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不要不急ではなかった

本人や関係者は、この世にもういないから
告白する。

遠い遠い遠ーい親戚に、なかなかヘビーな犯罪に走った人がいたそうだ。
一応、小さくTVニュースにもなったそうだ。

進学校に通っていたが、転校を機に学校のランクが落ちてしまい、そこから自暴自棄になり、グレてしまった。
肩にインコを乗せてるような無口な男子だったのに、久しぶりに見たら、入墨&筋肉ムキムキ、そっちの道の人になっていたという変貌ぶりだったらしい。

穂村弘さん(歌人)が出演されていたラジオ番組がポッドキャストで配信されていた。

穂村さんも、小学生の頃、神秘的な少年に見られたくて、飼っているインコを肩に乗せて外に出ようとしたそうだ。
結局、外に出ようとした瞬間、インコがパニックになって実現しなかったらしいが…笑

ご本人によると、世代的に、
アニメの主人公は必ず小動物と喋れる
アイドル:城みちるさんの「イルカに乗った少年」というキャッチコピー
といったコンテンツから影響受け、小動物を連れていれば、特別な謎めいた存在として周囲から扱われるのではないか…という淡い期待を持っていたそうだ。

ワロた。
と同時に会ったこともない、会うこともないヤバい親戚もついでに思い出した。

ちなみに城みちる「イルカの少年」を聞いてみたのだが、なんと短調だった。
パッケージの衣装もベルバラ?風なのだ。
イルカどこいった?
海から連想される、ブルーや爽やかさも皆無である…。このゆるさが昭和なのだろうか。

穂村さんは、その他、以下の内容を喋っていた。

・大学はフォーゲル部に所属したが「自然を楽しめるの、カッコいい」というイメージだけで入部したら体力もなかったため、登山後に自販機を見つけた瞬間が何よりも1番嬉しかった。

・猫同士が夜に外で集まる夜会に参加してみたい。

・夢の中では、特殊な体勢をとると、屋根程度の高さで、方向転換もできないが、一応、空を飛べている。

・奥さまは、海外で「Japanese Tsuru for you」とか言って折り鶴を出会った人に渡すのだが、ツルは日本語では…?
でも通じているし、喜ばれている不思議。

etc…

穂村さん、面白すぎる。
久しぶりにずっと笑ってた。

自分の中に、昔から、パラレルワールドが自然に存在しており、そういった人間だから短歌をやっているのかもしれないと仰っていた。

若干ニュアンスが違うかもしれないが
実は私も穂村さんみがあるのだ…

例えばこの時期、処理が面倒なムダ毛。
今の世の中、男女問わず、ツルツルにするのが身だしなみだ!レベルになってきている。

前からずっと思っていたのだが、髪・睫毛・眉毛はめちゃくちゃ大切にされるのに、その他の毛は邪魔者扱いされるの、毛の気持ちになってみたら、不公平だよね?
肌や粘膜を埃などの不純物から守ろう!という意思は一緒なのに、生える場所が違うだけで、運命が天と地の差なのだ。

ムダ毛は、自らが処理される瞬間、絶対…
上記のことを想っているに違いない。 

一方で、大切にされる髪・睫毛・眉毛だって、毎日やれシャンプー&リンスだ、睫毛美容液だ、マスカラだの、色んなものを塗りたくられては、落とされ、また塗りたくられ、人間には一喜一憂される。
常にプレッシャーと疲労感に苛まれているのかもしれない。
問答無用で処理されるムダ毛には絶対愚痴れないが、もしかしたらカットされたり、自然現象で抜けてしまう瞬間「もう頑張らなくていいんだ…」と解放感を感じているかもしれない。 
うーん、大変だ。

この頃は、生きるのに必須ではない時間や想像(妄想?)、行動など、ある意味一つのパラレルワールドで遊ぶ時間、そこに辿り着くまでの体力や、そもそも選択肢さえ忘れ、現実の中で溺れかけていた。

大学生ごろまで、憧れの人と恋人になれたらなーんて、しょーもない妄想で楽しんでたのだが、すっかり途絶えていた。

心の中に、どこでもドアのような「ここじゃないどこか」への扉を近くに置けるスペースを確保して生活をしていきたい。
じゃないと、生きられない、私は。

穂村さんの新刊「迷子手帳」をAmazonで
ポチったので、読むのを楽しみにしたい。


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