平成20ライダーの感想を書き切った。

前回はクウガ〜ディケイドまで書きました。

続いてWからの10作品の感想を書いていきます。前回クウガからディケイドまで書いた結果「感想っていっても面白い、カッコいいくらいしかないな」と思ったのですが、前半書いたのに後半書かないのは気持ち悪いので早速いってみましょう。もう少し読みやすさを意識してみる。

ディケイドから変身ベルトを○○ドライバーと呼ぶのですが、わかりやすくベルトで統一してます。


一部ネタバレあります。



仮面ライダーW

タイトルがアルファベット1文字。意外と平成ライダー初。

ディケイドが2クール放映だったので、これで仮面ライダーとスーパー戦隊の放映開始時期がズレる事になりました。戦略的にはありなのですが、追っかける側は面倒くさい。

架空の都市、風都を舞台に私立探偵の左翔太郎(ひだり しょうたろう)と相棒のフィリップが非合法のアイテムであるガイアメモリを使った犯罪、そしてその黒幕に迫っていく物語。

前作『ディケイド』が平成ライダー10作目記念作品だったので、新たなスタートという意味が込められているのか、W基本フォームの右側が「サイクロン」メモリ(風の力)で、マフラーのような意匠と初代のオマージュがあり、主人公のひとりも「しょうたろう」という名前。

特徴的なのはやはり『二人で一人の仮面ライダー』である点。身体を縦に二等分して、左側が翔太郎、右側がフィリップとなる。

ちなみに劇中でも言われるが『二人で一人の探偵』でもあり、翔太郎が聞き込みや犯人の追跡等の肉体労働、フィリップが犯人やガイアメモリの特定、攻略法を調べる頭脳労働とくっきり分かれている。

変身アイテムもそれぞれで使用する必要があり、変身ベルトのダブルドライバーが2本のガイアメモリをまとめる役割を持っている。

ストーリーは基本的に『ガイアメモリ犯罪を阻止・解決し、敵の組織 “ ミュージアム ” を追う』、『謎多き少年フィリップの出自に迫る』の2パターンである事が多い。

本編にて何度も流れる回想シーンはディケイド完結編と同時上映の劇場版で補完され、W単体の劇場版で出てきたアイテムが終盤に登場する。一応見なくても話はわかる。


もしかすると一番大好きかも。少なくとも左翔太郎は一番好きな主人公です。

フィリップが掘り下げられまくるのと対照的に、翔太郎はたまに子ども時代や探偵になる前の回想が流れるくらいですが、『普段は三枚目だけど決める時は決める熱い男』だし、終盤に敵の精神攻撃を根性でかき消す等、メンタル的な部分は『電王』の良太郎の様に平成ライダー屈指の物を持ち、自身の体術も悪くない、物語開始時から完成された主人公。

全体的に場面が明るくて見やすいし、登場人物のキャラクターも強烈で、コメディシーンも多いが、サブライダーであるアクセルの照井竜は物語開始前に結構悲惨な目に遭っているので彼の話だけは真面目に見よう。全部解決した後は幸せそうにやっている。

今やフィリップ役の菅田将暉氏はもちろん翔太郎役の桐山漣氏も客演するのは難しいかもしれないが、Wの面子は他ライダーの劇場版やVシネで結構出てくるのであらかじめ見てるとその後も楽しめる。

主人公が陰気でない、周りの人物も陰気でない、戦闘スタイルもシンプル、敵も魅力的、ストーリーもしっかりしてるので初めにとれを見たらいいか迷ってるハーフボイルドにもオススメできる。


仮面ライダーOOO

前作から2文字増えた。読みは “ オーズ ” 。

各地でバイトをしながら旅をしている風来坊の主人公・火野映司が、封印から目覚め自身の欲望の為に暴れる怪物・グリードが起こした事件に巻き込まれ、オーズの変身能力を得る所から物語が始まる。

前作は左半身と右半身に分かれたライダーがそれぞれ対応するアイテムを入れ替えることで様々な組み合わせのフォームに変身できたが、今作は頭、上半身、下半身に対応するアイテムを入れ替えてフォームチェンジをする。ちなみにオーズの変身者は映司ひとり。

