読了報告#4 『教養として学んでおきたい哲学』

書籍情報

教養として学んでおきたい哲学
著者:岡本 裕一郎
マイナビ出版

哲学入門書の入門書

 本書は哲学史を網羅的かつ簡便に書いてある。というもの哲学素人の私でもって理解が容易だった。ギリシャから始まり、おおよそ2500年。150ページ余りで、なんとなく全てに触れ潮流を掴めるのが非常に面白かった。

哲学は役に立たない

 本書に書かれていて一番驚いたフレーズ。まさか哲学書が自ら役に立たない宣言とは!
 とはいえ勘違いをしてはいけない。これは科学の様な生活に直結する類のものでは、哲学はないという意味。むしろ常に"何故"を問い続けるという意味では、科学よりも科学力が高い様な気がする。本書を通してそんなふうに感じた。

哲学面白いかも

 本書を読んだきっかけは、kindle unlimitedをはじめたことにある。なんか読みたいなーと漁っていて見つけた一冊。そんな出会い方だったが、これが面白かった。時代の動きに合わせたさまざまな考え方があって、なんだか親しみの様なものを感じた。
 と同時に哲学者ごっこ楽しいかもと思った。もちろん、大学で哲学を修めた訳でも無いので哲学エアプもいいところ。けどそれがいい。専門家じゃないから、寛容に色々、自分勝手に考えを広げられる。遊びとしての哲学、なんてのもいいなと思った。

著者や文調について思うこと

 哲学おもしろー。以外の感想。著者の岡本さんのスタンスが面白かった。というのも世にある哲学書の入門書は初学者には難しいすぎると言ったスタンスだ。初めて触れる人には難しすぎるのだと。
 このスタンスは見習わなければなぁと思う。まだ何もわからない人にどう知識を説明するか。私は良かれで仔細に突っ込みすぎるきらいがある。それはいけないなと感じた。

哲学。難しそうだし、実際に難しい。その楽しさの片鱗がわかる、良本。

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