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龍の化身を入れられた男

昨日に引き続きスピ系シリーズ。

どっぷりスピにいたころの話。
何をやってもうまくいかない時期が続いたので、
とうとう「見えないチカラ」に頼ることにした。

当時私は、定期的に開催していたスピ系イベントに出ていた。
そこで

「この人はマジですごい!」

そう言われている霊能者に出会う。

その人は普通の女性。30代くらいかな?
長髪、長身でスリムな感じだ。
ただ健康的なイメージではあった。

なにより眼力がすごい。
もう目を合わせたら「ごめんなさい」と
言ってしまうような感じである。

イベントの休憩時間になんとなく仲良くなった。
話しをしていて、これまた直感であったが

「この人はすごい」

そう自分も思った。

いや、スピにハマっているときの
自分の観察眼って、ほんとやばいのよ。
今思うとそれがわかるけど
そのときはもう「本物」しかなかった。

とはいえ、自分が霊視とかしてもらったわけではないw

そのときはただおしゃべりをしただけだった。
それから少しして、

「どうしてもあの人にお願いしたい」

そんな気持ちが湧いてきて止められなくなった。

もうね、恋に落ちてるみたいな感じね。
逢いたくて仕方ないの。
なぜそんなに思ったのか、今となっては謎だけど
とにかくそのときはそれが最善だと思ったわけ。

それでメールをして

「相談に乗ってほしい」

的なお願いをしてみた。

そしたら快諾してもらったんだけど

「うちまで来れたら」

という条件がついた。

うん。結構遠い(笑)
車で3時間くらいかかった。
普通のアパート。
っていうか普通すぎて探すの難しかった。

当日は私と奥さんで訪問した。
奥さんもなんだかんだでスピ好きだったww

早速、霊視?鑑定?除霊?
実は何言われたのかまったく覚えていないのだが
こっちからは

「とにかく仕事運と財運が悪すぎる」
 
という話をした。

それで結局最終的に彼女が言った言葉がこれ。

「それじゃあ、龍の化身を入れてあげる」


龍の化身!なんか強そうだぞ!!!

特に断る理由もないし、なんならちょっとワクワクしているので
「お願いします!!」と言ってしまった。

座っている私の背後に彼女が立った。
そして両手を私の頭の上に置いた。

そこからなんか言ってたのかどうか?
ごめん、マジで覚えていないんだけど

(今龍の化身が入っているんやあ)

てなことをずっと考えていた。
そう言われてみれば体が熱くなった気がする。

施術は多分2分くらい。あっけない感じ。

「どうですか?」と聞かれたけど

「体が中から熱い感じがする」

と答えることしかできない。
だって他に何も感じないしさ。

彼女は嬉しそうに「うんうん」言ってた。

そしてこの後、料金の話になる。

「7万円です」

結構びっくりした。いや相当びっくりした。
それより私の財布にそんな大金入っていない。

さあ、どうする?
これ料金未払いで訴えられるやつか?
ちょっとプチパニックになったけど
なんと奥さんが

「私が払います」

そういって出してくれた。
なんでも

「そういうのっていくらかかるかわからんから
 多めに持ってきた」

とのこと。グッジョブ奥!

まあ料金ショックはあったものの
龍の化身は入れてもらったから
これで万事大丈夫。
そう思った。

でも結局何も変わらなかった。
いやむしろここから更に運気は下がった。

それでもしばらくはその人のことを信じていたし
見えない世界のチカラはあると思っていた。
かれこれ15年ほど経った今、どう思うか?

「最初に料金聞いておけよ」

これしかないなあ。


追伸1
この後、親友にも紹介した。
メールかなんかで霊視してもらったとか。
でもその後親友は病気で休職になった。

追伸2
自分の本を出すときに雑談でこの話をしたら
「それ面白いから本に載せましょう」と
担当編集さんがノリノリになった。
そして実際本に載ったし、なんならそのイラストを
細川貂々先生が書いてくれている。
これが一番のギフトやったな。