親と過ごす大切な時間
先日、とあるNPOのボランティアとしてクリスマス会に参加してきた。
その団体では複雑な家庭環境から退避してきたお子さん、ご家族を支援している。
皆さんはクリスマスの思い出はありますか?
プレゼントをもらったり、ケーキを食べたり。それが一般的かもしれません。でも、ご存知のようにできない子もいる。
クリスマスを楽しめない子どもたちもいる。でも、子どもたちに楽しんでほしいという代表の思いから企画された。
当日、ずいぶんと前から、クリスマス会を企画していた団体職員の方々と朝9時に集まり、装飾をしていく。
自分自身は初参加だったため、勝手がまったくわからない。
お菓子を準備したり、ケーキを買ってきたり、1時間ほどで会場は整った。
9時50分。「ちょっと早く来てしまって、すいません。」
最初のご家族が到着する。
子どもたちは会場を見て、顔をほころばせている。まっさきにPCが置かれているブースにいき、ゲームを始める。
そこに、後から、友達と思わしき子が加わり、一緒に歓声を上げていた。
スタッフの方も一緒に混ざり、ゲームを楽しみ、親御さんは隣で、我が子の様子を温かく見守って、一緒に笑い、歓声を上げている。
オーナメントを作るコーナーでは子どもは集中して、装飾を選び、あーでもない、こーでもないと言いながら作っていく。自分だったら作れないかもと思いながら、子どもが作ったオーナメントをみて、「楽しんでくれている。嬉しいな」と素直に思った。
そして、お待ちかね。サンタクロースとトナカイが到着。
参加した子ども達の年齢を考えると、真実を知っている子のほうが多いと思う。でも、やっぱりプレゼントをもらって嬉しくない子どもはいない。
メリークリスマスと言われながら、渡されたプレゼントを喜ぶ子ども達の姿に、私は来年もまた来てね。一年間楽しく、健やかに過ごしてねと想いを抱く。
2時間のクリスマス会が終わり、片付けをバタバタと行い、反省会を開いた。
その時、代表の方が言っていたことが忘れられない。
「今朝起きて、子どもたちに何を伝えようか考えている時に、すっと降りてきた言葉がありました。それを子どもたちを呼んで伝えました。子どもたちによって反応は違ったけれど、涙目になっていた子もいました。
伝えたことは「生まれてきてくれてありがとう。これからも関わってね」ということ。複雑な家庭環境であまり言われてこなかったかもしれないけれど、今日伝えたかったんです。」
そんなふうに言ってくれる大人がいることは財産だと思った。
確かに、過去、子どもたちの境遇は暗かったかもしれない。これから辛いことがあるかもしれない。
日々を過ごす中で、ある日、ある時、この「生まれてきてきてくれてありがとう」が希望になってくれればと願わずにいられなかった。
そして、子どもと過ごす親御さん達にとってもかけがえのない存在だろう。きっと同じように思っているに違いない。
今回参加してみて、単純に「子どもたちが楽しんでくれればいい」くらいにしか思っていなかったが、一歩踏み込んで、「子どもたちが幸せになってほしい」。そう感じた日となった。
メリークリスマス!
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