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ある分野を知りたかったら、まずは新書を10冊読もう(小飼 弾式速読法)

手っ取り早く知識を得たい時には、そのジャンルの「新書」を探すことが多い。安価で、質もある程度担保されており、探しやすい。本屋に行って、時間がない時は新書のコーナーだけを見てくることもある。もともとの値段が高くないので、古本でも新し目の新書は、比較的手ごろな価格で手に入るのもうれしい。

新書を主な情報源にしようってのは、アルファーブロガーの小飼 弾氏の持論だった。以前、池上彰氏も新書を読むことを情報源にしていることを知った。まずは、新書から入るってのも、なかなか良い方法だと思う。

10冊まとめて読む、にわか専門家法

「何か知識を得たい分野があったら、まずその分野の土台となる新書を探してください。1冊主役となる本を決めたら、同じレーベル、あるいは別のレーベルから、似たようなトピックを扱っている新書を探してきます。主役の新書1冊プラス、関連する新書9冊がベストな配分ですね。にわか専門家になりたいときは、時間が許せばではなく、必ず10冊を読むようにしてください。1冊をじっくり読むより10冊を斜め読みしたほうが、はるかに有意義な結果を得られるのです。」(P53)

新書で10冊、関連分野の知識を得ると、それなりの理解が積み重なる。そして10冊買っても、あまり本棚を圧迫しないのもよい^^

私も、ジャンルをまとめて読むノウハウは実践している。私の感覚では20冊くらい読むと、かなりソラでも話せることが増えてくる。また、自分の意見も育っているのがわかる。

著者の偏りのある意見、コピペ、個性の無い発言なども読み取れるようになってくる。20~30冊読むと、自身も専門家もどきになるのではないだろうか。ある分野について勉強し始めた時に、新書をまとめて10冊読むというとっかかりは、明快で良い。

ランダム・アクセス読書法

「上手に編集されているノンフィクションほど、ランダムアクセスを考えられている、つまりどこからでも読めるようにつくられています。目次を眺めて、面白そうなところだけつまみ読みしたってかまわないのです。」(P85)

どこからでも読めるようになると、読書スピードが上がる。小説は無理だけど、実用書やノンフィクションならではの読み方だろう。

妻は、もともと読書しない人だったけど、私が買いまくって、その辺に散乱させている本を手に取って読むことが増えた。ほんと、つまみ読みしかしていないようだが、意外なくらい、その本の内容で会話が通じる。

頭から読み通さなければ読書ではないという意識を変えるだけで、どんどんこなしていけるようになるはず。

本は1000冊読む

「本を読むことが強みになるかどうかの境目は、1000冊です。プロの物書きは300冊の本を読んだら1冊本が書けるといいますが、これはアウトプットがすでに習慣になっている人の話。そうでない人は、その3倍位読まないと、意味のあるアウトプットになりません。」(P21)

素人が、ある程度意見を語れるようになる基準は1000冊であると。しかし、年間1000冊も読める人がいるだろうか。1週間に2~3冊くらいが、普通の人の平均だろうから。それくらいの読書量だったら、いつまでたっても、専門家レベルの知識には追いつかない。

私は、1日に1~2冊というスピードなので、週に10冊は読むが、2~3年、ひとつのジャンルを追い続けていないと1000冊には届かない。古本屋、Amazonマケプレ、図書館などを使って、絶えず本(情報)が近くを流れるようにはしているが、まだまだだなぁと反省させられた。

小飼さんは読むの早い。この読み方・・・(笑)

もちろん、流し読みしているだけでは、時間の投資になっているとはいいがたい。ただ、コンテンツを消費するような読み方にならないように気を付けなければならない。

大量の読書を活かす思考法

「本を10冊読んだら、ひとつ考えてほしいことがあります。」
「この10冊を読んだことで自分はどう変わったか」を感じるのです。・・・ほんの些細なことでよいのです。本を読んだ自分と、読む前の自分との違いを見つけてください。違いを見つけたのであれば、それは量をこなすことで得た知識があなたの血肉になったということです。」(P40)

「使う」意識をもって本を読むだけ、読んだことが血になり肉になっていく。ほんのちょっと生活に活かす(活かそう)と心がけるだけでも、アウトプットができるので、効果性が高まる。

以前、ビジネス書書評の専門家のエモーショナルリーディングという手法について学んだ時に「ビジネス書は「実用書」のジャンルに入る」と気づかされた。旅行ガイドブックと同じように、その知識を「使う」ことが前提にあるので、使っていかなければ意味がない。改めて、意識を研ぎ澄まして、一冊一冊に、真剣勝負。情報を得ることに貪欲でありたい。

経験値が高まるに連れ読書体験は深くなる

「本というのは、ある意味、リンク集と言えます。「実体」は読者の頭のなかにあり、本を読むという行為によって、その「実体」が再生されるのです。・・・文字の本を子どもに無理やり読ませようという人がいますが、私は子どものうちはコミックでいいと思います。子どもの頭の中には、再生されるべき「実体」がまだないのですから。」(P56)

この小飼さんの文章は、本を読むことの本質を見事に言い当てている。大人になり、さまざまな体験を重ねれば重ねるほど、本を読む際に、引き出せる情報が深くなっていくということだ。

子供の頃には、わずかしかなかったイメージですが、何年も、何十年も生きるにつれて、頭には深い広がりをもった画像記憶が保管されるようになる。それが本を読むことにより引き出されていくのだ。

何年かたって、以前、感銘をうけた本を再読すると、また別の部分に心を動かされたり、ラインを引いてしまう理由がわかる。読書体験を深くしたければ、現実の経験をたくさん積むこと。同時に、経験値が高くなるに連れ、読書体験は深くなると言えるかもしれない。本を読むというのは、人類の叡智を集約した行為。本当に面白い。

本を読む楽しみは、ずっと続くのだ。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq