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思ってたんとちがう! 出産編


どうも、めらさんです。
2021年5月末に息子を出産しました。
妊婦編につづき、初めての出産での想像と違うこと・想定していなかったことを書いていこうと思います。

陣痛ってだんだん強くなるんじゃないの?

出産に向けた本とか冊子に書いてありません?
陣痛の間隔がだんたん短くなって、
子宮口が開くにつれてだんだん痛みが強くなって、
子宮口全開の頃に痛みのピーク
」って。

私の場合、
痛みのレベルを0〜10で表すとしたら、
陣痛が10分間隔になって病院に連絡した時はレベル4くらいで、正直余裕。
痛み止めを飲むのが遅れた生理痛くらい。
痛いけど動けないことはないし、
会話も普通にできていました。

病院についてから3時間くらいかけて
徐々に徐々にレベルは4から6に上がっていったんだけれど、
ある瞬間突然、6から9に跳ね上がった!

7も8もすっ飛ばして9!
「イターーーー一イっ!」
という叫びが、到底我慢できなくなるくらい。

まあ、そのあとはどんどん痛みが強くなっていったので、
あながち嘘ではないんだけれど、
突然あんなに強くなるなんて、知らなかった…

そして、いざ出産!の頃の痛みは10なんか越えました。
限界突破してしまいました。

陣痛って規則的にくるんじゃないの?

陣痛の強さ同様、陣痛の間隔もだんだんと短くなると思っていた私。

アプリの記録によると、
病院受診時 6分間隔(継続時間 約1分)
2時間後 10分間隔(継続時間 約1分半)
3時間後 5分間隔(継続時間約3分)
4時間後 3分間隔(継続時間約2分)
5時間後 10分間隔(継続時間約2分)
6時間後 2分間隔(継続時間不明)

病院受診の5時間後には何故か10分間隔に
戻っていたタイミングがありました。
(麻酔を入れた後なので、
それが影響していたかもしれないけれど。)

しかもこの記録は平均でなので、
実際はかなりバラつきがあります。
3分間隔でも、
3分半でくることもあれば
2分強で次の波が始まることも。
そして、間欠(陣痛がおさまる間)も
あるんだかないんだか分からない時間が多かったです。

陣痛は痛いと痛くないを規則的に繰り返すもん
だと思っていましたが、実際は大体痛かったです。

和痛分娩って、痛くないんじゃないの?

出産した産院は、硬膜外麻酔を使った和痛分娩が選択できました。
意識はある状態で、痛みを5割程度和らげて出産できると言うものです。

事前の説明では、子宮口が5cm開いたところで麻酔を入れると言うことだったので、
そのあたりが私にとって痛みのピークになるのだろうと思っていました。

しかし、実際に麻酔が使えたのは
子宮口が8cm開いてからだったのです…
陣痛が10分間隔になり、産院を受診したのが夜8時。
その時はまだ子宮口も1cmしか開いておらず、
内診してくれた助産師さんは
「一度家に帰ってもいい」と言っていました。
ですが、夜中にもう一度産院に…なんてことが面倒で、
空床があったのでそのまま入院させてもらうことに。
まだまだ「痛いけれど耐えられる痛み」の中、
いざ寝ようかと思った途端に
陣痛が本気を出してきたのです。
そこからあれよあれよとお産がすすみ、
夜中のうちに、
病室から陣痛室、そして分娩台へと移動することになりました。
(今晩は産まれないんじゃなかったの…?)

