落とし物を拾うのに同情はいらない
落とし物を拾うことですら躊躇する世の中だ。
昨日は金曜日で、夕方のスーパーは人で混んでいた
すれ違う人と肩がぶつかり、少しだけイライラしていた
そのとき、前から来た男性が何かを蹴った
というか、男性の前足にその何かが引っかかって、蹴ったように見えた
それは私の目の前のところまで飛んできた
誰かのICカードだった
これをなくせば、当然のように通勤や通学時に困るし、
大事なものを喪失した悲しみが襲ってくるだろう
私は持ち主に同情の気持ちを持ちつつ、
「これ誰のなんだろうな」とか思いながら、ICカードの横を横切った
その直後、
私の後ろにいた女性がICカードを
床からスッと拾い、
スーパーの店員さんにすかさず渡していた
すぐに店員さんに渡せば、盗んだとも思われず、
ICカードの持ち主のことを考えて行動した「善人」になる
彼女は善業を積み上げた
彼女は床で蹴られたICカードを「かわいそうに」と思うだけではなく、
持ち主のことを考えて行動に移した
ああ、さすがである
落とし物には情緒はいらない
人が倒れていても情緒入らない
落とし物があったら拾えよ
人が倒れていたら助けようよ
「かわいそう」と思う間に何ができるだろうか
考えている間に、もう他の誰かが行動に移している
それをできるのは「善人」しかいないのだろうか
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