再校だ。この出版社では…

「誤植」ではない

テキストのミスを「誤植」と呼んだ時代があった  昨日、組版者のこんなツイートを読んだ。  わたしはこれまで、本にタイプミスから来る誤字などがあることをずっと「誤植」と呼んできた。  20代のときにメーカー社内の編集ライターをやっていた。DTPが始まってはいたけど「まだ、全然使えない」状態だった。原稿は、原稿用紙やワープロから印刷したものを「Faxで」入稿していた。「写植」ということばが生きていた時代である。  当時は、原稿は正しかったけれども出来上がった本にミスが見つかる