年長〜小1で英語を始める際の家庭学習法【無料】

低コスト、最小限の時間と労力で、学校の英語教育で躓かないための家庭教育について考えます。これを読んだ当日から始められるような内容で構成しています。

5,6歳から"おうち英語"を始めるのは遅いのか否か

まずは現状の早期英語教育が加熱している状況を鑑みると早くはないです。ただ決して遅くはなく、「母語」として習得するのは難しいけれど、適切な内容で毎日取り組めば、英語は身に付き扱えるようになります。

おおよそ0~3歳、母語の習得と並走で英語を習得する方法が「母語方式」。それ以降は第二言語として習得することになりますが、未就学児はまだまだ言葉をたくさん吸収し扱えるようになる、いわばゴールデンエイジなので、母語方式の教材やメソッド自体は有効なものになります。
5,6歳になると母語が確立していることから、日本語と対比ができて効率よく習得ができます。
幼児については、英語の音とリズムを覚える→単語を覚える→文字を覚えるじっくり段階を踏んで習得する時間的余裕があるので、一刻でも早くスタートしたいところです。

算数の掛け算割り算で躓くと、その後の数学が不得意になるのと同じで、英語も土台を固めることがその後の「学校英語・受験英語」でも非常に大切です。
解法の習得や計算スピードの向上でどうにかなる算数と異なり、英語は言語なので要素が複合的で、しかも使わないと片っ端から忘れていくという点が厄介かもしれません。

ただ、大昔に流行ったスピードラーニングのように"耳で聞く"ことも重要な学習法のひとつ。
朝起きてから家に出るまで、夕食の時間、お風呂の時間などをインプットに充てることで、限られた時間の有効活用も可能です。

個人的に愛しているRhymoeというメソッドを紹介したページに、英語の習得について詳しく解説されているので、ぜひ一読ください。


まずは知っておきたい現実

2021年度(令和3年度)から中学校の教科書が大幅に変更されました。
小学校から英語の授業が開始されたことで、カリキュラムが全体的に前倒しされています。一方で小学校はというと、英語を楽しむことを前提としており、読み書き文法をきっちりできていません。また授業を主導する教員は手探り状態で、先生・学校・地区によって差が大きいと言われています。
その状態で、もうThis is a penではない難易度が上がった英語が始まり、いきなり落ちこぼれる子が多発、中学校でも救いきれていないようです(特に公立)。

小学校の英語教育が変わったのが2017~2019年ごろということで、現時点で5年ほど経過してこの状況。この先すぐに改善される可能性は正直望めないですし、ギャンブルすぎます。なので、より一層家庭での英語教育に力を入れる必要があると考えています。

また、英語ができないからと英会話教室や、英語学童を検討する方もいるかもしれませんが、いくらネイティブと1時間のレッスンを行なっても週1では不十分ですし、大して英語ができないそして日本語が話せるとわかっている日本人同士で使う英語はたかが知れています。
それにかかるコスト、他に充てた方が効率的です。

※ある程度習得した上で、アウトプットとして英語環境に投資するのは◎
やっぱり言語なので、英語が必要な場面は適宜用意したほうがモチベーションも上がります。親が喋れない生活でも学校でも使わない言葉、子供は容赦無く切り捨てますので。

英語が苦手親でも英語環境は用意できる


子供に英語を教えるとなると、自分は英語ができない、発音が下手くそだから無理、と避ける方が多いと思います。
今やインターネット成熟期。YouTubeには無料の英語コンテンツが溢れ、YouTube Musicや Amazon Musicで手軽に洋楽や英語教育音源を掛け流しでき、秀逸な英語学習アプリや英会話サービスに溢れています

英語を学ぶとなると文法や単語を叩き込むイメージがあるかもしれませんが、英語で英語を楽しく学ぶ子供向け教材がたくさんあるのです。

今や親は英語を教えるのではなく、環境を用意する時代になっています。

対して日本の学校教育はまだまだ過渡期。
世にあるサービスを活用することで、(すごく適当に例えると)小学校で靴の紐の結び方を教えている間に、家ではリレーの練習ができるくらいの大きな差をつけることができます。


ということで前段が長くなりましたが、まずは英語のリズム感、ボキャブラリーの習得、読み書き話すの導入について考えていきます。

注意:私自身は 0歳から4歳の“おうち英語”しか経験していないので、こうしたらいいのでは?、自分だったらこうするかなという推測&アイディアベースですですのでご承知おきください。

STEP1(最初の2ヶ月)

まずは、英語の音源が日常的に流れている家を目指します。かけ流す時間も習慣化し、英語を日常に落とし込み、生活の中に当たり前にあるものにします。(親的にも)
そして、後々の英語習得に欠かせないPhonicsの導入に取り組みます。

英語の音楽かけ流し+補足的な動画視聴

英語の音源とは何か?ですが、最終的にはその意味を理解する必要があるので、映像とリンクしたものが好ましいです。
ここでは、YouTubeで無料で配信されているSuper Simple Songsを活用します。インターナショナルプリスクールでも使用されている音源です。

まずは1ヶ月間、毎日同じ音源のみ、最低30分以上かけ流します。
音量はあんまり大きいと耳障りなので、家庭で会話する音量よりも小さい程度。

そして口ずさめるようになってきたら、初めて動画を見せます。
動画は、1日数曲分でも週末にどかっと30分でも良いです。あくまでも補足的な使い方なので、たくさん見せる必要はありません。


<進め方例>
1ヶ月目掛け流し

2ヶ月目掛け流し+動画を見せる(1曲5,6回ほど)

音源によっては、映像と同じプレイリストがYouTube MusicやAmazon Musicにもあります。加入している方は、そちらで音源をかけ流し、対応するプレイリストを流してください。

