ヤーウェ2

2019年上半期ボカロ1選



○まえがき

半期終わりの恒例行事、今回は #2019年上半期ボカロ10選 ですね。
しかし、私のリスナー力が足りなすぎることもあって、自信をもって10曲お送りできないと判断しました。

ですので今回は”1選”として選出させていただきます!


はたして2019年上半期、私に最も聴かれた最強の曲はなんなのか!?
(ヘッダーがネタバレとか言わないで)

ドゥルルルルルルrrrrrrrrr・・・・・・・・・


デン!!





ヤーウェ / 初音ミク

(ヘッダー画像はこちらのスクリーンショットになります。)



この曲について言える好きな部分をできるだけ書いていこうと思います!
例のごとく雑記になりますのでご注意ください

いくぞ!


この曲を初めて聴いた時まず思ったのは「めっちゃボカロっぽい曲だな」と。
こんな風に細かく展開の変化を入れながら小さくまとめた曲って、すごくボカロっぽく感じるんですよね。こういうの好きなので嬉しい。


では曲の話をしましょう。



○曲のはなし

まずドラムも含めて音が基本的に生音なので、めちゃくちゃクオリティが高い。特にドラムがえげつねえ・・・。

以下好きポイント。

・イントロの7、8つ目にくるフィルが好き。この先Aメロ最後、サビ全編において使われるキラーフレーズとなるわけだけど、基本的なリズムであればどこに差し込んでもアクセントとなるようなリズムで考えられている。繰り返し使われるので耳にも残る、よく練られたフレーズだと思う。(今気付いたけどベースのフレーズも2種類ある!!)
このフレーズに入る直前のフィルが微妙に違っててそれも良い。

・Aメロ前半のフィルでスネア1発を両手で叩いてるのが良い。打ち込みのドラムが多いボカロではこういうのなかなか聴けないので、無条件で好きになりがち。

・Bメロ前半の頭打ちが良い。ほとんどの楽器がスタッカートしてるのが気持ちいい。
裏拍で鳴ってるのはギターになんかエフェクターかましたやつ?それともそういう音の楽器?わかんないけどこれが裏で鳴ってるのが表拍のスタッカートに対してバランスがとれていて良い。

・Bメロ後半が良い。直前の頭打ちから一転して半テンという、絵に描いたようなリズムで主導する展開。あざとい。ただひとつのパートに収めるには展開が多いので若干食傷っぽく感じかねないものではあるんだけど、2番ではこのメロディを使わないことである程度緩和されてるのかなと。1番だけで使われるからあっさり聴けている印象。何が言いたいかというとずるいってことです。

・Bメロ後半のピアノの伴奏が良い。ベースがブゥーン↑ブゥーン↑って遊んでるからこのピアノがコードを取ってるって感じの認識でいる(合ってるかはわかんない)んだけど、電子ピアノの重厚さのないサウンドだからこそ、上から鋭く突いてきて耳にダイレクトに届く。われわれバッキング大好き民は大歓喜ですよ

・1サビ終わりの間奏のリズムが良い。こういうリズム変化が多いあたりがボカロっぽいと感じる。疾走感のあるサビから体感テンポ落としてメリハリつけるのは定番。定番ゆえに王道。

2番のドラムがマジで性癖レベルで好き。ここ大好きって言える自分でよかった。ドラム聴いててよかった・・・。
いまさっきメリハリが王道で良いって言ったけど、1サビから落としたギアがここでもう一度上がる!!3段階くらい上がる!!シンバルとバスドラ3発の疾走感がやばすぎる。サビと同じく疾走感言ってるけど、サビは小気味よくスキップするような感じで、この2番は全力で走ってるくらいの違いがある。泣きながら走ってエモくなるやつです(??)。
歌メロは1番とそこまで変わったテンションではない伸びやかな歌い方なのに、リズムだけでここまで変わるのかと(音程が1番より少し上がってるのも一役買ってるのかも)。2番1つ目の最小限なフィルも、クラッシュシンバルからハイハットに切り替わるのも、後半でバスドラが3発から2発になるのも、『いつの間にか君を』のとこでリズム崩してるピアノも、後半のスネア2連打×2も、キメのチーチータカチーチータカチーも、その後のフィルとしてくるタードコタータードコタータードコタカドコタカドコデン!!も、全部が狂おしいほど好き。

・Cメロ後半のドラムが好き。ここ隠れ4つ打ちなんだけど、4つ打ちから4つ目のフィルパートに入る瞬間にバスドラが2つ踏まれるのが、すごくドラムが生きている感じがする。何言ってっかわかんないと思うけど、こういうドラムの意思を感じる部分が大好き。この曲の他の部分で言うと、Aメロ前半の両手でスネア叩くとこ、同じ場所でバスドラが3つ打ってたのから2つに変わるとこ、2番で刻みがクラッシュシンバルからハイハットに変わるところかな。

