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医学部に潜む強迫観念について

こんばんは。めんたむです。

今日は医学部に潜んでいる強迫観念について話そうと思います。気軽にご覧くださると幸いです。特に今医学部で苦しんでいる人たち向けに書いています。

皆レールの上にいる

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さて、医学生は推薦だろうと全員センター試験や二次試験、面接などの関門を乗り越えて入学してきた人です。それ以前にも、中学受験・高校受験で受験という難関を乗り越えています。

それが当たり前の世界で今まで生きてきたと思いますが、まずこの受験戦争の世界は全体の世界のごく一部にしかすぎません。それこそセンター試験など受けずに推薦で専門学校に行ったり、高卒で大学にはいかずに親の家業を継いだりと様々です。

そうしたいろんな人がいる中で医学生は受験戦争という道を選びそのレールに乗るわけです。

レールの上にはトロッコがあり、移動は楽ですがたびたび上から岩が落ちてきたり崖を乗り越えなければならなかったりたくさんの障害物があります。それらをクリアして現在医学生として在籍しているわけです。

ここで質問ですが、この受験戦争というレールはクリアしたでしょうか?

いえ、クリアしていません。だって医学部入学後には各科目の試験やCBT・OSCE、卒試、国試とたくさんの障害物が襲ってくるのですから。しかもそれらの障害物は今までと違って教授の裁量によって試験の難易度はかなり高くなったり、絶対評価ではなく相対評価で絶対誰かが落ちたりといったような過酷な試練が待ち構えています。

そのため、まず医学生の皆さんには自分がまだ受験戦争というレールの上にいるということを自覚してほしいと思います。

失敗は許されない?

医学生になってもまだ受験戦争というレールの上に乗っていることを改めて知った上で、このレールがどんなものなのかを見ていきましょう。

ずばり、「失敗が許されない」レールだと僕は考えています。

受験戦争ですから例えば大学受験に失敗すると浪人ということになります。大学での科目試験に落ちたら再試、最悪留年ということになります。

このとき、いずれにしてもかなり精神的に追い込まれます。「失敗したらダメだ。次ダメだったら…」こう考えることで余計プレッシャーになってしまいます。

こうした失敗が許されないという特徴を持っているのが受験戦争というレールです。

確かに、医療でも患者に通常の何十倍もの薬を投与して死なせてしまった場合、失敗は許されません。医療という人の命を扱う職業上こうしたレールにするのは一理あるのですが、その代償としてレールに乗った人間の精神を脅かすというデメリットがあります。

医療職が少ないと言われる中でこうして精神的に追い込まれて医療ができなくなってしまう人が多くなるようでは本末転倒です。

失敗が許されるレール

ここで、他のレールとして、例えば商売というレールを考えてみましょう。

商売というレールは失敗してナンボの職業です。YouTuberなどはその典型で、最初から無名の人間が人気になることはまずありません。「この動画ならいけるか?」ということを考えて構成を練り、動画を編集して投稿する、という作業を何度も繰り返しています。そうして注目を浴びた人が現在活動しています。人気YouTuberの背景には果てしない試行錯誤が潜んでいます。

商売というのは失敗を繰り返すことで成り立つ職業です。一発で成功できる人はそうそういません。その人たちの根底にある考え方として、「失敗しても死ぬわけではない」という考えがあると思います。

確かに極端な思考かも知れませんが事実です。

それよりも自分のプライド・肩書きに傷がつくことに気を取られすぎて精神を追い込んでしまっている方がもったいないなと思います。

今いる道を見直そう

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ここで言いたいことは、「失敗したらどうしよう…」と必要以上に自分を追い込まないでほしいということです。

まずは自分が今いる道を見直し、他にどんな道があるのか、またそれはどんな特徴を持った道なのかということを知ることが必要です。どうしても受験戦争という道にいると自分と似た人ばかり集まってしまい、他の道の意見を聞くことができません。

自分がそれでいいなら構いませんが、それで自分を追い込むことになっているならぜひ他の道の価値観を知ってほしいです。

医学部の強迫観念からは程よく距離を置いて自分なりの価値観を持っておくのが最適解だと僕は考えています。

この考え方が少しでも医学部で苦しい思いをしている人に参考になれば幸いです。

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