Merge Labo 山本 篤

●大阪芸術大学解剖学非常勤講師 ●(一社)日本音楽家機能解剖学指導者協会代表理事 ▶音…

Merge Labo 山本 篤

●大阪芸術大学解剖学非常勤講師 ●(一社)日本音楽家機能解剖学指導者協会代表理事 ▶音楽家の方々に 演奏時の身体のつくりと動きを解りやすくお伝えしています。

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第14回 まとめ

【 今回の要点 】 • 声を出す際には、  喉だけでなく全身が関わっている • 頭から足の裏まで、  12の重要なポイントがある • これらのポイントは  相互に関連し合っている • どこか一箇所だけでなく、  全身を意識することが大切 • 12のポイントを順に確認し、  改善することで声が良くなる 多くの人は、 声を出すときは喉だけが 重要だと考えがちです。 しかし、 実際にはそうではありません。 声を出す際には、 私たちの体全体が 関わっているのです。

    • 第13回 操れない重心

      【 今回の概要 】 • 重心とは物体の重さの中心点であり、  計算によって求められるもの。 • 音楽表現において、 「重心を上げる」「重心を下げる」などの  指示がよく使われる。 • 実際には重心そのものを  直接動かすことはできない。 • 重心を意識することで、  身体の特定の部位の動きが促される。 • 重心の変化は  身体のパーツの位置変化によって  結果的に起こる。 • 指導者は「重心」という言葉を使って、  複雑な体の動きや姿勢を  簡潔に伝えようとしてい

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      • 第12回 全てを支える足の裏

        【 今回の要点 】 • 足の裏は3次元に変形できる  重要な土台である • 足の裏には約25個の骨があり、  手と同様に複雑な構造を持つ • 足の内側は「動きの足」、  外側は「支えの足」として機能する • 足の裏の3つの主要な点 (親指の付け根、小指の付け根、かかと)  を意識する • これらの点を結ぶラインや面で考えることで、  より効果的に足を使える • 両足の4点(左右の親指と小指の付け根)で作る  四角形を意識すると、安定性が向上する • 足の裏の使い

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        • 第11回 股関節を開放する足首

          【 今回のまとめ 】 • 足首は歌唱時の全身のバランスと表現に重要な役割を果たす • 足首の動きは主に前後方向に限られる • 足首の構造は小さく、人差し指と中指を曲げた大きさほど • 足首の動きは膝や股関節など、上部の関節と連動している • 足首自体に専用の筋肉はなく、周辺の筋肉が動きをサポート • 前重心・後ろ重心の調整に足首が関与している • 足首の柔軟性は全身の動きやすさにつながる • 足の幅や角度を変えることで、表現の幅が広がる • 足首の理解は、喉や肩の緊張緩和に

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          第10回 骨盤を操る股関節

          【 今回の要約 】 • 骨盤接は体の中心に近く、予想以上に狭い位置にある • 骨盤接の大きさはピンポン玉程度で、左右に2つある • 人間の上半身は、この小さな2つの骨盤接の上に乗っている • 骨盤接が小さいため、上半身は不安定だが動きやすい • 膝は前後方向にのみ動き、横方向には動かない • 膝自体には筋肉がなく、太ももの前後の筋肉で動く • 太ももの前側と後ろ側の筋肉が協力して膝をコントロールする • 足首は地面に最も近い関節で、その動きが上半身にも影響する • 体の各部位

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          第10回 骨盤を操る股関節

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          第9回 背骨の土台の骨盤

          【 今回の要点 】 • 骨盤は歌唱時の姿勢や声の出し方に重要な役割を果たす • 骨盤自体は動かないが、周囲の筋肉によって動かされる • 骨盤の動きは上半身の動きに大きく影響する • 骨盤を動かす主な筋肉は太ももの前後と横にある • 骨盤の動きは歌唱時の呼吸や声の響きにも影響を与える • 骨盤の理解は、楽器演奏時の姿勢にも役立つ • 骨盤周辺の筋肉を意識することで、より自然な歌唱や演奏が可能になる • 骨盤の動きを理解することは、全身を使った表現力の向上につながる 骨盤の役割

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          第9回 背骨の土台の骨盤

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          第8回 首を載せる背骨

          【 今回の要点 】 • 背骨は歌唱において重要な役割を果たす • 背骨は頭部、胸部、腰部の3つの主要部分に分かれる • 頸椎(首の骨)は頭を支え、動きを可能にする • 胸椎(胸の骨)は肋骨の土台となり、呼吸に関わる • 腰椎(腰の骨)は上半身全体を支える重要な役割を担う • 背骨は前後、左右、回転など多様な動きが可能 • 背骨の柔軟性は歌唱時の表現力に直結する • 腰椎は上半身の重さと動きを支える唯一の骨 • 背骨は筋肉の付着点としても重要 • 骨盤と背骨の連動が全身の動きを

