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虹の断片

最近のご報告。

なんとも唐突だが、パートナーができた。

自分にとってその人は、友達で、師匠で、自分を飾らなくて良い家族みたいな人で、好きな人。
だから、全部をひっくるめて「パートナー」だというふうに解釈している。

え?急に?この空白の期間に何があったの?となる方も、もしかしたらいてくれてるのかもしれない。

しかし、実を言うと自分でもまだ実感が湧かず、何があったのか聞きたいのはこっちの方だったりする。あれ、ストーリー何話か読み飛ばしちゃったっけ?そんな感じ。


その人は前にチラッとだけ登場させてたような気もする。
ディベート仲間の、ALTを呼びに行ってくれてた方の人だ。その時はただただ普通に「友達」という感覚でしかなかった。そうだそうだ、一方的に話を聞いてもらった子じゃない方。

とある日にディベートの練習試合をしていて、自分は「サマリースピーカー」という、最後の要点を整理するというなかなか難しい役を任されていた。

しばらく練習を休んでいたし、いきなりそんな大役を任されて、嘘でも自信なんてあったもんじゃない。不安でしかない。結局正解が分からないなりにめちゃくちゃ頑張って、帰宅した夜のこと。

“Today's your summary speech was awesome! ”
“I'm sure you will be a great summarizer :)”

こんなメッセージが彼から届いた。

「あ、この人のこと好きだ」という言葉が、この時にストン、と音を立てて落ちてきた。他の全部の感情をすっ飛ばして。

努力したことを、この人はちゃんと見ててくれたんだ。しかも、ちゃんと言葉で伝えてくれる。基本彼のほうからメッセージがくることはないから、なおさら嬉しかった。

そして気がつけば、気持ちを伝えていて、有難いことに向こうも自分を好いてくれていて。
で、めでたくパートナー同士となった。
「彼氏」や「彼女」という言葉は異性間であっても同性間であっても違和感があるし、「恋人」と括れるほど、彼に向けるのは恋愛感情だけでもなかったりする。

付き合ったのちにまた髪をバッサリ切ったのだけど、彼は驚いた顔ひとつせず受け入れてくれた。耳上のツーブロックにしてもらったので、「流石に校則的にアウトかな」なんて心配していると「めっちゃ似合ってんだから良いやん」と褒めてくれた。

この際だからと、その時に自分がノンバイナリーであることを伝えた。「だから自分が気に入ってるこの髪型を褒めてくれて嬉しい」と最後に伝えると、「価値観は人それぞれやから自分が好きなようにするのが一番よ」と静かに受け入れてくれた。そういうところに惹かれたんだなとしみじみ思う。

もともと束縛されるのは好きじゃないし、他の友達のところにふらふらと行ってしまうという特性を知ってか知らずか、彼はわりと静かに見守ってくれてたりする。LINEもほどほどなので、めちゃくちゃありがたい。あぁそうだな、保護者的存在でもあるかもしれない。

この話を友達にして、好きなところは?と聞かれた時に「自分の努力とか、好きなものとかを実はしっかり見てくれてて、それをちゃんと的確に言葉で伝えてくれるところ」と答えた。
友達にはなんか深いね笑、と流されてしまったが、自分的にはこれが一番しっくりくる。

これからもずっと一緒にいようね、なんて呪いじみた無責任な言葉は絶対言わないし、多分彼も言わない。こんなふらふら人間、いつ愛想をつかされるか分からないし、もし自分の全部を否定されたら「もうダメだ」って言ってしまうだろう。

でも、少しずつで良いから、君のことを知りたいし、自分のことも知って欲しい。今はそれで十分。

友達で、師匠で、保護者で、恋人の貴方に言いたいことがひとつだけ。

こんな自分を好いてくれて有難う。
これから先のことは分かんないけど、楽しい時間をちょっとずつ増やしていこう。
もちろん、貴方が良ければだけど。



ご清覧ありがとうございました。
自販機のコンポタでした🌽

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