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福島・奥久慈エリアを探検するTern Vektron と BESV PSA1 の話(pt1

 (走行:2021/7)
福島県の南西部、阿武隈山地の西の果てが那珂川に落ち込むあたりが奥久慈と呼ばれるエリアである。
東北各地をあちこち飛び回ってきたわたしも、関東との境をなすこのエリアは未踏の地であった。
改めて地図で見れば、郡山から南に流れる那珂川に沿ってJR水郡線が走り、茨城県へと続いている。水郡線の水とは水戸の水だ。

その那珂川沿いにはサイクリングロードが整備され、加えて沿線には歴史ある鄙びた町が連なっているということをわたしは知った。さらなる調査により、東側の山間部にもサイクリングコースが設定されており、この一帯は自転車でのレジャーに向いていることを地元の観光当局も宣伝しているという実情をつかんだのである。

そんな矢先、わたしたちは奥久慈に滞在する機会を得た。
完全なレジャー旅行ではなく、他の用事(まあ仕事ともいう)を兼ねてのことであったが、午前中はその用事に充てた上で午後から半日自転車で遊ぼうという目論見を企てたのである。まあ梅雨の只中であったので雨で走れない日もあったのだが。

塙町の湯遊ランドはなわという近代的な温泉施設に3泊滞在した。

JR水郡線の磐城塙(もしくは東館)から秘境感満点の山道(これはあとで触れるサイクリングルートの一部でもある)をぐねぐねと登りきったプラトーにぽつんと建っている。
周囲に人家も商店も無い場所で、こんなところにホテルを作って大丈夫なのかと心配してしまうのだが、古くから湯岐温泉という湯治場が脈々と営業してきた土地なのであった。(近くには昔ながらの旅館も現存する)。

この地域の自転車情報ウェブサイト「奥久慈サイクリング」では6つのコースが紹介され、ここ湯遊ランドはなわはそのうちの「ツール・ド・はなわ」コースの起点に設定されている。

おどろいたことに電動アシスト自転車のレンタルもやっており、以下の3機種を1台ずつ用意している。料金はどれでも一日1500円。
3台の価格の合計は100万円を超し、そんな廉価で貸してて元が取れるのかと気遣ってしまうが、ありがたいことである。

・ミヤタクルーズ(700cクロスバイク)
・メリダ EBIG seven600 (650c MTB)
・BESV PSA1(20インチミニヴェロ)

いずれもそのへんのおばちゃんが乗っているような電動アシスト自転車とはレベルの違う本格派である。かような山奥の里で最新鋭の電アシ自転車を見るというのも不思議な気分だ。
今回は自分のTern Vektronを自動車に積んで持参したので、もう一台奥さんのためにBESVのPSA1を借りた。なぜ他のフルサイズの2台よりあえて小径車を選んだかというと、わたしがBESV製品に試乗してみたかったからだ。この機種の姉妹品で折り畳み構造で造られたPSF1なる機種を近い将来購入したいとかねてから目論んでいたので、これは格好の機会であった。(pt2に続く↓)

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