入れ替えるアイテムのメダルは、鳥、ネコ科、昆虫等の系統ごとに分かれており、3部位を同じ系統で揃えたら “ コンボ ” が発生し、その他のフォームよりも桁違いに強くなる。麻雀やトランプと同じ。

今回も相棒がおり、グリードのアンクが映司をサポートする。メダルの組み合わせの知識や適宜入れ替えるよう指示するオーズには欠かせない存在。

アンクは不完全に復活を遂げたため、存在は右腕のみ。普段は先述した事件に巻き込まれて昏睡状態に陥った刑事の身体を乗っ取って行動している。

変身に使う “ コアメダル ” は敵幹部のグリードの力の源となっているので、オーズも当然敵からメダルを奪うし、奪われる。


最後の変身がめちゃくちゃ熱い。

中盤はあまり物語が動かずにただメダルを奪い合う展開が続きますが、終盤一気に物語が動くので、序盤はちゃんと見なくてもいいライダーかなと思います。もし見るならばフォームチェンジの特性や徐々に現代に慣れていくアンクに注目かな。

ライダーが好き。上中下でメダルを変えるシステムも好きだし、それぞれに特殊能力があるので “ コンボ ” 以外でも上手いこと進められるのがいい。

サブライダーのバースは、オーズと違う系統のシステムでバリバリのパワードスーツ系。雑魚からでも獲られる “ セルメダル ” をベルトに入れてガシャポンし、出た装備を装着するシステムで、セルメダルを集める事が戦う目的である伊達明は多く使っても1戦闘に3個くらいなのに対し、後藤は大盤振る舞いでメダルを使いまくる。戦い方が全く違って面白い。

ヒロインが可愛い。けれど彼女の怪力ぶりについては全く掘り下げられないまま終わった。何だったんだ?

映司の周りの人物もいい人ばかりなので鬱々しない。このライダーも初心者お勧めです。敵キャラのグリードにもしっかりした性格付けがしてあるので楽しい。


仮面ライダーフォーゼ

高校生ライダー。主に学園内で事件が起こる。

40周年記念作品であり、平成では珍しく『仮面ライダー』という言葉をかなり押していく作品で、主人公の如月弦太朗(きさらぎ げんたろう)は仮面ライダー部の一員。仮面ライダーは都市伝説的な扱いで語られている。

敵の怪人はゾディアーツ。各怪人は星座がモチーフになっており、最初はオリオン座やユニコーン座だが、素質によっては黄道十二星座のゾディアーツに進化する。敵幹部たち “ ホロスコープス ” は天ノ川学園の生徒にゾディアーツに変身するスイッチを配り、最終的に十二星座のゾディアーツスイッチを揃える事が目的。

弦太朗と仮面ライダー部はゾディアーツが起こす事件を解決し、ホロスコープスに迫っていくのでした。

主役ライダーのフォーゼはロケットと宇宙服が合わさったようなビジュアルで、ベルトに装填するスイッチを切り替えることで、右手、左手、右足、左足の4箇所を対応するスイッチの武装に切り替えられる。こんどは4部位。

スイッチの数は40個以上。前回メダルが爆売れしたからか。ちなみに10の倍数のスイッチはフォームチェンジ用。当然4つもスイッチを装填するのでベルトがかなりゴテゴテしているが福士蒼汰の高身長とフォーゼのビジュアルであまり気にならない。不思議だ。

主役ライダーサブライダーともに役者がめちゃくちゃ出世しました。


まあ、やっぱりというか、卒業キックに(だいたい悪い意味で)話を持っていかれる本作ですが、本編はなかなかです。

序盤で改心したはずのJK(ジェイク)がホロスコープス幹部となった友人とつるむのはどうかと思いましたが、登場人物達は意外と真面目。

ただし、全体的にコメディタッチで能天気なキャラが多いので合わない人には合わないかも。かる〜い作品が好きな人にはかなりオススメできます。

しっかし、ゾディアーツ化した生徒は元に戻った後に普通に登校しているけど、ピクシスゾディアーツの牧瀬くんは良く学校いけたな。おじさん尊敬しちゃうよ。

ライダーはちょっと微妙だと感じました。ビジュアルが異様なのはいつもの事なんですが、4部位のスイッチが武器よりもネタ的なものが多く、水道の蛇口や、筆のような全く武器っぽくなくカッコ悪い。けど水道は凄まじい量の水を出すし、筆は書いたものが鉄板状に物質化する。コズミックエナジーってすげー。

