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なぜ人は利己的な行動を取るのか?

7月に入り、新型コロナ感染者が緊急事態
宣言期間中よりも増加傾向になって
来ています。

しかし、政府は緊急事態再宣言を出す
までには当たらないとして、再び
自粛要請には及び腰です。

一方、街を見渡すとあれほど緊急事態
宣言期間中はほとんどの人達がピリピリ
した空気で感染防止対策を取っていたにも
関わらず、今ではそれがどこかに飛んで
行ってしまったかのように元通りの
行動を取っています。

もっとも、緊急事態宣言期間中もスーパー
が大混雑したり、自粛要請を無視して
パチンコ屋に行ったり、釣りにサーフィン
にバーベキューに、レジャーに勤しんで
いた方々はいたので、結局どれだけ政府が
呼び掛けたところで、対策の効果の
ほどは限定的であったわけです。

つまり、多くの人達は危機に瀕しても
利己的な行動を取るのであり、そこで
利他的な行動を取れる人というのは
少ないということなのでしょう。

それはなぜなんでしょうか??

リチャード・ドーキンス博士の
「利己的な遺伝子」では、選択と淘汰は
遺伝子に対して働くとして、その際に
利他的な遺伝子よりも利己的な遺伝子の
ほうが繁殖には有利に働くとしています。

つまり、人類の繁栄にとっては、
利己的な遺伝子の方が都合が良かった
わけで、人類の進化の数千年の歴史
において利他的な遺伝子は淘汰されて
来たのだろうと考えて良いでしょう。

そう考えると、通勤電車に乗り込む際に
降りる人を先に通さずに強引に乗り込む輩、
コンビニのレジで前の人の会計が済んで
ないのに割り込んで会計しようとする輩、
通勤電車で足広げて座席に鞄を置いて
ふんぞり返って座る輩、そういう身勝手な
輩が世の中からいなくならないのは、
利己的な遺伝子が優生学的には厳しい
生存競争を勝ち抜いて生き残り易かった
からだととも考えられるのです。

だとすると、この新型コロナ禍の今の
状況においても、感染防止対策を無視して
身勝手な行動を取る連中が多いのも納得
できます。

何でもかんでも遺伝子のせいにしては
いけないとは思いますが、優生学的に
考えると確かに身勝手な人間の方が
生き残り易いのではないでしょうか?

身も蓋もないような話ですが、
危機に瀕しても人はそう簡単に
周囲を慮った行動を取ることはなく、
利己的な行動を取りがちであると
いうことが、ご理解頂けると思います。

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