一色の漆黒の虹。
酸素が体内に上手く入れられない。
肺か心臓に何かが詰まったような心地である。恐らく精神的要因であろう、との事。
君とはいつまで付き合っていけばいいんだい?
体内に必要な空気を、今までどうやって入れていたのか分からなくなった。荒れ続ける呼吸、酷くなる頭痛、痺れて感覚が徐々に消えていく手足の指先。あぁいっそもう呼吸を諦めてしまおう、そうすればきっと楽になれると息を吸い込む事を止めた。意識は遠のき、目が覚めると腹立たしい事に今まで通りの私である。つい数分前まで何に苦しんでいたのか?と感じるくらい、当たり前に息が出来る。
脳をスキャンしたら、中央部に空室があってそこが頭痛の温床となっているらしい。だが今回の一連の症状とは無関係。
明日、主治医と話をしに行く。だがきっと何が変わるでもなかろう。君とはお別れをしたと思っていたのになんでかなぁ。
君は色々なものをもたらしてくれた。常人には出来ないような経験、感性と感受性、死の淵でランデブー。
きっとずっと付き纏ってくるんだろうね。今更拒みもしないさ、君の黒は世界でもそうそう見る事は出来ないからね。
依存
渦
発作
虹
薬物
雨
躁鬱
泥
惜別
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