0007_孔子_手前の利益は小さいぞ
小利を見れば、即ち大事成らず
― 見小利即大事不成 ―
孔子の弟子に子夏という人物がいた。
その子夏が莒夫(きょほ)という町の長官に任命されたとき、政治の取り組み方について孔子のアドバイスを求めたという。
孔子はこう答えている。
「速やかなるを欲するなかれ。小利を見るなかれ。速やかならんと欲すれば、即ち達せず。小利を見れば、即ち大事成らず」
念のため訳せば、つぎのようになる。
「あせらぬこと、そして小利にまどわされぬことだ。あせると仕損じるし、小利にまどわされると大きな仕事をやり遂げることができない」
この心構えは、政治だけでなく、どんな仕事についてもあてはまる。
長期の目標を立てて、その目標に向かって一歩一歩着実な前進をはかる。
そうすれば、あせることもないし、小利にまどわされることもないだろう。
孔子のアドバイスは、一見平凡なようでいて、いつも勘所をビシリと捉えている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?