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ウタウタイのまいにち

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こんにちは!あそびに来てくださってありがとうございます。このマガジンには詩を投稿して行きます。恋心や切ない気持ちや自然への想いやetc.インスピレーションなれたらまかせて詩を書く…
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2018年8月の記事一覧

満月の夜に

小さな胸の痛みが 世界をつなぐカケラだった 生まれてはじめての呼吸はもう覚えてないけど 命はゆるやかに わたしをつないでゆく ほどけたままの結び目のように だから寂しいときに 無理をしないで だから悲しさこらえて ひとりにしないで ひとりでは生きられない そんな弱さを見せられない だからひとりにしないで あなたを置いていかないで

あいのいろ

この世界の不思議を どこから歩いていこうかな 昨日の夕方 不思議な色の空に出逢った 藍のいろは愛のいろ どこからどこまでが何色だとかは わからないのがいいや たぶん始めて乗る馬みたいに わたしのことを思ってみたい 不器用なところも 気の短さも 鈍感さも 角砂糖をあげたり ブラシをかけてあげながら ゆっくり仲良くなろうかな

お花畑で

そこへ悲しみがトボトボと口をへの字に曲げてやって来ました。 わたしはようし、と深呼吸をして できるだけ元気な声で でもおどろかさないように細心の注意を払って声をかけました 「やあ、こんにちは。どうしたの?何かあったの。」 悲しみはビクッと体を強張らせましたが わたしの顔を見るとちょっと安心してウルウルと涙を浮かべました。 「なんでも話して。遠慮はいらないの。それに、話さなくってもいいわ。 ただ、黙ってるんでも全然構わないの。だけど。その、つまりね、 いてくれて構わない

会話のふしぎ

みんなそれぞれの 誰も知らない言葉をもっていて 誰も知らない言語で話し そして心を 通わせている わたしたちは言葉を超えて伝えあう ふしぎな生きものだ

電車を待つ

いつか必ずいなくなるその人と今一緒に居られるということの奇跡 そんなことを真顔で言ったら きっとバカにされるんだろうな それか気持ち悪がられる それでもわたしは そういうことを考えながら生きてしまう 目の前にいる人と 最後はお別れなのだということを 心のかたすみでしっかり感じながら生きてしまう だから何気ない普段の会話や 普通のやりとりが苦手だ 他愛のない 無邪気な あのやりとりが簡単にはできない 心の奥で 遠く離れたところから見ている自分がいるからだ それはでも

つなぐ

優しさはどこから わいてくるのだろう 人はみな不器用で それぞれ伝えきれず 受けきれずに 未来を探しているのに 柔らかなゆるやかな 甘やかな細い糸が 幾重にも重なって繋げている みんなを