朔田流星カッコよすぎるな。ホワチャーとか言いながら攻撃するし、宇宙飛行士の適性試験(なぜ交換留学生の流星が受けたのか不明)でパニックになるネタ性もあるんですが、それすらカッコいい。吉沢亮のツラが好きな人あつまれ〜。


仮面ライダーウィザード

題名どおり、魔法を操るライダー。

人を絶望させ、体内より同志を生み出す事を目的とした怪人・ファントムから平和を取り戻す為、希望の魔法使い・仮面ライダーウィザードがキレッキレのアクションで敵をやっつけていく話。

定職ある身や学生の身分のライダーとそうでないライダーが1個飛ばしで繰り返されている。前作は学生なので今作の主人公、操真晴人は無職だ。

Wは2個、オーズは3個、フォーゼは4個とベルトに組み合わせるアイテムが増えていっているが、ウィザードは指輪。変身アイテムの指輪をつけ、手のひらをベルトにかざします。5本指って事?

指輪をつけているからか、本編でパンチを繰り出すのは一度だけ。基本的には剣と銃で戦う。

フォームチェンジは基本4種類+強化4種類+てんこ盛り+最終フォーム。基本4種類は魔法らしくエレメントで分かれており、火・水・風・土。それぞれ得意な魔法がある。

怪人のファントムは、魔法の素質がある人間が絶望した時に心の世界 ” アンダーワールド ” でファントムが暴れる事で、宿主の人間が卵の殻のようにひび割れていき、ファントムが外の世界へ飛び出す。ウィザードはそれを阻止するため、「最後の希望」となってアンダーワールドに行き、ファントムを倒す。


今ひとつ評価が高くないライダー。戦闘めちゃくちゃカッコいいのに。毎週の様にお悩み解決ばかりで嫌になったという評価を聞いた事あるけど、Wやフォーゼもそうだった。

フォーゼよりもシリアスな作品だが、晴人が真面目な顔して若干飄々としてたり、コヨミ以外の周辺人物が能天気にわいわいやっているのでやはりライトな気持ちで見られる。

何度も言うけどライダーがカッコいい。魔法の指輪を用いるだけに宝石がモチーフとなっていて、やはり奇抜なビジュアルだが、戦闘スタイルが良すぎる。前作のフォーゼが(スイッチのせいでもあるが)割と3枚目な戦闘をしていたのに対し、ウィザードはだいぶスタイリッシュとなっている。変身時や魔法を使う時のベルトがうるさいのも許せるカッコ良さ。

サブライダーのビーストは影が薄かったかな?仁藤攻介の存在感はかなりありますが、ビーストのダイスを回す必殺技や、マントを換装するフォームチェンジは今ひとつだし、ビーストハイパーの腕のピラピラはカッコ悪い。キマイラらしさなら普通に翼っぽい意匠をつけた方がまだいい。最後に大活躍します。

最終フォームの変身リングを手に入れるイベントは、この手の作品ではありがちなパターンながら熱い。その後の変身ベルトがめちゃくちゃうるさいので余韻を返せと評判。

結末は少し救いがない様に思えますがそれでいいのかもしれない。その後上映された次作ライダーとの劇場版が完結編。コヨミが可愛い。


仮面ライダー鎧武

“ がいむ ” と読む。龍騎みたいにたくさんライダーが出てきてライダーバトルをするタイプ。

果物と武者や騎士がモチーフとなっている。何でそんなもん組み合わせるんだ。昭和ライダーの怪人みたいな組み合わせだな。作品内では仮面ライダーではなくアーマードライダーと称する。

主人公の葛葉紘汰はフリーター。ここにきて定職無しが2連続。まあ仕事してる場合じゃない。

怪人はインベス。インベスたちの棲む異世界がヘルヘイム。ベルトをつけたままヘルヘイムの森の果実を手に取ると変身アイテムのロックシードに変わる。ロック、ろく、6…Wから増えてきたアイテムもついに6まで来ましたね。え?ダメ?

