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香水オタクの個人レビュー

香水を買うようになって久しい。
お試しで少量の香水を買えるサービスのおかげで、いろんな香りを楽しむことができるようになった。

以下、好きな香水の個人レビュー。


・Maison Margiela – Whispers in the library

図書館の香りがすると言われたら、それはもう買えと言われているようなものである。初めて身につけたハイブラ香水。
トップは湿った甘い木の匂いがする。
あ〜、図書館と言われると図書館。あの古臭くて湿っぽい紙の集まった空間に籠もる独特の香り。
ラストのバニラがかなり強くなるので、秋冬につけたい。
機会があって行った伊勢丹で、在庫も少ないけどそもそも生産数が少なくなっていると聞いたので、早めにボトルが欲しい。

・Serge Lutens – Santal majuscule

憧れのブランド・ルタンスの中でもいちばん欲しい香水。
めちゃくちゃいい匂いがする。(語彙力の消失)
「夢物語のサンダルウッド」という名前だけあって、サンダルウッドが全体的にしっかり存在しているのが嬉しい。
トップ〜ミドルにはローズがふわりと香るので、ウッド・オリエンタル系特有のどっしりした重さは感じない。
オールシーズン使えそうな香り。

・Serge Lutens – L’orpheline

テスターを試させてもらったとき、「ウッド系が好きならぜひ……」と勧めてもらって、香ったら衝撃的なまでに好きな香りだった。
インセンス系。お寺の香りがする。理想の寺の香り。(もう少し良い例えはないのか)
常々、寺の香りがする香水が欲しいと思っていたので、予想外に撃ち抜かれた。
『灰の乙女』という名前が最高。

・Hermès − 李氏の庭

夏の香水として長らくお気に入りの香水。
柑橘系の香りで金柑が使われるのも珍しいのでは。あまり聞いたことない。
庭シリーズの中でも、中国庭園がテーマのこの香りは、華やかさの中に湿り気を帯びた陰があって好きだ。
緑の中に独特の水気を含んだ、薄暗くてひんやりした空気。
グリーンに近いけど甘くて、夏にちょうどいい香りがする。

・J-Scent – ヒスイ

「映画をイメージした香水を選んでもらう」というサービスで出会った香水。
ヒスイの名のとおり、グリーン系の爽やかな香りがトップにくる。
これが、時間とともにしっとりとした香りへ変化し、最後にはしっかりと重さのある香りになる。
モチーフとして選んだ映画は、恋愛を通して輝く日々が、やがてどこまでも重く、暗いものへと変化していく物語だった。
想いは通じ合っているのに、逃げ場もなく、深みから抜けられなくなっていく二人が、どうしようもなく哀しくて、痛々しくて、好きな映画である。
主演俳優のやさぐれ具合がまた好きなので、この映画の主人公を演じる彼を思いながらこの香水を使っている。

・Bastille – Rayon Vert

最近、お試しで購入した香水。
ピリッとした香りがする!何これ!?と思ったら、バジルがトップノートにいるらしい。このバジルのおかげで、永遠に嗅いでいられる。
ただし、絵面は自分の手首を嗅ぐ不審者である。ひどい絵。
ネロリ、バジル、フェンネル、イモーテルと、とにかくハーブ満載。合間にブラックカラントやアニスで甘さが出てくるけど、基本は爽やかで良い香りがする。
ピリッとしたハーバルに近いグリーン系の香りで、ラストもシダーなので、夏にちょうどよく似合う。
今年の夏のお供に……と思ったらあっという間に8月になってしまったので、購入を悩んでいる。

・Diptyque – Geranium Odorata

フローラルがあまり得意ではない香水好きが、憧れてやまないフローラル香水。
ゼラニウムの香りはローズに近いとよく聞くけど、ハーバルっぽさやウッド系に近い香りもする。
店頭で試してからずっと欲しいと思いつつも、なかなか手を出せないでいる。
ちょうどよくデイリーユースできる香水だと思うけど、何か特別なときに腹を括らないと、ディプティックのフルボトルは買えない。

おまけ
・TOBALI - SPRING SNOW

名前も甘いサンダルウッドの香りも全部好きだったのに、もう会えない。ブランドリニューアルとともに廃盤になった香水。
復活させてくれ。


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