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春の小一時間ポタシリーズ5 : 秋田・上り下りの雄物川サイクリングコース 

山形の最上川を味わったわれわれが次に訪れたのは秋田県を流れる雄物川の下流である。もはや川ソムリエと言ってもいい。昨年2023年夏には大雨で氾濫して大きな被害をもたらし世情を騒がせたのも記憶に新しい。

この雄物川沿いには秋田市内を起点とするサイクリングロードが南東方面に延びている。
同じ雄物川でもさきに訪れた強首周辺では地形の中を蛇行しながら流れていたが、この辺りになると海も程近く川幅も広い。滔々と流れる大河といった風格がある。若いころは俺もくねくね蛇行したけど今じゃもう卒業さ、海も近いからね、という感じの大人感がある。

今回の旅先ついでショートポタは、その悠然たる雄物川沿いに里道をたどり、適当な所で橋を渡って対岸のサイクリングロードで戻ってこようという趣旨だ。

秋田市郊外の住宅地に近い河川公園から走り出す。
この日はけっこう南風が吹いていた。よって往路は集落内で風を避けられる道で南下し、帰路は吹きさらしの堤防道路を追い風を利用してラクに戻ろうという算段である。

まずは立派な橋を渡って対岸に取り付く。大河にかかるだけあって立派な橋だ。その名も秋田南大橋。

1. 橋の上から雄物川

渡った先は対岸を行く県道に合流するが、ほどなく静かな集落の中に岐れる道が並行する。
川を越えた向こうはイオンもあるベッドタウンだとは信じがたいようなのどかな村だ。手入れのよい神社などもありしばし平和な風景が流れる。

2

その道もやがてふたたび県道に吸収されてしまうので、田んぼの中のダートを突っ切って川沿いの道に移る。

この道沿いにものどかな家並みが現れては過ぎる。

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黒瀬橋でふたたび川を渡って東岸に戻る。ここからは雄物川サイクリングロード、ちゃんと作られた自転車専用道だ。

この先、秋田市街が近づくにつれ、走りやすいけれど風景の変化に乏しい沿道となっていく。
追い風に吹かれてのターボブーストサイクリングで公園に戻ってきた。

雄物川CRは秋田市近郊の部分が多く風景はさほど面白くはないが、対岸の古い集落道の風情はメロウなひとときであった。走行約20km。

今日復路で走ったのが上の地図緑色で示された雄和仁別自転車道である。
秋田市街から北東の太平山リゾート公園に至り、さらに山奥の仁別まで延びていた。かつての森林鉄道の廃線跡を転用したトレイルだ。

わたしもかつて公園を起点に何度か仁別まで走ったことがある。渓流沿いの、秘境感溢れるお気に入りのルートだった。しかし最後に行った時、もう10年以上前か、その時には随所で崩落のため通行止めとなっていた。
現在では秋田市街から太平山までは車道走りを余儀なくされるようで、あまりおもしろくなさそうだ。ましてやその先の仁別までは復旧されることもなく、今や公園周辺はクマの楽園、クマ事件のメッカと化しているようで、もはや人間は遠慮すべき土地となっている(検索したら、駆除に入った猟友会の人が返り討ちに合うというニュースまであって震えた)。

太平山までの区間がその後どうなったかと検索して出てきた記事↓(2021年の状態)

地図上で橙色で示される秋田河辺雄和自転車道というのもあるようだ。しかしちょっと調べた限り、専用道は岩見川沿いの北側の区間のみのようで、残りは車道を走らされる模様。ルートマップはいささか強引なこじつけぽいものがある。

追記:
現地を走った翌月に、上記の豊岩地区(橋を渡ってすぐののどかな集落、地図2〜3)の田んぼにクマが出たとのニュースが。


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