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1992年 SideA-5「you are my secret/デイト・オブ・バース」

NORICO、R・ガーナー作詞 重藤功作曲 デイト・オブ・バース編曲

・「あなただけ見えない」(フジテレビ系 1992/1/13~3/23)主題歌

 フジテレビ系月曜夜9時枠1月クールドラマ主題歌。その印象的だった「思い出の瞳」は、1986年に発売されたデイト・オブ・バースの代表曲で「悪女(わる)」のために書き下ろされた曲ではない(その割に歌詞がドラマの内容にピッタリ合っていたけれど)。逆に彼らはすでに最新曲を「悪女(わる)」の3ヵ月前の月9の主題歌として発表していて、相乗効果で彼らへの注目度が一層増した形となった。

 デイト・オブ・バースは、重光功、進、賢一の三兄弟と真ん中の進の妻・NORICOによる京都出身の4人グループ。前年1991年の夏にキティから出た「アフター・ザ・ハッピー」というアルバムが業界で注目されてはいたものの、あれだけのウルトラヒットを連発した直後の月9枠への抜擢には驚かされた(多分製作サイドも別の枠のつもりで準備していたものが、急遽月9に差し替えられたのだろう)。

 「あなただけ見えない」は、前年4月の大ヒットドラマ「もう誰も愛さない」のAVECカンパニー製作、吉本昌弘脚本によるジェットコースタードラマ第2弾。やはり人間関係がくるくる入れ替わり、登場人物がどんどん死ぬというサスペンスドラマだったが、メインコンセプトに多重人格を持ってきたのが結果的には弱点となった気がする。主題歌も007シリーズの映画主題曲をモチーフに使っているのだが(たぶんサスペンスだから)、多重人格テーマのサイコサスペンスとなるとちょっと趣が違う。出演は三上博史、小泉今日子、本木雅弘という“トレンディードラマ的豪華キャスト”で、ある意味強力ではあったが、「もう誰も愛さない」ほどの成功を収めることはできなかった。ときどき女性にもなる多重人格者を演じた三上博史はものすごく頑張っていたけれども。

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