・ラスサビ入りのキメが良い。6回表拍でシンバル・・・にならずに4回目直後からフィル入っちゃうのが素直じゃなくて好き。ベースは5つめで音程下がってるのにピアノは音程変わらないところが好き。

・ラスサビ後半の頭のキメが良い。ラスサビの入りでキメやったのに、後半でさらに畳み掛けてくるところが好き。スネア+フロアの8分っていうここぞという時の盛り上がりフレーズを『来世でも待ってて ヤーウェ』と歌う歌詞のところに持ってくるのがずるい。こんなん好きになるしかないだろ。
あとその『ヤーウェ』のとこのベースが、だんだん上がってくけど4つ目で1オクターブ下がるところで毎回鳥肌が立つ。押すだけじゃなくて引くのもしちゃうのかよ~~~!!個人的にFake Loverの『君に くれてやる』みを感じます。

・ラスサビ終わりが良い。尊い。ヤーウェだけに。エンディング感というか、エンドロール流れてる幻覚さえ見えてくるんだけど、ここで半テンはもう本当に卑怯すぎるな・・・。無闇に尊い展開を持ってくるのはリスナーが死ぬからやめろ。(もっとやれ)



音に関してはざっとこんな感じです。次は歌メロ。

○歌メロのはなし

歌メロに関しては音の時ほどピンポイントで箇条書きみたいなことできないのでごちゃごちゃした感じになるんですが、とりあえず歌詞がひたすら強い。エモい歌詞集めたらできましたって言われても納得するくらいどこ切り取っても強い。歌詞解釈はできないので正直どういう歌詞なのかとかはよくわかってないんですけど、説明不要!と言えるだけのパワーを感じます。

あと決めどころで最強の歌詞入れてくるのがうますぎる。私こういうのにほんとに弱いんですけどー!
リズム変わるところで『僕が君を守る』ってとこ(メロディが歯切れ良いので耳に残る)とか、2番サビ前のフィルで『君を傷付けて失ったんだね』ってとこ(メロディのリズムも崩されるから歌メロに意識がいく)とか、盛り上がりどころで『来世でも待ってて』ってとことか、そこで注意を向けてからの『会えたその時は手を繋いで』とか。手を繋いでって・・・!!健気か・・・!!
たとえばこの曲を恋愛の曲だと仮定したとき、ここは他にも「キスして」とか「抱きしめて」とかいろいろあると思うんですよ。そのどれでもなく「手を繋いで」って!!!!オタク的にポイント高いですよこれは!!!!尊さ測定器5000兆点!!!!!!!!!
そもそもこの曲が恋愛の曲なのかもわからないのでこの話は意味ないと思われるかもしれませんが、なんにしろ「手を繋ぐ」というワードがわれわれオタクの胸に響くというのは間違いないでしょう。間違いないからこんな妄想しちまったよ。
またこの『手を繋いで』という言葉が選ばれることで、恋愛なのか親愛なのかわからなくなっている側面もあるような気がします。そういうのがたまんんないよねえ!お相手は恋人なのかそれともズッ友なのか。どっちにしてもおいしいです!!ごちそうさまです!!

そしてラスサビが終わった後!最後に「ありがとう」連呼するのはエモいからやめろ!!
クライマックスであるラスサビを終えて!このリズムで!『ありがとう』ですよ!?「お前、消えるのか・・・?」って思いませんか!?エンディングとしてふさわしすぎて、映画を見終えて余韻に浸っているような気分になるんだよこっちは。いい加減にしろよ?



はい、音と歌メロに関して語ったのでここで終わり・・・と思ったあなた。ちょっと待ってください。

この曲、イラストと動画も本当に素晴らしいんです。もう少しお付き合いください。


○イラストのはなし

改めてこのイラストをよ~~~見てください。舐めるように。
描かれているキャラはボカロあるあるの「初音ミクなのかなんなのかよくわかんないけど、初音ミクをモデルに描かれたであろうキャラ」です。まあミクですね。(台無し)
虹彩は緑青色に輝き、顔についた(?)宝石的なものや耳飾りはどことなく神々しさを漂わせています。なんというか、人を超越した存在に思えるんです。そう、ヤーウェですね。

また注目してほしいのがその表情。キャラの表情を判別する上で非常に重要なのが眉毛だと思うんですけど、この子の眉毛、ちょっとよくわかんないことになってると思いませんか?
動画の演出上カメラが動いて片目だけ見切れたりするときがあるんですけど、どっちが隠れてるかによって違う表情をしているように感じます。

画像1

ここと

画像2

ここ。


怒っているのか、それとも笑っているのか。
顔をこわばらせているのか、それとも慈愛に満ちた柔らかな表情なのか。
「バカだなあ」と意地悪く笑っているのか、「バカだなあ」とあきれながらも優しく微笑んでいるのか。