陣痛が本気を出してからしばらくして、
陣痛室に移動しました(陣痛の合間に徒歩で)。
その時の内診で子宮口の開きは4cm程度。
「麻酔は5~6cm開いたら入れようね~」と言われましたが、
この時の体感痛みレベルは
正直陣痛のピークでは叫び声を我慢できなかったし、
『楽になれるなら、いっそしにたい』と思いました。
人生で一番痛いと思っていました(思っていただけで、本番はまだ先だった)。

「きっと今が痛みのピークだ……!」と自分に言い聞かせて
懸命に耐えていましたが、
痛みレベルはどんどんと上がり、
本当に限界で、「シテ…コロシテ…」状態になった頃
ようやく助産師さんから麻酔のGOが出ました。
この時の子宮口は6cmでした。

痛みの限界は超えていて、息も絶え絶え。
その状態で分娩台に移動します(徒歩で!!)。
拷問だと思いました
それこそ必死の思いで痛みに耐えていましたが、
準備やら何やらしている間にぐんぐん子宮口が開き、
分娩台に上がって再度内診を受けた時にはもう
8cmも開いていました
助産師さんからは「このまま行っちゃう?」との発言。
ここまできたらいけるんじゃない?
の意味だろうと思いましたが、
これ以上は本当に限界だったので、
やはり麻酔を入れてもらうことにします。

狭い分娩台の上で横向きになり、
めちゃくちゃ痛いのにこれでもかと体を丸め、
その上で

「絶対に動かないでよ!!動いたらやめるから!!」

と強めに念を押されて
「知らねえよ、無理だよ!」と心の中で悪態をつきつつ、
ただただ痛みからの解放を願って息を殺して背中を丸めます。

ようやく麻酔の準備が完了して、
『これでこの痛みから解放される……』と思ったのもつかの間、
残念ながらそうは問屋が卸さない。
たしかに痛みレベルが下がっていったのですが、
体感的にはレベル9。限界ギリギリ。

『シテ…コロシテ……』が『いっそシにたい』
くらいの痛みにトーンダウンしただけでした。

結局、出産のその瞬間まで痛みレベルは9のままでした。
麻酔を入れるタイミングのせいか、
効きが悪いタイプの人だったのか、
そもそも5割程度になった痛みがあれだったのか、
詳細は定かではありませんが和痛分娩でも、
めちゃくちゃ痛かった。

助産師さんってつきっきりで腰を摩ってくれるんじゃないの?

これはちょっと特殊な状況だったからかもしれませんが、
助産師さん、全然いてくれなかった(泣)
私、初めての出産。
何もかもわからないし、陣痛で我を忘れているだろうから
バースプランには
逐次どんなことをすればいいか、教えて励まして欲しい
と書いていました。

受診直後で病室にいた時はさて置き、
陣痛室に移動した後も分娩台に乗ってからも、
助産師さんはたまに様子を見に来る程度でした。

先に「特殊な状況」と書きましたが、
その夜その産院では私を含めて3人の妊婦が
出産しようとしていたそうです。
街の産院で、その夜見かけた夜勤の助産師さんは2名。
夜間は赤ちゃんを新生児室で預かってくれる産院だったため、
入院中の新生児ちゃまのケアもしつつ、
3人の出産を見ているわけで。
そりゃあ手が足りなかっただろうと思います。

だが、当時の私は俄然心細かった!
病室で突然陣痛が本気を出してきた時も、
陣痛室に移ってからどんどん増す痛みに耐えている時も、
立ち合いができない状況だったので、
助産師さんがきてくれない限り私は一人!

陣痛に耐えるため必死に息を吐くたびに吐き気を催して、
いよいよ出てしまう!と思った時に
初めてナースコールを押しました。
(押していいと思わなかったのだけれど。)
それ以外の時間は、
たった一人でどんどん強くなる陣痛に耐えていました

ちなみに分娩室に移動した後、いきみの練習を何度かして、
その時に助産師さんが何か言ってくれたのですが、
痛すぎて頭が沸いていたため指示が理解できず。
いきんでいいのかいけないのか、今は何をどうすればいいのか、
これは何の時間なのか。

全くわからないまま2時間ほど過ごすことになってしまいました。

あとから(私を含め)3人もお産が重なっていて
かなり忙しかった聞き、
「そりゃあ仕方ねえわな」とは思ったものの、
やはり心細かったです。
今振り返っても、結局何が何だか分からないまま出産を迎えた感覚です。

全然破水しないね!

