遊びたかったのに

今日いつものように、娘が幼稚園から帰ってきて鞄を下ろすと、「友達の家に行くの」と言って、ご機嫌で着替えをしていた。そして、そのままおやつを持って出発して数分。友達の家の前に行くと、いつもの車がなく、別の車が止まっていた。「いつもと違うねー」なんて話しながらインターホンを鳴らす。娘の友達が出てきて、「どうぞー」というが、お母さんが出てこない。「あれ?」と思って、「ママは今日はどうしたの?」と聞くと、奥から見知らぬ男性が顔を出した。
「今日は出かける用事があって、わたしが代わりに来ているんです。」
話を聞くと、男性はおじいちゃんのようだ。お母さんが用事で家を留守にしている間、子供たちだけにならないよう家に来てくれているらしい。

「残念だけど今日は遊べないね。」
そういって家に帰る。道中俯きながら唇を噛みしめていた娘は、玄関に着くや否やもう堪えられないという様子で、目から涙をぽろぽろ流した。抱きしめて頭を撫でる。静かに涙を流してひとしきり泣いた後、ゆっくりと家に入った。終始無言。本当に残念だったんだなと思う。
子供同士で約束していても、大人の都合で遊べなくなることもある。悲しいけれど、また明日遊べたらいいね。

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育児日記

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