オリコンは某J事務所に本当に忖度しているのか?

ビルボードジャパンができたことで、オリコン叩きたい勢は事あるごとに「オリコンはジャニーズ忖度だからダメだ」というのですが、本当にそうなの?という話。典型的なのは以下2点。

①ジャニーズ以外のボーイズグループだけ売上枚数が「精査」されている?

 集計方法そのものが異なっているのと、何枚精査したのかをオリコンが公表していないので本当のところはわからない(理由とともに公表してほしいなといつも思っているけれど、そうするときっと今以上に大荒れになるだろう)
 まず、ガールズグループも精査されているのでボーイズグループだけではない。また、ビルボードの先ヨミ発表時の枚数と週間確定時の枚数の差分とオリコンのデイリーランキングの数値(上位3曲しか数字が出ないが)を見比べる限り、フラゲ日を過ぎたあとのデイリー売上に精査が入っていると感じたことがないため、精査されるのは発売日前のイベント開催などでファンに過剰に積ませた枚数だと推測される。これだけではジャニーズ有利な操作をしているとは言い切れない。どちらかというと「精査」されないようなまっとうな売り方をしていないことが可視化されているだけではないの?と思ってしまう。
 そもそも私の記憶では、「精査」を入れないといけなくなった原因を作ったのはジャニーズでもジャニーズ対抗グループでもなく、秋元陣営のグループだったはず。

②週間ストリーミングにビデオストリームを加算しているのはジャニーズ忖度のため?

 ビデオストリームを加算していることによって週間ストリーミングでジャニーズグループが高順位に進出したという事実はない。LINE MUSICの再生回数キャンペーンでKis-My-Ft2が割と高い位置にランクインしたことはあったけれど、他のアーティストと同一条件なのでこれはジャニーズ忖度ではない。
 自称チャートアナライザがやたらと「ビデオストリームを加算している」点を攻撃するけれど、YouTubeのオーディオ動画はもちろん、Apple Musicでもミュージックビデオのストリーミング再生はできるので、むしろビデオストリームを加算しているオリコンの方がユーザの利用実態に近い結果を出せている(ただしSpotifyの再生回数が加算されるようになって以降)と私は思っている。
 ビデオストリームといってもMV再生回数がそのまま加算されているのではなさそうなので(もしそうなら、ビルボードジャパン集計値とはまったく違った数値になるはず)、オリコンには具体的に何を加算しているのかを明らかにしてほしいとは思う。


本当にオリコンがジャニーズ忖度なら、Travis Japanのデビューについても合算シングルでできるだけ上位になるようなことをやりそうなものだけど、実際には、ビルボードジャパンHOT100が4位なのに対して、オリコン合算シングルでは7位(たとえジャニーズであってもCDリリースしてないグループには不利)。算式自体の妥当性は別にして、オリコンはあくまで集計結果をあらかじめ決めた算式で合算しているだけ、ランキングが急伸急落する曲が現われたとしても市場動向をそのまま可視化しているだけだから補正しないスタンス。INI対策だのめいちゃん対策だので算式をいちいち弄ったり係数処理など手心を加えて急伸急落が起きにくく調整しているのはむしろビルボードの方やんって思ってしまう。が、それはそもそもの設計思想が違うってことだし本題からも外れてしまうのでここまで。



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