ちなみにベルトをしていない人間が果実を手に取ると急激に食欲が増幅してその場で噛り付き、インベスと成り果ててしまう。

各ライダーのベルトは固有のものではないが変身アイテムロックシードに応じて違う能力を持つライダーに変身する。カブトみたいな感じですね。

最序盤はダンスチーム同士の衝突なのであまり話が動かなかったが、ヘルヘイムから頻繁にインベスがやってくるようになった辺りから話が動き出す。ライダーシステムを開発したユグドラシルコーポレーションやヘルヘイムの謎が紐解かれていく。


ライダーが多すぎる上にそれぞれ描写しようとして全然出来なかった感じ。そら外伝もあんなに作るわな。

そこそこ面白いんですが、キャラがどいつもこいつも黒い。主人公の紘汰が溌剌とした好青年なのが救い。明るめな作品が続いていたので、殺伐な雰囲気は久しぶりかもしれない。これも作品の味だ。

ライダーは果物を模した姿や武器のデザインが良い。鎧武者とも上手くマッチしていると思う。ロックシードにランクが決められているのであまり活躍しない形態もあるのが残念かも。極アームズに武器だけ使ってもらおう。

龍騎が好きな人はこれも好きかも。最後はかなり良かったです。姉との会話も、戒斗との決着も、貴虎とのやりとりも、光実のピンチに駆けつけたのも。最初は頼りないところもあったけど誰かを守りたい思いはずっと持ち続けている。何があっても紘汰は紘汰。

それぞれのキャラの心理を考えながら見ていくと嫌いなキャラがいなくなっていく。シドは嫌い。


仮面ライダードライブ

『その男、刑事で仮面ライダー』の通り、主人公は警察官である泊進ノ介。バイクには乗らず、車に乗る。

進ノ介は “ 特殊状況下事件捜査課 ” 、通称 “ 特状課 ” で仮面ライダーとして機械生命体、ロイミュードを相手に戦うこととなる。

ロイミュードは重加速と呼ばれる周囲の物や動きを強制的にスローにする現象を引き起こし、退治するには仮面ライダーの変身アイテム、シフトカーが必要となる。

仮面ライダーになるには、変身ベルトであるドライブドライバー、腕輪型デバイスのシフトブレス、シフトブレスに装填するシフトカーが必要。変身に必須なアイテムが3つもある。まあWなんか変身ベルトと相方の人が必要なんだから些細な問題か。

ドライブドライバーにはロイミュードや仮面ライダードライブの製作した科学者、クリムスタインベルトの意識が移されており、今作はベルトが自由に喋るし、それでいてうるさくない。進ノ介もベルトさんと呼ぶ。

また、喋る事は出来ないがシフトカーも意思を持っており、重加速に遭ってしまった所にシフトカーがやってきて重加速を無効化してくれたり、シフトカーに作戦を伝え、搭載された特殊能力により難を逃れた場面も多い。つまりかしこい。そしてかわいい。見た目はただのミニカー。

今作は敵が機械だが、それぞれ心や意思を持ち合わせており、仲間のロイミュードを慮る気持ちや、敵対する気持ち等、抱く感情は人間と変わらない。幹部メンバーは人気も高く、スピンオフ作品も作られた。


はじめは冴えない進ノ介だが、心の奥底に熱い正義の心が眠っている。

特状課の面々は進ノ介に協力的で、チームでロイミュード犯罪を撲滅していく感じが良い。特に本願寺課長はいつもはいい加減なおっさんだが、意外と食えない所もあり、コネを使って進ノ介達の捜査をスムーズにしたり、迷った進ノ介を叱咤する名脇役だった。

仮面ライダードライブ、マッハ共にそこまでカッコよくは無かった印象。初めの頃の戦闘はシフトカーで様々な特殊攻撃を披露していたが、タイプデッドヒートやフォーミュラが出てからは影が薄い。ドライブのメカっぽい意匠は好きなんだけどな。タイプスピードが一番。

