見出し画像

60歳手前で都内に狭小住宅を建てる03:まずは「己を知る」建築条件を調べる

今の立地は建替するにはあまりにも過酷な条件の土地だった…

発注先にアプローチする前に、こちらの要件を整理する必要があった。
条件を書き出すことにした。
同じことを短期間に話すのはしんどいし、抜け漏れがない様にどこの検討先にも同じレジメを渡すと決めていた。

伝えるべき要素はこんな感じだろうか。
・今の住まいについて
・建て替えをする理由
・どんな家にしたいか/事情と条件
・スケジュールの希望
・予算(資金計画)
・ポリシー

<現在の住まいについて>
住所、敷地面積、隣接する道路の幅、市街区域、許容されている建蔽率と容積率、現在の家の施工時期。
こういう情報が必要になる。

我が家は江戸川区の住宅密集地にある。
4メートルの私道に面した敷地14坪の2階建て狭小住宅。
1986年に建てられた昭和の建築基準の家である。
敷地面積は33㎡、施工面積が65㎡。
道路は西側で南北東にぴったり住宅に囲まれている。日当たりは相当悪い。
準耐火建築の地区。
道路の斜線規制にもガッチリ引っ掛かり、北側の斜線規制もかかる。

言葉を選ばなければ劣悪な立地…

調べてみると容積率と建蔽率も厳しい条件であることが分かった。
建蔽率が70%容積率が160%で設定されていた。
現在の住まいの敷地面積が33㎡(建蔽率72%)なので、ワンフロアは現在より狭くなることが確定した。
一番の問題は容積率であった。
当初は3階建てにして一階33㎡二階33㎡三階20㎡で86㎡程度を夢見ていたのだが、46.3㎡×160%で74㎡が限界である。

それに道路と北側の斜線規制が入るので、マックスの容積率で建築するには難易度が高い。
自分たちがイメージする自宅はたぶん建たないだろうなぁ
というのがこの時点の正直な感想。
建て替えを諦め、土地家屋を売却して引っ越すことも脳裏をよぎった。
後述するが、結局はこの諸条件で建て替えにチャレンジすることにした。
我が家の建て替えの理由は『間取り』であるので、差し迫った事情ではない。
いつでも中止できる気楽さもあり、イベントとして取り組むことにした。

(つづく)






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?