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50代、オシャレするって大事


80代の利用者様が上下真っ白のコーディネートで来苑されて目を奪われ、おしゃれの大切さを学ばせてもらった話



皆さん、おはようございます。

今日は、「50代、オシャレするって大事」というお話です。


最近、私は一度引退した介護の仕事を、
最近また少し始めています。

引退した当初は、
もう絶対介護の仕事はやらないと思っていたんですが、

思い返せば、
あの頃、
絶対とか、もう二度と、とか、
百ゼロ思考に陥っていたのかな、と思います。


利用者様の「全身白」に目を奪われた


ところで、現在行っている施設は、

「ショートステイ」という形式で、

その目的は、
介護認定を受けている利用者様が、

様々な事情によって、
短い期間だけお泊りする所になります。

例えば、
利用者様だけでなく、

介護者の方が疲れたり
短期間用事で不在になったりして介護できなかったりする場合に、
代わりに利用者様をお預かりする、

「レスパイトステイ」も、
その目的の大きな一つとなっています。

ですから、
ずっとお家で頑張って一人で介護している方は、

是非ともそういった仕組みを上手に利用してもらい、
自分を大切にしてもらえたら嬉しく思います



話しは戻って、

そんな中、来苑される80代の女性の利用者様

何度もご利用いただいている方なんですが、
家庭の事情で時々来苑されます。

そして、その方はいつもおしゃれなお洋服で、
素敵だなと思っていました。

そんなある日の朝、

その方が送迎バスから降り、
苑内に入って来られました。


すると、
なんだか全身が白っぽいのです。


良く見て見ると、

上衣が真っ白で、
袖がフリルの可愛いカットソーと、

下も真っ白なスキニーパンツをはいておられたのです。


私はその美しく透き通るような純白に、
一瞬で目を奪われました

そしてその白が、
まるで雪景色のようで、
一瞬でその場を明るく美しく演出しています。

上下白ってありそうでなかったかも!
遊び心あって、超素敵!

そして良くお顔を見せていただくと、
キラキラとラメが入ったアイシャドウで、
メイクも輝いていらっしゃいます

髪はかわいいピンで留めて、
おでこがスッキリしています。

それからというもの私は、
ついついその方のお席に行っては、

「かわいいですね~♡」
「素敵ですね~♡」
を連呼し、


その「全身白」に心を奪われていました


最後にはちょっとウザがられていたかもしれません(笑)


それほどにその上下白の美しさとインパクトが、
私をワクワクさせてしまったようです。

それは10年以上勤めてきた介護の現場で、
初めて感じる高揚感です。




おしゃれって脳を沢山使っている



そんな時、

(そうか、もしかしたらこの方の心の年齢は、
今の私の実年齢よりも、はるかに若いんじゃないか)
と、

ふと思ったのです。


おしゃれとは、内面を表出したものとも言えるのかもしれません。


そんな私は気が付けば、
なるべく目立たなく、
悩まなくて済む、

黒やグレーなどばかり着てしまうことが多く、

それは、この利用者様よりもおしゃれを考えていない、という事です。


それはおしゃれに対しては、
私の方がこの方よりもずっと脳を使っていないと言えるかもしれません。


そして当然のことながら、
その方は認知症ではありません



そして介護の現場では、
「着脱」と言って、

介護者が、
利用者様の衣類を脱がせてあげたり、
着せてあげることが7~8割方であると思います。

それは、
利用者様が、
おしゃれを楽しむどころか、
自分の衣類を脱ぎ着したり
選択することも難しくなっている事が多く、

介護士にとっても、
それが当たり前となってしまっているところもあります。

そして、特に冬になると、
沢山の重ね着によって、
なかなかの時間と労力がかかります

そんな時、
それが自立している方々が、
ご自身の事を自分で行ってくださっているのを見るにつけ、

目まぐるしく回る現場では、
大変ありがたく、
神のように感じられてしまう時もあります。


そんな介護現場の中で、

今回この、
斬新なおしゃれを楽しんでおられるという方がいるという事実が、


私にとって、

超奇跡的で、
超頼もしく
超有難く
超嬉しく
超感慨深く

これからの超高齢化社会に、
一筋の希望を見い出せたような気がしてならなかったのです。



おしゃれは自分のためだけでなく、人のためでもある


そして今回のこの方の、
派手ではないけど上品で美しく、

また斬新な、

「全身白」で、

年齢関係なく、
むしろ年齢を重ねれば重ねるほど、

おしゃれを楽しむことが、


認知症の予防はもちろんの事、


それが自分だけでなく、
どれだけ周りの人を明るい気分にさせたり
元気にさせているかという事が、


身に染みてわかりました。


私もこれからは、
明るい色の服をどんどん来て、

いくつになっても、
周りに明るい光を放つことができる

そんな人間になりたいと心から思った話でした。


まさかの介護の現場で学ぶとは、
思ってもみなかったのですが、

それが今、
アラフィフの私にとっての学ぶタイミングだったとも思うのです。


このお話が少しでも皆さんのお役に立てたら、本当に嬉しく思います。

それでは皆さんの一日が素晴らしい一日でありますように。




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