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「メタファーのない世界」

中川くんから年賀状が届きました。手書きのメッセージが添えられたこの1枚の葉書は唯一のものです。ここから抽象度を上げていきます。年賀状→葉書→郵便物→通信手段→コミュニケーション…と具体性は薄くなりますが、より大きな概念を表すことができます。メタファー(隠喩)も同じようなところがあります。

昨今「具体的で」「簡単で」「わかりやすい」表現は、テレビでもインターネットメディアでも求められるでしょう。冒頭の数秒がキャッチーでなければ飛ばされるので。

その対局にある表現がメタファーです。つまり、「抽象的で」「複雑で」「少しわかりにくい」表現。しかし、そこからは受け手が主体的に多くのメッセージを感じる自由があります。

昨日、妻と「マトリックス レザレクションズ」を観てきました。メタファーが様々な場面に散りばめられていて、私と妻にとっては、感じるところが多く、鑑賞後、感想を交わし合って盛り上がりました。

私たちは、どの映画でもすべて終わって客電が点灯するまで座っています。この映画にはエンドロール中にも、エンドロール後にも余韻を感じさせてくれる部分があって、最後にディレクターの強烈なアイロニーが表現されています。

わざわざ足を運んで、お金を払う映画や演劇、コンサート、付け加えるなら本にも、わかりやすさではなく、見ごたえ、聞きごたえ、歯ごたえを私は求めています。


I have a dream. 私の「夢」は、日本に活動家を養成する学校をつくることです。 私の「モットー」は、Life is Art. Life is Play. -生活をアートできるようになれば既に幸せ-