私の母の体験として、
「破水して慌てて病院に行った」
と聞いていたので、私のお産もてっきり破水から始まると思っていました。

でも実のところ、子宮口が全開になっても自然には破水せず、
助産師さんの手によって破水させてもらいました。

子宮口が全開になった頃、いきみの練習を何度かしました。
その時に助産師さんが何か言ってくれていた(多分、痛みのピークになったらいきんでみて的なこと)のですが、
いかんせん痛すぎて頭が沸いていた私には全く理解が出来ず、
痛みのピークもよくわからず、痛くなるたびにひたすら息を吐いて
痛みを逃していました。

そして先述の通り、待てど暮らせど破水もせず
お産が進まないため、人口破水してもらったのですが、
その後も何をどうすればいいのかわからず、
そのまま1時間以上痛みから逃れ続けていました。

多分、良きタイミングでいきむことによって
胎児が押されて破水するはずが、
全くいきまなかったために破水できなかったのだと思います。
思ったより卵膜って強いのね

出産はいきみ逃しが大変?!

他の方の出産レポートや実母から、
いきみたいのに『まだダメ!』と言われて、
いきみ逃しが大変だった
」と聞いていました。
だから私は
『おっけー!いきみたくなっても、
いいと言われるまでいきまないのね!頑張る!』
と思っていたのですが、
結果的に一度もいきみたくなりませんでした

麻酔の効きによるものだったのか、
それとも常日頃から『痛み』に面した時には
「息を吐いて力を抜く」
という対処法をとる癖がついていたからか、
理由は定かではありませんが、
一瞬たりともいきみたいと思わずに息子の産声を聞くことに。
むしろ、いざお産!のその時でも、
いついきめばいいのか、いつまでいきめばいいのかサッパリ分からず、
ただただ院長と助産師さんの指示に従うだけでした。

いきみ逃しが大変、な方も多々いるでしょうが、
私のようにいきみ時がわからない人もいるのだと知りました。
やっぱり、出産十人十色。

めっちゃお腹押された。めっちゃ苦しい。

破水してから1時間以上経っても赤ちゃんは出てこず、
日勤のスタッフの方たちが出勤したタイミングでお産になりました。

「じゃあ次に陣痛が来たら思いっきりいきもう!」
と医師に言われたものの、うまくいきめない。
いきんでいるつもりなのに、
あと一歩、赤ちゃんが出てこられないらしい。

赤ちゃんが骨盤にはまっている、
めちゃくちゃ痛いところまできたものの、
それ以上出てこないので、鉗子で引っ張ることになりました。
そして院長の「〇〇さん、押して〜」の声。
何のことだかさっぱりわからない私を尻目に、
分娩台の横に台が運ばれて、助産師さんの一人がその台に登ります。
「ちょっと押すからね〜」と優しく声をかけられ、
次にいきもうとしたその瞬間、

助産師さん、私の腹を全力プッシュ。

私、パニック。

苦しい。まじ苦しい。
押す。めっちゃ押す。これでもかと押す
あまりの苦しさに息を吐いて力を抜く。
すると「頑張って〜!お腹押すのに負けないように、
思いっきりいきんで〜!」と言われる。
いや、無理だろ……

その頃、陣痛の途中から催した吐き気はピークになっており、
いきもうと力を入れたら上からも何かが出そうになる。
その状態で、お腹を押されている。
まじでなんか出ちゃうよ、コレ。

出ちゃいそうだけど、いきめと言われたらいきむしかない。
でも途中でつけられた酸素マスクの中には絶対に吐けない…!