バイクの代わりに使用する車、トライドロンはベルトさんや霧子も運転する事ができる。ただし、最高出力が3000psととんでもないパワーを秘めている。因みにGT-Rで600ps前後。車大好きな進ノ介は最大で飛ばしたいんだろうな。しかし最高時速は560km/h。他のライダーのバイクを考えるとそれ程でもないし、タイプトライドロンで走ったほうが速い。まあ走った方が速いのは他のライダーにも言えるし、変身者のスタミナの問題もある。

初心者お勧めの作品だし、霧子が可愛いから見ような。


仮面ライダーゴースト

高校生の天空寺タケルが主人公。18歳の誕生日、10年前に死んだはずの父親から小包が届き、中に変身アイテム、ゴースト眼魂(アイコン)が入っていた。その直後、敵である眼魔(ガンマ)が襲い掛かり、タケルが命を落とすところからスタート。

命を落とす主人公は過去にも何人かいたが、1話で死ぬのはゴーストくらいじゃないか。あ、物語開始前に一度死んでた奴もいたな・・・

死んだと思っていたタケルの前に仙人が現れて、仮面ライダーとして一時的に復活する事となる。完全に生き返るには99日後までに15個の眼魂を集める必要があり、タケルは幼馴染のアカリや、実家の寺の住職代理である御成と共に眼魔と戦いつつ眼魂を集め始める。

仮面ライダーゴーストはベルトに眼魂を装填する事で変身する。黒い素体にパーカーを羽織った姿で、偉人の力がこもった眼魂を交換する事でフォームチェンジができ、出現したパーカーを羽織ると眼魂ごとの特殊能力を使用できる。

偉人は歴史上の人物が中心。武蔵やエジソン、ロビンフッド、弁慶とかですね。いまFateって思った?おじさんも最初はそう思ったけど全然関係ないからね。

キャプテンゴーストという幽霊船メカとバイクが合体して巨大なイグアナ型メカとなる。仮面ライダーの巨大支援メカにありがちですが、早々と出番がなくなる。飛べるので使い勝手が良さそうではあるが、仮面ライダーゴーストはその名の通り幽霊なので元々宙に浮くことができる。


あまり面白くはなかった。。。と思う。外伝の「仮面ライダースペクター」が良かったので、本作を完走した人は是非見てみよう。皆マコト兄ちゃん好きでしょ?

タケルはカッコいいんですが、ライダーがあまりカッコよくない。特にふわーっと浮いてる描写がカッコよくない。戦い方としてはもう少し眼魂を有効活用出来ないのかと感じた。まあニュートンとかベートーベンとかCG多用するものも多いから仕方ないのか?

各強化フォームはまあまあ良い。闘魂ブースト、グレイトフル、ムゲンと手に入れるエピソードも良い。ベルトが異様にゴツい印象。基本形態が黒でベルトが白っぽいのでより大きく見えるのだろうか。武器もゴツい。ロビンフッドの時の弓やスペクターの武器(ガンガンハンドというらしい)好きです。サングラスラッシャーはあまり好きではない(モチーフが目に寄りすぎ)。

タケルの仲間たちはみなすばらしい。アカリや御成たち大天空寺の人間はともかく、他の人物や眼魂との繋がりはひとえにタケルの人となりが良いからだろうなと思いました。

序盤に多かった偉人の眼魂を手に入れる時にタケルがハグして涙を流すやつ、初めて見た時には白けてしまったのですがあれもタケルのキャラクターって事ですよね。


仮面ライダーエグゼイド

エグゼイド。EX AID。主人公の宝生 永夢(ほうじょう えいむ)は医者(研修生)。警察官、高校生、医者…その前は2作続けて無職。幅がすごい。

AIDの通り医療もテーマですが、各仮面ライダーのモチーフはビデオゲーム。永夢は天才ゲーマーMとしての顔も持っている。変身した時のセリフは「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」

永夢達は人に感染したバグスターウイルスによって引き起こされるゲーム病を治すため、ライダーに変身してバグスターを倒す。

これまでも奇抜な風貌の仮面ライダーはたくさん出てきたが、今回はさらに奇抜。主役ライダーに髪の毛が生えてる様に見えるし、SDガンダムみたいに瞳が書いてある。

ライダーはガシャットと呼ばれる特殊なゲームソフトを使用して変身する。永夢はアクションゲームのマイティアクションXを使用して変身する事が多い。ゲームに多岐にわたるジャンルがあるように、様々なガシャットが存在し、時にはライダー同士で奪い合う。2作続けてアイテムを奪い合う展開。前作と同じく中盤からはちゃんと協力する。