イラストを描かれた煙花さんは明確な表情のイメージがあるかもしれませんが、私としては、この表情の読めなさがこれまた人でないモノを想起させ、ヤーウェという超越的存在のイメージに結びつけてくれると思います。私はこの説を推したい。



イラストはpixivにも投稿されていますので、ぜひ完全版をじっくりご覧になってください。




○動画のはなし

そして動画です。これもまた箇条書きで書かせてください・・・。

・Bメロの歌詞を『僕が』『君を』『守る』ときて、次に『「僕が君を守る」なんて言葉』と全文表示するのが良い。ここだけ歌詞表示の瞬間に暗転していて、歌詞を強調してるよ!感がすごく伝わってくる。

・1サビ前の映像がセピア調に口元アップなのが良い。全然うまく言えないんだけど、サビという一番盛り上がるパートの前で目元映さないのすごく良くない??顔の中で一番情報量が多いのが目(と眉毛)だと思うんだけど、それを見せないこの焦らしプレイが、盛り上がりが来る前の切ないポイントみたいでエモくない??

画像3

切なくない?????


ここの歌詞が『生まれ変わったら素直に言えるかな』という切なワードなのでさらにエモポイント加算。
あとお綺麗な顎でいらっしゃる。なぞりたい。(通報)

・サビに入る瞬間がフィルに合わせてホワイトアウトしていくのが良い。たぶんほとんど同じことをこの先3回くらい言うことになるけど、よくある表現だとしてもこういう演出めっちゃ好き。

・サビのふらふらしながら動くカメラワークが良い。イラストのところでも話したけど、ここで片目が見切れて表情が変わるように錯覚するのが体感できる。

・1サビ終わりで背景アップからの、2番Aメロで全体を映すズームアウトが良い。うまく言えないんだけど、1サビ終わりのゆったりしたリズムから2番で一気に疾走感が上がるところで、イラスト全部を見渡せる位置にきて字幕を淡々と表示するっていう演出がすごくわかりみが深い。

・2サビに入る直前のフィルでホワイトアウトするのが良い。最初に言ったやつとだいたい同じ意味合いなんだけど、1番と2番でホワイトアウトのタイミングもスピードも違うのがすごくその・・・大好きなんだよね!!
デン!!に合わせて一気に画面が真っ白になる演出がすごく見ていて気持ちいい。

・Cメロの『夢待つ地へ』のとこが良い。あ、また口元まで見せてサビ入るやつだ・・・と思ったら全部見せてくれる~~~~~!!!というのがラスサビっていうかクライマックス感あって盛り上がる。あとここでもホワイトアウトが使われているんだけど、ここも若干演出が違う。真っ白になるまでのスピードが1サビ2サビよりゆったりだし、ここでは照明が明滅しているため、後光が差しているかのような印象を受ける。そりゃヤーウェだもんな。。。

・ラスサビ終わりでホワイトアウトするのが良い。これでホワイトアウトの話4度目なんだけど、ここが一番白くなるスピードが遅い。だからじわじわと光に包み込まれていく感じ、また最後で白む画面の中心に「ヤーウェ」と表記されるのも相まってエンディング感が強い。

・ラスサビ後の畳みかけの演出が良い。ここが良いところ詰まりすぎてめちゃくちゃやばい!!
ラスサビが終わった後は逆にホワイトインしてくるんだけど、もしかしたらこっちの方が後光差してる感あるかもしれない。こっちは光が差す中でだんだん浮かび上がってくるイメージ(見たまんま)。あとここ他の部分より輝度高いよね?私の見間違えじゃないよね?そういうちょっとした工夫もまた後光を感じさせるのかも。
そしてここの字幕がずるい・・・ここだけ本当に字幕みたいな表示をしていて、エンドロールっぽさがすごい。私の目にはクレジットが見えてる。ホワイトアウトを挟んだひとつ後のパートではリアルタイムでタイプしてる形式で、ここの尊さが限界突破してる。

・最後にカメラが上に動きながらフェードアウトするのが良い。最後の歌詞のパートでカメラが下から上にスライドする時点でちょっと予想がつくんだけど、気持ち的にはOPの最後で青空を映すみたいな、物語の最終話の最後に主人公(もしくはヒロイン)が空を見上げて終わるみたいな、そんな感じ。






○あとがき

・・・はい!これで全部です!

言ってることがピンポイントすぎて半分も伝わっているか怪しい感じですが、とにかくこの曲はサウンドも、歌メロも、イラストも、動画も、すべてが最強なんだということをわかっていただけたら幸いです。
2019年の上半期でこれより良い曲なんてあんのか???と思わず言いたくなってしまうほどに私の好みドストライクで、至高の作品でした。ミクミク向上委員会は、いいぞ!!


そういうわけで私の2019年上半期はこれにて終了!(今は8月)
現在の進捗を鑑みるに下半期もしっかり聴けるかだいぶ怪しいところではありますが、いつも通り楽しくボカロリスナーライフを送っていきたいと思います!






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