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さて。蝋燭を。

ぼくは失い続けてもうなにもないよ。子ぐまが言った。クマが言った。
きみは喪失と悲しみの庭にいる。さて。蝋燭をひとつずつ灯していこう。いままでの幸運や、役に立たない大切なものすべてに、灯火を。それが勇気と結界になる。きみは悲しむのではなく、灯火を守り、暗闇に掲げ、生きてゆく。

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眠れない夜に

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