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【催眠講座】うつは脳の故障

 2000年頃から、うつは脳の病気、脳の疾患、脳の故障という考えが、精神科領域において登場しています。
 それまでは心の病気と捉えられていましたので、大転換と言えます。実際にfMRIで観察すると、うつ患者の脳の一部の機能が弱い/強すぎるということが分かります。
 その写真に応じ投薬すると治りが速い、副作用が少ないといった効果が得られています。
 ただ投薬だけでは限界があり、箱庭療法といった心理療法・精神療法も需要がなくなったわけではありません。
 ではなぜ脳の病気、脳の疾患、脳の故障に心理療法・精神療法が効くのでしょうか?
 それは心理療法・精神療法によりHBCモデルでいう「いのち」が活性化され、「いのち」の生きたいという力が、脳を修復していくものと考えられます。
 催眠療法も同様で、「いのち」を活性化させる暗示をいれるのです。ただステップはありまして、

1.症状を取り去る暗示を入れる
2.症状の直接的原因を取り去る暗示を入れる
3.真の原因であるトラウマを取り去る暗示を入れる
4.「いのち」を元気づける暗示を入れる
5.「いのち」が患部を修復する暗示を入れる

以上のような流れとなります。具体的に分からない場合は、2.は省略します。
 最近磁力でうつを治すという、うつ磁気刺激治療(TMS)というものがあります。これについての私見は後日述べます。

参考文献
 ダニエル・エイメン他『脳画像でみる「うつ」と「不安」の仕組み

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