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「西陽」

電気の壊れた部屋で

私は独り蹲る

瞼を袖で覆ってみる

廻転する世界の感覚

流れる激声

ぼろ雑巾の様な心を少しでも

強くしようと推しに囲まれて

肉体を鍛えてみた

肉体は僅かに磨かれたが

心はますますぼろぼろになった気がした

紙煙草を燃やす

頬を伝う生暖かい雫

洗濯物を干し終える頃には

西に傾いた太陽は姿を消すだろう

御月様の登場まで

私の意識も一緒に隠してしまおうか

薬漬けの心

睡眠から覚める頃には

形を少しは取り戻しているといいなぁ

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