traveria approach!! 〜1話 福井は花満開〜

あれから1週間が経ち
桜前線が満開を告げる頃
私は北陸の地に立っていた。
決意を表明したあの日から
この日を迎えるのを楽しみにしていた。
電車を何本乗り継いだか
……覚えてないけど、夢への第一歩と考えると経路のことはあまり重要じゃないかも知れないからあまり深く考えなかった。

私はみうみって言います。
18歳の新米社会人?です。
全国を旅したいと志し初めての旅に出ています。
なぜこの地に来たのかと言いますと
私が旅先を決められなくて
ダーツで決めようかなと考えていた時に
親に
「北陸に桜と海が綺麗な写真映えするスポットがあるよ。ただ桜が咲くだけじゃないよ」
と聞いたからで
少し言ってる事分からなかったけれども
とりあえず行ってみることにしました。

「やっと着いた」
新品のキャリーバックと共に
みうみは電車を降りた。
横に立つ白青の看板には(敦賀)と書いてあった。

改札を出てから最近新しくなった
建物やロータリーなどがあり
観光案内所で地図をゲットし
親の言っていた場所だろうと思う
海の近くの観光地の
赤レンガ倉庫を目指すことにした。

赤レンガ倉庫に行くには
バスか自転車か徒歩かタクシーかという
多くの選択肢がある中
バスはかなりの時間が空いてしまい、
自転車はキャリーバックが大きくて乗らない
タクシーは行くまでの道中を楽しみたいと思っているため却下
ということで、徒歩で向かうことにした。

地図はあまり読むのは得意じゃないけれども
商店街を途中まで行けば行けそうなので
進んでいるといろんな系統のお店が並んでおり、食べ物のお店の前を通ると美味しそうな匂いでお腹が空いてくる。
キャリーバックのタイヤがゴロゴロなっている。

商店街を抜けた先に鳥居があり、
この先に神社があるんだと思いながら
前を過ぎていく。
そこから桜並木の道を過ぎてすぐ
海が見えてきた。

道がアスファルトから模様の道に変わり
左手には海の上に船が何隻か停まっている
そこからレンガのような建物が見え近くに行って見てみるととても素敵だなと思いました。
駅からトータルで30分くらい歩いたので
クタクタになってしまい赤レンガの建物の近くのベンチにかけていると
近くで立派なカメラを持った女性が
走り回りながら目の前の車両を撮っているオフィスカジュアル風の服を着た20代くらいの女性がいました。

私は鉄道好きではないのでどんな車両なのか
貴重な物なのかも分からずなぜ撮っているんだろうなとかあの人鉄道好きとか思ってカバンの中から飲み物を
飲んでいるときに
その女性が
「写真撮ってくれませんか?」
と声をかけてきた。
ドリンクが口に残っており、すぐに答えられる状況ではない中、ちょっと待ってほしいと
一度頷き、飲み終わってから
「大丈夫です。」
と返事をした。

彼女はカメラではなくスマートフォンを取り出し預かり、写真を撮った。

撮り終わった後、スマートフォンを返し時
「撮ってくれてありがとう。
 良かったらもっと景色が良い所あるから
 一緒に行かないか?
 撮ってくれたお礼もしたいし」
と語り私も
「行っても良いですか?」
と聞き
「ぜひ、それじゃあ行きましょう!」
といい
近くの石畳の道を進むと階段があり
「キャリーバック大丈夫?」
と聞かれ
「大丈夫です。そんなに重くないので」
と答え階段を全て登り切った。

その上にお寺?みたいな所があるが中には入らず外側の道を進むと
美しい海と桜の綺麗な場所が現れた。

私は彼女に勇気を振り絞って質問した。
「この場所良い所ですね」
「観光案内所で聞いて私も初めて来たけど
 良い所だと思う。これもそこで聞いたんだ   けど、今の季節花換まつりをしているみたいで桜と桜のの枝を交換するみたいだけど
今日はやってないみたい」
と聞いた時、親が言っていたのはこの事だったのかと気がつきました。
「せっかくだから写真撮ってあげるよ!」
と言われスマートフォンをカメラに合わせ彼女に渡した。
撮ってもらい彼女にお礼を言い私はレンガの建物までの道を戻った。

帰りは歩くのは大変だと思いバスに乗ろうと
時刻を見るとまだ時間があったので近くの公園のベンチでゆっくりすることにした。

海風が強く吹き、日差しが暖かく感じる今
あの女性はなんで声を掛けて来たんだろう?
と疑問に思ったがまあいっかとなって終わった。

バスの時間になり、駅に戻って
また電車が来るまで時間があるので
ご飯を食べながら待ち、
敦賀の地を後にした。

電車の中で私はこう思った。
やっと旅をスタートする事が出来た。
もっと多くの事を学べますように。
と思いました。

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