そんな私の頭の中のパニックはお構いなしに、
助産師さんは私の腹を全力プッシュ。
陣痛の痛みとはまた別モノで、まじで苦しかったです。
陣痛の『痛い』は聞いていたけれど、
お腹を押されて痛いなんて一言も聞いたことがなかった。
本気で「こんなの聞いてないよ〜」と言いたかった瞬間でした。

感想は、「ようやく終わった。」

鉗子で引っ張られ、お腹を押され、
信じられない痛みに耐え、
無事に息子が生まれました。

最後の最後、「もうちょっと!!もうちょっと!!」と言われながら
残る力を振り絞りいきんだ次の瞬間、
なんだか少し痛みが和らいで、
「もういきまなくていいよ〜」という院長の声が聞こえました。
「ほら見てごらん」と言われ、股の間を覗き込むと
真っ青な『なんか』が出てきていました。

終わった。ようやく終わった。死ぬかと思った。

初めに出た感想は『終わった』でした。
次出たのは『死ぬかと思った』。

終わった。ほんとに終わった。死ぬかと思った。
終わったんだ。死ぬかと思った。終わった。死ぬところだった。

一晩中陣痛に耐え、体力も使い果たしていたのでしょう。
もう他のことは何も考えられなくて、
この2つがぐるぐると頭の中でループしていました。

実感は全然湧かない

真っ青だった赤ちゃんは臍の緒が切られ、
助産師さんにパスされて、
しばらくすると産声がきこえてきました。
終わった、死ぬかと思った、このの2つの間で
聞こえてきた産声に少しだけ安堵したのを覚えています。

体をきれいにしてもらってから隣に連れてこられた我が子は、
シワシワで、想像していたよりも遥かに大きくて、
マジ人間
可愛いとか愛しいとかそんなことは全く思い浮かばず、
母になったとか、この子が我が子なのねとか
そういうようなことは微塵も思いつきませんでした。
そんなことよりも、(当たり前のことなのですが、)
人間が出てきたということに驚きました。
マジ人間。
どんな姿を想像していたんだ、
と思われるかもしれませんが、思っていたより人間でした。

10ヶ月もお腹の中で育てて、辛い陣痛を乗り越えて、
ようやく会えた我が子。
喜びもひとしおだろうなんて想像していましたが、
それどころではありませんでした。
疲れ切って満身創痍。脳みそは空っぽ状態。

極限とも言える状況では、複雑な感情の処理は出来ず、
ただ事実を事実として捉えることしか出来なくなるらしいです。


なんか、長くね?

以上、めらさんによる『思ってたんと違う!出産編』でした!

あれ?なんか長くない?
妊婦編の倍くらいない?

これはおそらく、
私の「出産」に対する知識がかなり限定されていたためです。

妊娠が分かってから、
妊娠や育児に関するエッセイに漫画、
色々と読んだつもりではいたのだけれど、
どれも妊婦生活、育児にかんするものばかりでした。
「出産」そのものに焦点を当てているものは
ほとんど見聞きしていなかったように思います。

私が知っていたのは「陣痛がヤバい」くらいの知識でした。

多くを知りすぎていても怖さが大きくなるタイプの人なので、
それはそれで良かったのかもしれませんが、
それにしても無知すぎた。(笑)

いつ何が起きるのかとか
どうやったらお産が進むのかとか
どんなときにナースコールを押していいのかとか

産前からTwitterでたくさんの妊婦仲間を作り、
先輩方の「出産レポ」も拝読していたのですが、
基本的に出産レポは産後すぐに書き残す方が多いです。
時系列での子宮口の開き具合やその時の痛み度合、
誘発分娩であれば誘発剤の投与についてなどの情報が多く、
細かなことはあえて書かれていない場合が多かったようです。

出産について漠然とした恐怖がありましたが、
その大半は陣痛に関することで、
本当は陣痛以外にヤバいこと、いろいろとありました(笑)

これから出産を迎える方を怖がらせるわけではありませんが、
出産って、めちゃくちゃいろいろ起こるよ
とだけ申し上げておこうと思います。

(ちなみに、産後にはもっと
「思ってたんと違う!」と叫んだのは別のお話だぜ!)


ちなみに、番外編

陣痛に長時間耐えられるように、
飲み物やゼリー飲料を用意しておくように
と言われていたので、私も用意していました!
ペットボトルを飲みやすくするためストローキャップも用意しました!


結果、1滴も飲みませんでした!!!


出産後、のどカラカラでした…

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