続・嫁と姑の間には、なにがあるのか
ミサワは、とある資格を取るために勉強をしていた。
仕事と勉強の両立が難しいというので、仕事を辞めて学校に入学して勉強に集中。
今までは夫婦共働きで生活をしていた、弟とミサワ。
これからは学費がかかる一方で、収入は一馬力になり大変になるだろうが、弟は快諾した。
それがコロナが始まったばかりの年だ。
お盆やお正月、GWなどまとまった休みが取れれば、こちらに帰省していた弟とミサワだったのだが、ミサワが学生になったあたりから殆ど帰って来なくなった。
さすがにコロナで緊急事態宣言が出ている頃は、こちらとしても帰って来られても困ると思っていたが、それ以外の時期でも帰ってくる気配はなかった。
母がミサワに理由を聞くと
「試験があるから」とか
「飼っている犬の調子が悪いから」とか
「(弟の)仕事が忙しくて休みが取れない」とか
など、もっともらしい理由を伝えてきたそうだ。
帰って来れない分、それならおしゃべりしたいと母は電話をしていたようだがミサワは出ない。
LINEもそっけない。
そんな感じで、ミサワが塩対応なので、母も連絡をひかえるようになる。
もやもやした日々を過ごしていた母だったが、3年後ようやくミサワは試験に合格。
その連絡を母は、ミサワ本人からではなく、弟からの電話で聞いた。
どうして本人から知らせてくれないのだろう?と母は訝しく思ったらしいが、その日は弟とだけ電話で話して終えた。
別の日に母は、ミサワにお祝いを伝えたくて電話をした。
長い間、母からの電話を無視していたミサワも、その時は出た。
そしてミサワは開口一番、
「私、お義母さんのことが許せないんです。3年前私が学校に入学して資格の勉強するって言ったとき、こう言いましたよね。
子どもがいないから、いいよね!
って。
その言葉に私はずっと傷ついていたんです。」
あ?
え?
ええと。
ああ。
ミサワの逆鱗スイッチは、子どもがいない、この、ワードだった。
母は、こう言いたかったのだ。(その時もそう言ったであろうが)
「子どもがいないから、自分のしたい勉強に全集中できるしいいね。
息子も資格取得に協力すると言っているし、がんばってね。」
子どもがいたり、お世話をしなきゃならない家族がいたりしたら、自分のやりたいことができないけど、今の貴女はできる環境なのよ。思い切ってやっちゃえ!と言いたかったのであろう。
たぶん。
母は、子どものいない弟とミサワに対して、世の姑のように孫はまだ?なんて言ったことは一度もない。(と思う)
私も、そういう話を聞いたこともない。
逆に、DINKSの自由さやメリットを知っているので(母の姉がそうだった)
子どもを持たない選択肢もあるということ、母は昔の人の割に寛大に考えている方だ。(というのは私の勝手な推測だが)
でもさ。
子どもがいないから云々という出だし、わざわざ子どものいない人を目の前してに言わなくてもいいとは思うけど、そういうセンシティブなことを普通に言ってしまうのが、母という人間だ。タチの悪い天然。
私も何度もこの母のデリカシーの無い言葉の刃にカチンときてた。
だけど無駄な戦はしたくないので、スルーしている。
ああ、また、1000文字超えた。
ごめんなさい、まだ続く。
次で終わるはず(笑)