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健康診断・がん検診は受けるべきか?病院に行くべきかは自分で考えよう。

私は病院大嫌いだ。ここ数年、具合が悪くて病院を受診したことはない。(2年前に、インフルエンザになり近くの医院を受診したのが最後かな)。病院にかかれば、望まない治療(実は無意味・副作用がある)を受けるように強制されるのではないかという恐れがある。医師の提案に逆らうというのは普通の人はなかなかできないものだから。

とはいえ、何があっても病院には行かないという決意も偏っている。「病院に行くべきか」を見極めるポイントを「後悔したくなければ「医者のいいなり」はやめなさい 」(名郷直樹)氏の本から明確に見つけられたので紹介したい。今週、健康診断に行ってきて、がん検診も受けるので、自分の頭の中を整理するためにポストしておく。

初診の9割は「取り越し苦労」

ちょっとした不調だったら、放置しても大丈夫と言えるエビデンスがあります。名郷氏が紹介しているデータが興味深いです。ちょっと長いですが、引用したいと思います。

「聖路加国際病院院長の福井次矢先生は、ある興味深いデータを残しています。それは、 「1000人のうち、1カ月間にどのくらいの人が体調の異状を訴え、最終的に医療機関にかかるのか?」をテーマにした調査結果です。そのデータによると、1000人中862人が1カ月の間に体調不良を訴え、医療機関を訪ねるのはそのうち307人。入院が必要とされたのは7人だけで、大学病院に入院するのはさらに少なく0・3人です。」

「この数字をもう少し詳しく見ていきましょう。体調不良のあった862人のうち555人は医療機関にかかっていないわけですが、多くの人は「これくらいなら大丈夫」と正しく判断できていたわけです。逆に医療機関にかかった307人のうち入院が必要でなかった人が300人で、こちらの大部分は取り越し苦労だったことになります。このように見ると、医療機関にかからなかった人たちの大部分の行動は正解で、かかった人の大部分は不正解だった、と解釈することも可能です。つまり、「あれ、何かおかしいぞ」と思って急いで病院にかかったけれど、結局は「ただの取り越し苦労だった」というケースが圧倒的ということです。 少しでも症状があると、何か重大な病気が隠れているのではないかと心配になりますが、エビデンスはそうではないことを示しているのです。」

後悔したくなければ「医者のいいなり」はやめなさい 日本文芸社 名郷直樹 (著) 

やみくもに病院に行かないことを勧めているわけではない。しかし、エビデンスをベースにして考えると、少しの不調で病院に行っても意味がない可能性は高い。

以前読んだ「心配学」という本では「みんなが見たいと思わなければ視聴率は取れないので、テレビや新聞のニュースでは、よくあることをあまり見ることはないけれど、珍しいことは頻繁に目にする、という不思議な現象が起こる」とのこと。

センセーショナルな情報は大々的に語られる。病院に行ったら、こんな病が発見されて、一命をとりとめたというようなドキュメンタリーは多い。しかし、実際には病院に行ったものの「なんだかね~、とりあえず経過観察でもしますか」ということのほうが圧倒的に多いのだ。まあ、これなら、とても、ドラマにはならない展開なんだけど、これが現実なのだ。

病院に行かないリスク・行くリスク

「医者にかかって相談するというのも悪くはありません。ただその相談の仕方はとても難しい。検査をしなければ重大な疾患を見落としてしまうリスクが大きくなりますし、検査をすると、今度はあらぬ病気の疑いをかけられて検査漬けになるリスクもあります。この2つのリスクのどうバランスを取るか、ここが問題」

「病院に行って診てもらえば、病気かそうでないかがわかる」多くの人はそう考えるでしょう。しかし、病気かそうでないかを100%見極める簡便な検査は、残念ながら多くの場合ありません。それどころか、検査をすることで、本当は心配するような病気ではないのに、さまざまな可能性を考えて、何かしらの病気をあてはめられてしまうケースも少なくないのです。つまり「本当は放っておいても大丈夫だったのに、病院に行ったばかりに疑いをかけられ、飲まなくてもいい薬を飲まされることになった」ということも起きるのです。 」

後悔したくなければ「医者のいいなり」はやめなさい 日本文芸社 名郷直樹 (著) 

病院に行かないことにも、行くことにもリスクがある。特に、病院に行くことのリスクは見過ごされがちだ。医療批判本などをけっこう読む私としては、すでに病院に行くという選択肢のほうが少ないんだけど。身近を見ていても、何の疑いもなく病院にかかる人のほうが多い。実際には大したことがないのに、薬を出されたり、検査で実は無関係な病変が発見されたり、面倒なことになることも多いから、気を付けなければならない。

特にがん検診などでは、この傾向が顕著でなかなか恐ろしい。健康診断・がん検診を受けるべきかに関しては迷いがある。がんを放置して悪化してしまうリスクより、見つけられて余分な治療コースに乗っちゃうリスクのほうが高い気がするから。

まだ、自分なりに、この点、答えが出ていない。少なくとも、血液検査のように客観的にデータとして自分の健康状態は把握したい。

「病院に行くべきか」見極める3つのポイント!

病院に行くリスクも、行かないリスクもしっかり理解した上で、自分の症状を見極める3つのポイントを紹介したい。

① 症状のはじまり方
② 今までに経験した症状かどうか
③ 時間の経過によってよくなっているか悪くなっているか

基本は「経過観察」。

極論に思えないこともないのですが、エビデンスに基づいて考えれば、治療を受ければ確実によくなるというものではないこともわかる。例えば、私も、お腹に「しこり」があるように思えて気になっていたんだけど、もう5年も同じ状態だし、悪くなっていないのは明らか。多くの意見では「剣状突起」と呼ばれるものだと分かった。

どんな選択にせよ、患者は自分で決定していかねばならない。医療の選択に関しては結局のところ、自分自身でリスクをとる覚悟が必要だ。病院に行かないことにも、病院に行くことにもリスクがあるから。どちらにせよ、自分で決定したのであれば、納得がいくはずだ。

より自分の体調に自覚的になり、自分の体に対して、責任感を持ちたい。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq