同じドラマを何度も何度も見ていたらついに病んだと思われた話

最近週2回のペースで、病院のとある処置室があるフロアへ通っているのですが、私が行くと必ず、待合室の隅っこに、スーツを着たおじさんが座っています。誰もいない時もそのおじさんは隅っこの定位置に座っています。必ずそこにいるので、もしかしたら私にしか見えていないんじゃ無いかと思い始めていましたが、先日フェイスシールドをされていたので、多分幽霊などではなく、どなたかの付き添いです。多分。

今年の夏、久しぶりにがっつりドラマにハマりました。
【TOKYO MER】という、TBSの日曜劇場枠のドラマです。第1話をリアルタイムで見て「これはハマる」と予見し、2話から最終話まで全て録画しました。案の定ハマりました。
主役の喜多見幸太こと鈴木亮平さんがスーパードクターすぎて、絶望的な場面がきても「喜多見チーフが率いるこのチームならどう打開するんだろう」というワクワク感の方が勝っていました。また、最初は対立していたものの、後にバディ的存在になるこれまたスーパードクター兼官僚という賀来賢人さんのツンデレっぷりも可愛らしいのです。他の医療ドラマと違って、事件や事故現場にドクターたちが赴いて治療するのがテーマなので、疾走感と爽快感が凄まじかったです。何度見ても同じところで泣いています。
こんな情勢ということに加えて、私自身が現在進行形でかなり病院のお世話になっているので、多少「いやそんなうまくいかないでしょ」というファンタジーめいた部分があれど、「こうだったらいいのにな」という自らの心情と見事にマッチしてしまったのだと思います。

ここまでハマった私は最終話を迎えてからも、録画した2話〜最終話を何度も何度も見返していました。生粋のオタクなので、ハマったら何度でも見ます。同じ映画を何度も見に行きます。
そこへオタクの気持ちが1ミリもわからないあいぼうの登場です。
何度も同じドラマを見ている私を見て「それ、何度目……?」と声をかけられました。この1年入退院や手術やら色々あり過ぎてついに心が病んだか、と思ったそうです。「好きだから何度も見ているのだ」と説明しても、オタク気質ではないあいぼうには理解ができないようでした。そしてそれ以上踏み込んできませんでした。
これこそが、我々夫婦がうまくいっている秘訣です。あいぼうは、自分のものさしではかれないことに興味も理解も示しません。
そして私はparaviに入りました。これでTOKYO MERのディレクターズカット版(1話と最終話のみ)と、全話をいつでも見られます。良い時代ですね。

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