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          第8回 首を載せる背骨

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          第7回 頭を動かす首

          【 今回の要点 】 • 頭の動きは実際には首の動きによるものである • 頭蓋骨は首の一番上の骨とのみ接続している • 首の骨は7つあり、それぞれが頭の動きに関与している • 首の筋肉の理解が、頭の動きの理解につながる • 「頭をまっすぐに」という指示は、実際には首の筋肉の調整を意味する • 首の前面、後面、側面にある様々な筋肉が頭の動きを制御している • 過度な力みや緊張は、これらの筋肉の不適切な使用によって起こる • 首の筋肉の適切な使用は、呼吸や発声にも影響を与える •

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          第7回 頭を動かす首

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          第6回 下アゴを吊り下げる頭

          【 今回の要点 】 • 声の生成には頭部の構造が重要であることを解説 • 頭蓋骨は脳を保護し、声の響きに寄与する • 副鼻腔は声の共鳴を助け、発声に影響を与える • 耳の構造は音の聞こえ方に関与し、姿勢や呼吸にも影響を与える • 頭部の筋肉と骨は、発声や歌唱における姿勢を支える • 顎の動きや舌の位置も声の質に影響を与える • 解剖学的知識を活用することで、より良い発声が可能になる これらの要素が複雑に絡み合い、 歌唱や発声に大きな影響を与えています。 頭部の構造を理解す

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          第6回 下アゴを吊り下げる頭

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          第5回 下アゴのはたらき

          【 今回の要点 】 • 下顎の骨は歌唱において重要な役割を果たす • 頭の重心バランスを保つのに下顎が関与している • 下顎の動きは耳の機能と密接に関連している • 下顎の動きは発音や子音の形成に重要である • 顎を閉じる筋肉は姿勢や表情の筋肉とつながっている • 口腔内の空間の大きさを変えるのは下顎の動きによる • 唾液腺の分泌にも下顎の動きが関係している • 喉の奥の筋肉は下顎の骨とつながっている • 声帯を含む喉全体を支えているのは下顎である • 下顎の動きは感情表現に

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          第5回 下アゴのはたらき

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          第4回 舌の上の空間

          【 改訂中 】

          第4回 舌の上の空間

          第3回 ノド全体を吊り下げる舌

          第3回の要点 • 舌は喉を吊り下げる重要な役割を果たしている • 喉と舌は異なる役割を持つ • 舌骨は筋肉のネットワークによって3次元に動く • 舌骨は顎、頭、胸、肩と接続している • 発音と構音は別の概念であり、混同しないよう注意が必要 • 舌の練習は歌唱力向上のための準備段階であり、目的ではない • 日常生活でも舌を意識的に動かすことが重要 みなさん、こんにちは。 今回は歌声の秘密に迫る、 とても興味深いトピックについてお話しします。 私たちの舌は 歌うときに重要な役

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          第3回 ノド全体を吊り下げる舌

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          第2回 ノドを浮かばせる4つの点

          今回の要点のまとめ • 喉(声帯)は首の中で浮かんでいる「浮島」のような存在 • 声帯は他の骨と接続していないため、非常に動きやすい • 声の出し方は、声帯の位置や動きによって変わる • 声帯の動きは筋肉によってコントロールされている • 声帯を動かす筋肉には4つの主要な「足場」がある 1 顎 2 耳 3 胸 4 肩 • これらの足場を意識すると、 より効果的なボイストレーニングが可能になる • 声を出す際は、喉だけでなく全身のバランスが重要 • ボイストレーニング

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          第2回 ノドを浮かばせる4つの点

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          第1回 全身で歌う12のポイント

          こんにちは! 今回のシリーズでは 「全身から声を作る12のポイント」 について学んで頂けます。 多くの歌手の方は、 歌うときに喉や呼吸だけに注目しがちです。 もちろん大切であることには 変わりはないのですが、 でも実は、 全身には声を変えるポイントが 数多くあります。 今回のシリーズでは、 その中から12の重要なポイントを紹介します。 1. 喉を浮かばせる4つの点 - 喉には「ボイスボックス」という声を作る箱があります。 - このボイスボックスは、8つの点で首の中に

          第1回 全身で歌う12のポイント

          なぜ人体解剖なのか

          「わざわざアメリカにまで行って 人体の解剖をすることが 音楽表現の上達につながるの?」 ほとんどの方々は そう思われるかと存じます。 それもそうですよね。 治療家や研究家になるわけではないし 医師を目指しているわけでもないのに 自らメスを持って解剖を数日行う... その1週間を練習にあてれば 少しは上達するだろうに、と。 ========== その一方で 【 11名 】 という数字があります。 これは 今回クラウドファンディングを行う 2025年5月の人体解剖研修

          なぜ人体解剖なのか

          解剖研修のクラウドファンディング

          【 なぜ人体解剖なの? 】 多くの方々が 最初に感じられる疑問かと存じます。 ・練習を繰り返すと上達するのでは? ・演奏の"技術"は上がらないのでは? ・メリットがいまいち理解できない... 確かに仰る通りなのですが、 実は違う一面もございます。 それは何でしょうか? ========== ここで 日本国内の音楽教育の現場について 簡単にご紹介いたします。 ・努力と根性 血と汗と涙 ・感情を開放するのが音楽だ ・黙って先生の言う通りにしろ とい

          解剖研修のクラウドファンディング