YouTubeを使用する場合は、映像を見せずに流してください。
※YouTube Kidsに対応しているチャンネルなので、かけ流し用のアカウントを追加して、許可したコンテンツのみに設定、動画を追加しておくと毎日の作業が楽になります。
Amazon Musicの場合は、Alexaのルーティーンに追加すれば毎日定刻に音楽を流してくれるので続けやすいです。

Super Simple Songs The Bath Song & More Kids Songs
身の回りの生活に関わること、英語教育界定番の音楽が入っており、難易度が優しいものです。

・YouTube(曲が何個も入ったロングver)

・音源+対応するプレイリスト


Phonicsの導入


フォニックスは初見の方が多いと思いますが、海外では主流の教育法で最近では日本でもよく知られていて様々な教材が発売されています。
文字の発音と、規則性を学び、初見の単語でも正しい発音で読めるというもの。
例えば・・・
Aはえーびーしーの"えー"ではなく、"あー"という音であることを学ぶ
P A T なら"ぷ"、"あ"、"とぅ"。繋げて、"ぱっとぅ"。
という感じです。
まずはその土台となる、各アルファベットの正しい発音を刷り込みます。

最初の1ヶ月、週に3回程度、2ヶ月目は週に1回以上見せてください。
動画自体は15分ありますが、Phonicsの部分は最初の4分弱です。
この動画の良さは、口の動きがわかる点です。口に出すのが肝なので、ぜひ親子で一緒に歌ってくださいね〜。
新旧2パターンあるので、1つ目を1ヶ月取り組んだら飽きてくると思うので、その頃にもう1パターンを使ってください。


ボキャブラリーの強化(課金)

赤ちゃんって、身近な言葉を覚えてから2文、3文と話すようになりましたよね。英語も同じく、言葉を覚えないと操れるようになりません。
ボキャブラリーの強化に今最適だと思うのが、タッチペン付き英語のことば絵辞典。
英語のことば絵じてんはこのご時世あってあらゆる出版社から出版されています。特に5000語収録されているこちらが人気です。(2022年出版)

私は1歳後半で導入したこともあり、歌も入っているこちらの低年齢verのみ使用していました。使い倒してペンも冊子もボロボロです。

YouTubeにフラッシュ動画もありますが、やはり気になるイラストをタッチして音を聞くという能動的作業は習得・定着が早いです。
きっと好きなページをひたすらタッチすることもあると思いますが、興味関心に偏りがあるのは人間として普通のことですし、好きなものから覚えるのが手っ取り早いので、あまり監視監督せずに取り組みます。(毎日5~10分程度)


STEP2(3〜6ヶ月)

劇的な効果は期待せず、淡々とこなしてください。毎日必ず英語のインプットを行うことのみに集中します。

英語の音楽かけ流し+補足的な動画視聴

STEP1で紹介した音楽のみは本当に飽きると思うので、次を紹介します。最初の2ヶ月の間に飽きていたら、こちらに進んでしまっても良いです。
1ヶ月単位だと飽きるので、2~3週間単位で回していきます。
毎日同じ音源のみ、朝晩最低30分以上かけ流します。(1日1時間以上)
理想は寝ているとき、勉強以外の家にいる間ずっと
です
動画は毎日10分程度見せてください。

<進め方例>
3週間❶を掛け流し+後に紹介するPhonics動画

3週間❷の掛け流し+❶の動画を見せる

3週間❸の掛け流し+❷の動画を見せる

2週間❶の掛け流し+❸の動画を見せる

2週間❷の掛け流し+❶の動画を見せる

2週間❸の掛け流し+❷の動画を見せる

❶Super Simple Songs Let's Go for a Walk Outside & More Kids Songs
動物が多く登場し、色名や身体の動きの表現も入ってきます。
こちらも定番の音楽もあるので聴いておいて損はないです。

・YouTube

・音源

Super Simple Songs Shape Songs + More
形や右左、数などを学べるプレイリストです。

Super Simple Songs Best Songs
定番曲が詰まっています。


Phonicsの導入

1,2ヶ月目の動画と同様ですが、AであればAから始まる単語を同時に知ることができます。この動きもぜひ一緒にやってください。
この後紹介するアルファベットを書く練習の前に、その日練習する2ワードを見ます。


アルファベットを書く練習

おおよそ2ヶ月かけて、アルファベットを書きながら学んでいきます。
目的はアルファベットに慣れること、大文字小文字の形を覚えること、音と文字を結びつけることなので、完璧に仕上げなくて良いです。
無料のプリントが無数にあるので、それを利用してもよし、公文など市販のワークブックを使用しても良いです。

以下のような無料教材で行う場合は、1日2レターずつ大文字から進めていき、3〜4日ごとに復習します。練習は1文字あたり10回程度で大丈夫です。復習はお手本を見ながら書くでもOKです。
完璧である必要はないので、とりあえず褒めてください。(ここがかなり大事)

<進め方例>
ー大文字ー
AB→CD→EF→AからFまで復習
GH→IJ→KL→GからLまで復習
MN→OP→QR→MからRまで復習
ST→UV→WX→YZ→SからZまで復習
ー小文字ー
ab→cd→ef→aからfまで復習
(以降同様に繰り返し。)

sからzの復習まで終えたら、もう1周大文字から同様に行います。
2周目を終えたら、大文字小文字それぞれAからZまでお手本を見ずに書きます。わからなければ飛ばしてわかるもののみ書き、最後にお手本を見ながら完成させます。

<無料のアルファベット練習シート>
●1周目

●復習、2周目用の罫線ノート


一旦ここまで。後々追記します。


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