20/06/29 日記

 歯医者で治療中に「痛いですかね……」と心配そうに聞かれたので、わざわざ手を挙げて「痛くないです!」と宣言してしまった。

 「将来の世代にツケを残さない」という言い草は、将来の世代を育てられる余裕のある人にしか通じないし、「若者は選挙に行こう!」と訴えている人は、その呼びかけに立ち上がった若者たちが現職の候補や与党に票を投じても怒らないでほしい。

 何をしているのかわからないけれど生活できている、品のよい人でいたいと思う。品のよい、というところが重要です。そうでない人は、高円寺あたりにいくらでもいる。もちろん、これは高円寺を悪く言っているわけではありません。

 最近、モーツァルトのミサ曲のセットをよく聴いている。Peter Neumann指揮のもので、ミサ曲はもちろん、合間に挿入するかたちで教会ソナタも9曲入っている。

 たしか、最初は8枚組で出ていたもので、別売だった「聖体のためのリタニア」「レジナ・チェリ」と、「レクイエム」「アヴェ・ヴェルム・コルプス」をセットにした10枚組になった、はず。

 新モーツァルト全集に収録されたミサ曲を、オリジナル楽器で録音したもので、録音史的にも、なかなかエポックメイキングなセットといえる。オリジナル楽器とはいえ、演奏・合唱ともに手堅く、モーツァルトの宗教音楽に触れるには最適だ。10枚組だけれど、価格もそれほど高くはないし。

 それに「レクイエム」もなかなかの名演。実は、自分はこのレクイエムがあまり好きではなくて、初めて聴いたときから、どうもしかつめらしい印象がぬぐえずにいる。それでも、この演奏は、オーケストラの音色に独特の風情がありつつ、テンポがせかせかしていないので気に入っている。

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