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「フレイル(虚弱)」

民生児童委員の私は、この時期一人暮らしの高齢者宅を訪問します。昨年末での訪問では就任後初の訪問であったこと、コロナ禍初であったこともあり、挨拶と立ち話程度だったのですが、今回の訪問では「ま、入り」とじっくりとお話を聴くことが多いです。

外出機会が減り「話したい」という気持ちが高まっているのかもしれません。身の上話や生活上の不満不便、自身の健康に関する不安などを聴きます。民生児童委員は自治体とのパイプ役なので、対応できる行政サービスを提案することもできるのですが、この時点では敢えてしていません。彼等はとにかく「聴いてほしい」のだなと、それが何となく伝わるからです。

民生児童委員は研修を受けます。先日は年に一回行われる民生委員児童委員大会で酒井保さんの講演を受けました。「支え合い」をテーマにしたセッションを通して、何となくこの詩が思い浮かびました。

「子供しかるな 来た道だもの 年寄り笑うな ゆく道だもの 来た道 ゆく道 二人旅 これから通る 今日の道 通り直しのできぬ道」

永六輔さんの『大往生』に出てくる「道」という詩で、作者は別の人だそうです。私の行く道ももれなくフレイル(虚弱)へと繋がっています。その先は死です。この道は私一人の線分では終わらず、子ども達へと繋がる一本の線です。通りやすくするのが今を生きる私達の使命でしょう。まずは聴いて、彼等が何を訴えたいのか考える日々です。


I have a dream. 私の「夢」は、日本に活動家を養成する学校をつくることです。 私の「モットー」は、Life is Art. Life is Play. -生活をアートできるようになれば既に幸せ-