ひたひたと

 理解されえぬ後悔がわたしの歯髄を満たす。理解されえぬ正気の喪失が胃の腑にわだかまる。その音はまさしくひたひたという清らかな水の満ちる音で、まあ正気でなくても構いはしないかと、そういう類のなぐさめになってくれるのだ。

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