- 運営しているクリエイター
2019年2月の記事一覧
今日があたしの最終回じゃない。
子ぐまが訊いた。ひとつだけ決めていることってなに?#お洒落なオカマのキツネ が答えた。やめない、ってこと。今日の傷、今日の失敗、今日の負け、それは単なる中盤の出来事。今日があたしの最終回じゃない。あたしは続く。毎晩、あたしの次回予告を考えながら眠るの。次回、急展開!とかね。
お話をするときは葉脈越しに。
ある森にわけのわからない生き物たちが、静かに暮らしていた。みんなそれぞれが異なり個性のあることを、お互い慈しみ合った。みんな照れ屋だからお話をするときは葉脈越しにはにかみながらお話をした。特に通じ合う子たちは、約束をした。じゃあね。あしたもこの葉脈越しに。
いのちは、空気を読まない。
庭の梅が灯ってきた。
3.11のあと、庭の梅や花が
どんどん開花してゆくその
空気を読まない生命力が
とても不思議だった。
あの年大雪で梅の枝が折れ
花瓶に生けたら
それすらどんどん灯り出した。
花は世間の空気も正解も
気にしない。
どん欲に美しく灯り、潔く消える。 #3月8日高円寺clubrootslive
無価値でいる方が難しい。
こんな庭に暮らして、海鳴りを夜な夜な聞いて、日々、七転び八起きして、それが私のうたに出ない訳がない。だから私は私が楽しみでしかたない。そして同じようにいろいろな風に暮らしているあなたのありように出会えることが楽しみでしかたない。無価値でいる方が難しい。
#3月8日高円寺clubrootslive
ご感想。
こべに@lcys7RNmq3vk7R2 さまから
いただいた魔女の帰郷のご感想を
紹介させてください。
「魔女の帰郷。
それはそれはだいじに、
毎夜一話ずつ(二話読んでしまうことも🤣)
拝読中です。
結界というお言葉を胸に、
沢山の勇気を頂きました。」
殴打と逆襲と薔薇の日々。
失敗した。苦手だ。向いてない。子ぐまが言った。#お洒落なオカマのキツネ が言った。あのね、これはただのワンラウンド目なの。人生ってのは、複数ラウンド戦うことが許された、殴打と逆襲と薔薇の日々なの。立ち続け、立ち向かい続けた者にだれもブーイングなんてしないわ。さ、次のラウンドよ。
ついに点滴堂さまに納品。
ついに点滴堂さんに、眠る前になでる本。光に透ける魔法付き。一作目と二作目魔女の帰郷、納品させていただきました。サンプル版あり。取り急ぎでもこんな風においてくださるなんて、しかも酒井駒子さんの隣。学校が苦手な子は点滴堂さんだけに行けば良いと思います。点滴さん、水曜からの営業です。
魔女の帰郷 完全版を草舟あんとす号さまに納品。
魔女の帰郷 完全版、草舟あんとす号様を通してオーダーいただいた方々分を、本日あんとす様にお届けいたしました。あんとす様が解説を書く際、あえて省きました、とおっしゃっていた部分がサスペリアで描かれていました。いずれにしても私たちは自分の呪術を大事にして生きてゆかなければなりません。
とりあえず正解はいらない。
キツネは長く厳しく胸踊る旅に出る支度をした。持ち物は、ブランケット、カンテラ、ハモニカ、チョコレート、匂い袋、星見表。とりあえず正解はいらない、とキツネは正解を部屋に置いて旅に出た。おかげで荷物は軽くなった。正解のないキツネを、正解のない世界へ迎えるように明け方の薔薇が微笑んだ。
bar bossaの林さんが書いてくださった。
今や売れる作家さんの林さんの躍進には、いつも焦る。馴れ合っているわけではないけれど昔から詩をアップするといいねをくださったり、CDのご感想を丁寧にくださったり。以前、こんな時代なんだからやりたいことやっておかないと、と書かれていた文章が好き。ありがとうございます。がんばります。
きみの暮らしを汚せるのはきみだけ。
嫌なことがあって嫌な日になったよ。子ぐまが言った。クマが言った。嫌なことは必ずある。でもきみの暮らしまで汚されない。きみの暮らしを汚せるのはきみだけ。きみの暮らしを磨けるのもきみだけ。料理する、シンクを磨く、お風呂をつくる、花の水を替える。暮らしを整えていくうちにこころも整うよ。
庭の写真を載せる人間が嫌い。
庭の写真を載せる人間が嫌い。自慢かよ。でも庭があったら大変そうだ。あたしにはとても無理。朝、認知症の母を責めた。症状だとわかっていても、たまにがまんできなくなる。罪悪感だけ残る。花屋さんで水仙を買って帰って生けた。母は良い匂いね、と笑った。ここがあたしのお庭。#魔女の東京
いつまで頑張ればいいの?
いつまで頑張ればいいの?子ぐまが訊いた。#お洒落なオカマのキツネ が答えた。頑張る必要ないわ。調子が戻るのをすこし待てばいいだけよ。意気込む必要も怯える必要もない。やるべきことをやるだけ。出したものをしまい、枯れた花をちぎる。頑張って無理してもうまくいきやしないわ。