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次の首相も岸田文雄です.

今日の日本経済新聞の朝刊には、内閣支持率の記事がある。それによると岸田内閣の支持率は28%で前回調査とほぼ変わらず、不支持率は3ポイント低下の64%だったらしい.

まあ支持率が低いのは単純にイメージの問題として、個人的に面白いと思ったのは、2面にある次の総裁=総理大臣のアンケートだ.

1位は全体でも自民党支持者でも石破茂.なぜこんなに石破人気があるのか、正直にいってよく分からない.特別何かやったという印象もないし、防衛・安全保障に詳しく右派からの人気があるということだろうか.議論してほしい政策課題では「経済全般」「物価対策」「子育て・教育・少子化対策」「年金」が上位にきているということなのだが、石破のイメージとはかけ離れている気がするのでますます不思議だ.石破と答えた人にその理由を聞いて、ぜひ記事にしてほしいところだ.

2位は小泉進次郎.この人は単純に若さと知名度だろう.父親に似てあまり物を深く考えずに勢いで話したり行動したりする人だが、同じタイプの人が支持しているのだろう.

3位以降は高市早苗、上川陽子、岸田文雄、河野太郎、菅義偉など、いわば“あり得る“名前が続く.

この中で、もし自民党に危機感があって「勝ちに行く」なら、上川陽子を選ぶだろう.アメリカ大統領選挙で追い詰められた民主党がカマラ・ハリスを担いだように、初の女性首相として閣僚経験が豊富な上川で勝負するはずだ.

ただ実際にはそんな危機感はなく、次の衆議院選挙も自民党が勝つだろう.都知事選にみられたような立憲民主・共産の体たらくを踏まえれば、自民党は大幅な議席増もじゅうぶんにあり得る.それは自民党もわかっているはずだ.

したがって体制の現状維持で問題ない自民党は、次の総裁=首相として岸田文雄を選ぶだろう.

岸田のすごいところは、失点をしないところだ.マジで何もない.それは何もしないということでもある.周囲にいる優秀な官僚やブレーンの言う通りに、淡々と職務をこなしているだけだ.

具体例は別の記事で検証するが、おそらく何も考えていない.「聞く力」とはいろんな声に耳を傾ける力のことだと通常は考えると思うが、岸田にとっての「聞く力」とは言われたことを素直にやる力のことのようだ.

安倍首相は、賛否両論あれど、消費税を増税したり限定的な集団的自衛権の行使を容認したり、保守としてのやる気というか気持ちがあった.そのエネルギーを岸田からは全く感じない.

ふつう政治家になるなら野心というか、自分はこれがしたい!というのがありそうなものなのだが、岸田からはそういうのを一切感じない.

だから失点をしない.霞ヶ関にとっても永田町の自民党議員にとっても、こんな都合のいい首相はなかなかいないだろう.したがって全力で岸田を守るはずだ.

岸田政権の金融政策など各論については別の機会に触れたいが、日経の世論調査を踏まえて言えることは、当分の間岸田政権が続くということだ.史上最長だった安倍政権を越えるかもしれない.

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