最近の記事

ドライブマイカー感想

「ドライブマイカー」(濱口竜介監督)  今頃ドライブマイカーを見てきました。オスカーにノミネートされたから見に行くというミーハー極まりない行為で恥ずかしいが、素晴らしい作品に出会えたので良いでしょう。  今回話したい事は物語の構造と芸術という表現についてです。  私は物語が表現を論じている作品が非常に好きです。特に「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(2014)は私のオールタイムベストの5本に上げたい作品でもあります。  バードマンではリアル、物語に

    • フレンチディスパッチ感想

      「フレンチディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イブニング・サン別冊」(ウェスアンダーソン監督) 普段映画を見てあまり言語化しないようにしているのは、絵画的であり音楽的であり演劇的である映画という芸術に対する敬意である。僕は理論で構成された感想より直感的な(例えば楽しかった、面白かった、かっこよかった、悲しかった)感想の方がよっぽど感想としての役目を果たしていると思っている。  しかしそんな私がこんな風に思っていながらこう映画レビューという僕自身が嫌うことの一つをするとい

    ドライブマイカー感想