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大阪近辺のココがめっちゃええ所やねん10選

個人的に好きな「大阪」。ほぼ自分のための覚え書きです。時々更新するかも。

①国立国際美術館

元は万博公園にあった施設で、言うなれば万博の「レガシー」。今は中之島にあります。中之島近辺の橋名に「筑前」「越中」「肥後」とか入っているものを見かけるのだけど、蔵屋敷があったことと関係あるんだろうか……? そんな歴史ある土地も今は高層ビルが立ち並び、大阪市役所が構える大阪の中枢に変貌を遂げました。周辺はそんな感じなのに、この美術館の展示室は地下に埋まっていて、地表にはオブジェ風の金属フレームが顔を出しているだけ、という特異な出で立ち。

建物の入り口に "The National Musium of Art, Osaka" って書いてあるのですが、「国際」はどこ行った!ってツッコミ待ちなのでしょうか?

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「日本の国立美術館」リーフレットより

日本に6つある国立美術館の1つで、コレクションも企画展も現代寄りのものが多いことが特徴。今まで当たり前と思っていたことを突き崩されるような、衝撃的な作品に出会った回数も個人的には多いように思います。知覚がぐらぐらする感じは、美術館を出た瞬間に広がる一般社会では「危なっかしい」ものなので、現代美術展は精神的な余裕があるときに訪れるのがいいのかも。地表に戻る、という動作がスイッチになる気もしますし、そこを狙った建築設計なのかもしれませんが。

4回ぐらい足を運んだらしい。

クリスチャン・ボルタンスキー − Lifetime(2019年2月9日―5月6日)

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ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道(2019年8月27日―12月8日)

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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展(2020年11月3日-2021年1月31日)

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ミケル・バルセロ展(2021年3月20日-5月30日)

国立国際美術館ホームページ

②大阪府立中之島図書館

写真だけ見ると、「え? 日本なの? ロンドンとかの銀行では?」ってなりませんか? これ、日本にある現役の公立図書館なのです。国立国際美術館と同じく中之島にあります。

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「住友」を冠する企業は今でも沢山ありますが、その住友財閥の「住友家」から寄贈されたもの、とのこと。建物内部も写真のように風格があるのですが、閲覧室で、お昼休憩中と思われるサラリーマン風の方や老後を楽しんでいそうな方が読書しているような風景を見て「ここは現役の図書館なんだ」と思い出すような、不思議な空間です。

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住友関係だと、近くの三井住友銀行大阪本店ビルもおすすめですね。

③旧第四師団司令部庁舎

大阪城、って大阪観光ではなかなか外されないスポットだとは思います。が、(あれって鉄骨鉄筋コンクリート造天守閣だし)あえて、大阪城敷地内、城を真正面に据えると右側に見えてくるこちらをお勧めしたい。

どうでしょう? この中世の西洋城を思わせるシルエット。

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第四師団といえば、日露戦争で最弱説がまことしやかに囁かれた話(ただし謂れのない風評らしい)、プロの吹奏楽団体を代表するオオサカ・シオン・オーケストラのかつての母体、昭和の政軍関係を象徴するゴーストップ事件あたりでしょうか。今は、飲食店などが入り複合施設「ミライザ大阪城」として運用されていますが、往時の風格も大切に継承されています。私が大阪で初めてたこ焼きを食べたのはここ……。

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④住友生命いずみホール

大阪の文化って、民間に支えられている割合が高い印象があります。音楽ホールはその際たるもので、このホールの他にも国内初の音楽専用ホールと言われる「ザ・シンフォニーホール」や中之島の高層ビルに組み込まれた「フェスティバル・ホール」も全て民間資本によるもの。

このホール、風合いが素敵。ホール名は旧国名「和泉」から来ているのでしょうけれど、「音の泉」みたいなイメージも重ね合わせられるあたりも良い名前だな、と思います。ホールのレジデントオーケストラとして、現代音楽専門のいずみシンフォニエッタを擁するのも特徴。

いずみホールホームページ

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⑤大阪府庁舎

47ある都道府県庁舎の中で最も古い建物です。

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建物内部の吹き抜けが、ハリー・ポッターの魔法省に出てきそうな感じだな、と思ってしまうのだけど自分でも理由が分かりません。

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⑥造幣博物館

造幣局の敷地内にある旧発電所を利用した博物館。なんと入場無料。お金などもらわなくても自分たちで作っているから、ってことでしょうか?(←ボケです)

桜の季節に訪れると花見も同時にできてしまう。

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日本の貨幣の歴史を辿り、最後は世界の珍しい貨幣を眺めることができるような展示構成です。

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⑦法善寺横丁

戎橋(グリコの看板が有名なアレ)周辺の大混雑に辟易しながら歩いていてふと見つけました。雰囲気の良い店が並んでいます。大阪らしく串カツやお好み焼きの店も。法善寺の露店から発展した横丁とのこと。

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⑧四天王寺

突然時代を遡ります。聖徳太子ゆかりの寺。建物自体は残念ながら何度も焼失していますが、シンプルな伽藍配置から来る気品は受け継がれているものでしょうし、歴史ある寺の五重塔に登って、その伽藍を俯瞰できるのもここ以外ではなかなか得難い体験だろうと思います。

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ちなみに周辺の地名は「天王寺」。

四天王寺ホームページ

⑨仁徳天皇陵

さらに時代を遡って南下します。大仙陵古墳、大山古墳など別名もたくさんあるこの古墳、日本で最も大きい古墳です。現在も皇室祭祀の対象となっているので学術調査は難しく、被葬者の特定は事実上できないでしょう。

宮内庁の主張する通り、第16代仁徳天皇だとすると、記紀の「高山に登ったときに炊煙が国中どこにもないことに気づき、民の困窮を察して3年間租税を免除し、自分の宮は雨漏りしても修理せずに我慢。3年後になって国中に炊煙が多く立ちのぼるようになった。」という善政のエピソードがおそらく有名です。父の応神天皇は八幡神として全国の八幡宮で祀られていますね。

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皇居前広場と同じような空気感。

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仁徳天皇陵の周辺にも履中天皇陵反正天皇陵など大規模な古墳がたくさんあります。そういえば世界遺産。

⑩国立民族学博物館

最後は北上して万博公園に。「みんぱく」と呼ばれるこの博物館も万博レガシー。

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世界中から集められた資料の充実ぶりにひたすら圧倒されます……。

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あの。最後の画像って……

みんぱくを訪れたなら、この中庭は必見。新しさと古さが混在した、この不思議な空間。

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国立民族学博物館ホームページ


番外:大阪メトロ御堂筋線

写真は心斎橋駅。照明が駅ごとに違うデザインなのです。蛍光灯ベースなのに、意匠性をここまで打ち出せるのか、と発想の豊さに脱帽しました。御堂筋線を使う際には頭上も注目なのです。公営初の地下鉄、大阪を支える大動脈のプライドを感じさせます。

東京の地下鉄と違って広々とした空間なのが、旧共産圏の地下鉄を彷彿させなくもない……

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淀川の下に潜れず、ひょこっと顔を出しちゃうお茶目さも可愛い(?)

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覚え書きのための10選ですので、これに囚われず更に大阪の魅力に触れていきたいな、と思います。おっと、エスカレータでは右側通行を忘れずに!


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