見出し画像

企画に必要な鳥観力、そして3つの大事な要素

4月28日に「エンジニアのための企画入門」というオンラインイベントに参加した。告知文章に興味を持ったからだ。

AI技術の進化により、定型的な仕事は自動化されていきます。
そのような時代における、人の中心的な仕事は何でしょうか。
それは、あるべき未来を描き、描いた未来を実際の行動でカタチにし価値を創り出すことです。
この「あるべき未来を描く力」が「企画力」です。
「企画力」を身につけたエンジニアはこれからの時代の中心的存在になれます。
なぜなら、企画〜開発〜価値創造のプロセスに一気通貫に携わることになるからです。
このプロセスで力を発揮できるエンジニアは、企業やプロジェクトで貴重な存在として重宝されることでしょう。


第1部の登壇者である吉政忠志さんの話は幾つかの気付きがあった。何より「企画書の書き方」のアプローチが、(私と比較して)より具体的なのが面白い。私も教える側で使ってみようと思う箇所も沢山あった。色々と試してみたい。


まずは企画者の私が書いた「企画書の書き方」のnoteを紹介。

企画書の書き方

こちらは「経験が浅い企画者」向けの内容ですが、「抽象度は高め」にまとめてあります。理由は、企画者ならある程度の「抽象度」を理解できないと難しいということ。別の言い方をすれば、企画者ならこのくらいは理解して欲しい。という想いでもある。


さて、本題である吉政忠志さんの話

企画に必要な鳥観力、そして3つの大事な要素

ITエンジニア向けではあるが、企画者の目線でも非常に分かりやすいレベルにまで言語化されていた。私も幾つもウンウンと頷いた部分あり。特に社内での企画に悩んでいる方には事例が完結でわかりやすい。折角なので吉政さんが言う企画をつくる上で重要なポイントを幾つか紹介しておきたい。

3つの大事な要素

要素はこの3つ、吉政さんは「三角形のロジック」として紹介している。

主張」:この企画で実現したいことを一つにまとめて書いたもの
理由付け」:「主張」を実現するメリットを書いたもの
データによる証明」:「主張」を実現するために必要な予算、人員、
スケジュールなど数値的なものを書いたもの。企画書の実現性を証明
したデータという意味でもある。

企画の仕事をしている人にとっては「当たり前」と思うのかもしれないが、企画を書いたことない人っては「当たり前」ではないのかもしれない。

本当に大事なポイントなので3つの要素は意識して使って欲しい。企画のお作法でもある。

ちなみに「データによる証明」って案外難しい。そもそも「正確なデータによる証明」が出来ないこともある。その場合でも、(例え直接的なデータはなくても)間接的なデータは探せばあるので、何らかの根拠はだせるよね。

鳥観力

企画が採用される人が持っているのが「鳥瞰力」「鳥瞰力」とは、鳥が空から見おろすように、高い所から広い範囲を見おろせる能力。全体を大きく見渡せる能力。

吉政さんは「鳥瞰力」の大切さを説いている。私もまったくもって同意。この部分は吉政さんの本『ITエンジニアのための企画力と企画書の教科書』に「鳥観力」の大切さがイメージされやすい言葉で書いていたので引用しておきたい。

採用される企画とは、決裁者の上司からの依顔を実現するための企画だ。この際、自分に与えられたミッションを理解するだけでなく、決裁者である上司の感覚を把握できているに越したことはない。そのほうが採用される企画を作りやすいからだ。

決裁者は複数のミッションを持っているので、ほかのミッションより自分の提案した企画の優先順位が高く見えたほうが採用されやすい。つまり決裁者の抱えている複数のミッションも把握できた方が有利だ。このように自分の担当を超え広域の事情まで把握できる力が、ビジネスにおける鳥瞰力といえる。

鳥瞰力があると、決裁者の気持ちになって企画を作れるようになるので、余計に決裁者の心に刺さりやすく、採用されやすいものになる。別の言葉で言えば、鳥瞰力があると上司や企画の依頼者の気持ちがわかる企画者になるという意味もある。

繰り返すけど「鳥観力」は本当に大事。


それ以外でも『ITエンジニアのための企画力と企画書の教科書』には色々な視点で、事例を元にわかりやすく書いてある。企画に悩んでいる人は、エンジニアでなくても読んでみても良いかもしれない。

ITエンジニアのための企画力と企画書の教科書


---

Photo by Gareth Davies on Unsplash



アレとソレを組合せてみたらコノ課題を解決できるソリューションができるよね?と言うパズルをやるような思考回路です。サポートして頂いた費用は、プロジェクト関連の書籍購入やセミナー参加の資金にします。