12サイクル前半のintroduction

最近考えていること。

干支は運命星である木星と同じサイクルでやってくる。
12年という年月は、これまでのライフサイクルを鑑みて
チューンナップし直すには丁度いい。

1987年に生まれた僕は、今年三回目の生まれ年が巡ってきた。
一度目の12歳、二度目の24歳だった時分も
意図せずして、これまでの日常が一旦終わり
それにつれてやってきた新しい生活が、
人生目標を設計し直すことに大変役立った。

12歳という年は幼稚園・小学校・家庭といった
温室のように狭い世界の中だけで生きてきたのが、
少し広い水域に放流される。そんな時期だった。

本気で信じていたわけでもないが
思考上の遊びとして、
『小学校で過ごしていたのが人生の大半だったので、中学に行ったら死ぬのでは?』と漠然と考えていた。

もちろん死ななかったが
中学での環境の変化は、その後の12年で地元を離れて
自分なりに豊かに生きていきたいと決意するきっかけになった。

24歳はそうして築いた青春時代が終わった年だった。
物語を書くという、一生を通じて心血注げるワークに出会えたが
当時はそれ以外のものは何も持っていなかった。

狂乱の中にいてマンションを退去させられたり
人間関係がぶった切れたりそんなことの連続で、
仕事も不安定だったし、半ばそういう風にして
逆転することに賭けずにはいられないほど追い詰められていた。

寝過ごしてたどり着いた関西空港で
折り返しの電車がなくて仕方なしに宿泊した日航ホテル関空で
『次の12年は、創作者として豊かな日常を過ごしていたい』
『それが叶わなければ、他のことを始める目安の年にしよう』
と思った。

なので、2023年というのは僕の中で特別な意味を持つ年だった。
意気込んでいた新人賞に落ちはしたものの
24歳の頃と比べて、創作意外のものはすべて諦めなければならない
といった状況ではいつの間にかなくなっていた。
定職もあるし、やりたいことも増えた。
新しい仕事にも挑戦する糸口が見えてきた。

何より、やりたいことをやって人を愛することができたら
創作者にのめり込んで他の全てを捨てずとも
そうでない自分のことを許せるようになった。

強迫観念のようになっていた新人賞に落ちたことで、
誰の目も気にせず、本当にその時々の「イマ」を
楽しめるようになった。

前半の3節を迎え終えたことで
自分が生きてきた36年間を、虚飾なく
愛することができるようになった気がするのだ。

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