めもり

主に備忘録。PoulencとMarie Laurencinが好きです。

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最近の記事

パーカッション・ハイライツ from Shostakovich's Symphonies

パーカッションに焦点を当て、ショスタコーヴィチの15曲に及ぶ交響曲群の魅力の一端に触れてみたい。 前史 概略 人類は、太古からパーカッションのサウンドに魅せられてきた(太鼓だけに)。 世界の音楽は多様性に満ちているが、パーカッションが全く存在しない地域はほぼ見当たらないのではないだろうか? 主に西欧で発展したオーケストラ音楽もその例外ではない。オスマン帝国のウィーン包囲の際、パーカッション群とダブルリード群で大音響を発する軍楽隊メフテルもヨーロッパ社会に衝撃を与えた。モ

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      岡山で出会ったねこさん、その想い出に

      • とっておきの美術館 in 福岡県

        福岡県にある魅力的な美術館を紹介します。掲載は開館年順。 タイヤメーカー生みの親が郷里に寄贈、久留米市美術館 ブリヂストンの創業者・石橋正二郎が久留米市に寄贈する形で1956年に石橋美術館として開館。管理団体の方針転換を受け、所蔵品の入れ替えを経て2016年に久留米市美術館(Kurume City Art Meseum)として開館。 久留米市の文化芸術の発信・創造の拠点として発展していくように、 「とき・ひと・美をむすぶ美術館」 というビジョンを掲げています。 青

        • 大阪近辺のココがめっちゃええ所やねん10選

          個人的に好きな「大阪」。ほぼ自分のための覚え書きです。時々更新するかも。 ①国立国際美術館元は万博公園にあった施設で、言うなれば万博の「レガシー」。今は中之島にあります。中之島近辺の橋名に「筑前」「越中」「肥後」とか入っているものを見かけるのだけど、蔵屋敷があったことと関係あるんだろうか……? そんな歴史ある土地も今は高層ビルが立ち並び、大阪市役所が構える大阪の中枢に変貌を遂げました。周辺はそんな感じなのに、この美術館の展示室は地下に埋まっていて、地表にはオブジェ風の金属フ

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          あの日と私 ~被災もしていないし被災地にも行っていないけれど~

          ※この記事はわたし個人の視点と記憶に大きく依存する文章です。当事者たちにも様々な苦悩があったことは承知しており、決して他人や団体を貶めようという意図はありません。10年前に私が経験したことを振り返りたい、ただそれだけです。 1.10年前の今日。スマホも持たない時代だったから、東北で大きめの地震が、ぐらいの話しか知らず高校の部室で同期男子たちと「逆位相!」って飛び跳ねた記憶。 帰宅して、テレビを見て言葉を失った。映像の非現実感を否定した「東北方面隊」の5文字を鮮明に覚えている

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          前川國男の戦後モダニズム建築 コンサートホール編

          戦後日本のモダニズム建築をリードした前川國男。上野にある東京文化会館の他、彼の作品はコンサートホールや美術館として日本全国に現存しており、モダニズムの息吹を今に伝え続けている。 私が見た前川作品のメモ、コンサートホール編。 東京文化会館東京文化会館は1961年に竣工したコンサートホール。翌年に日本建築学会賞作品賞・朝日賞を受賞した。上野駅の目の前に立地。 曲面を描く大きな庇が特徴的。垂直と水平で構成されるコンクリートの重厚な駆体と、大きなガラス窓との取り合わせはいかに

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          The 備前 岡山県立美術館

          素朴でありながら多彩な表情を見せる備前焼。この焼きものの魅力をアピールする巡回展「The 備前」は東京国立近代美術館工芸館を皮切りとし、窯業地と縁ある全国各地の美術館を経て、故郷岡山へ帰ってきた。岡山県立美術館での展覧会(https://c.sanyonews.jp/event/zabizen/)に接することができたので、そのメモ。 備前焼とは 備前焼は岡山県東部、備前市伊部(いんべ)地域を中心に生産される焼きもの。焼きものといえば光沢のある表面がイメージされそうだが、備前

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          なぜnoteをはじめようと思ったか

          なぜnoteをはじめようと思ったか。 きっかけ 〜読書との再会〜学生生活の終わりから社会人生活の始まりへの移行は、想像だにしなかった状況が世界を覆う時期と重なった。不要不急の外出を控えた数ヶ月、本を読むことの面白さを思い出した。 小学生の頃は、ジュール・ヴェルヌの夢溢れる科学の世界や、コナン・ドイルの描く名探偵の活躍、人も自然も分け隔てなく豊かな交流を繰り広げる宮沢賢治の美しいイーハトーブに心惹かれたものだったが、中学校以降、勉強や部活動が生活の中心を占めていったために本

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