トップレベルのネタキャラ、檀黎斗登場。壇ではない。永夢の声は知らないのに黎斗の「宝生永夢ゥ!!!」は知ってるという人も少なくないのでは。永夢がゲームプレイヤーの天才なら、黎斗はゲームクリエイターの天才。


エグゼイドを見終えたから始めたこの平成ライダー感想ですが、全然覚えてない。

黎斗も正宗の親子はマジでとんでもない奴らだし怪演すぎたので印象に残りまくってる。飛彩や大我や貴利矢もキャラが立ってた(ただしちょっと話し合いが足りない)。

僕が感じたのはパラドを味方に引き込むの遅いなって所と、先の展開の都合か登場人物に不合理な動きがあるって所ですか。

エグゼイドに限らず仮面ライダーによくある事と言えばそれまでで、絶賛してきたWにだってよくあることなんですが、なぜか超優勢になった敵が主人公のとどめを刺さないんですよね。

助けが入ったり、敵が力の代償に苦しんでいる隙に逃げたりするのとは別に、普通にめちゃくちゃ優勢なのに「楽しみは後に取っておく」的な事を言って退場する。記憶が確かならこの展開、パラドも正宗もやってたはず。

特に正宗は一度リセットした段階で再度ハイパームテキを作られる前にCRへ行くべきだったんじゃないですかね。まあ行ってれば永夢たちは負けてたんですが、そもそもクロノスとかいうチートライダー作る展開が悪くない?

ライダーのビジュアルも好きじゃないけど、特にベルトや武器が今ひとつ。おもちゃ感ありすぎるからかな?武器はゲームのコントローラーを模したボタンがついていて、それを押すと何かが発動する。ゲーム要素を入れたすぎるのかよ。

中盤以降の大我はみんな好きだと思う。というか人間たちのキャラはとても素敵。逆にポッピーや黎斗以外のバグスターたちのキャラはあまり好きじゃなかったな。

この作品から平成ライダーに入るのはちょっと厳しそう。いや、序盤乗り越えたらゲスラッシュで楽しくなってくるか?


仮面ライダービルド

ベストマッチ!変身システムが仮面ライダーWみたいなライダー。はんぶんこ怪人だ!

ベルトに変身アイテムである『フルボトル』を2つセットして変身。ラビットフルボトル+タンクフルボトルのように相性が良ければ『ベストマッチ』となり、能力が跳ね上がる。

主人公はてぇんっさい物理学者である桐生戦兎。戦車と兎。すげえ!ラビットタンクフォームを基本としている仮面ライダービルドになる為に生まれてきたような名前じゃん!!!職業は研究所の職員って感じですか。

彼の戦う相手はコロコロ変わるが、基本的には人々を守る為や降りかかる火の粉を払う為に戦う。まあここは主人公に共通してるか。

あらすじ。火星で発見されたパンドラボックスが引き起こしたスカイウォールの惨劇から10年。我が国は「東都」「西都」「北都」の3つに分かれ、混沌を極めていた…このセリフはめっちゃ聞くから覚えなくてもいい。

ライダーのアイテム等は戦兎が制作している。フルボトルは今作の怪人であるスマッシュから取り出した成分を石動美空が浄化する事で獲得できる。即ち怪人を倒せれば倒す程フルボトルが手に入るはずだが、途中から人間相手に戦う事も多くなりあまり見なくなった。何なら強化フォーム用のアイテムは戦兎が開発したりする。

今作の相棒的ポジションの男、万丈龍我。日常シーンも戦闘シーンも愛すべき馬鹿と呼ぶに相応しい大活躍。戦兎と万丈の掛け合いを見てるだけで楽しい。元ボクサー。そんな設定忘れてたな。

邪悪すぎる敵キャラ、エボルト登場。前作のラスボスも大概だったけど、こいつは戯れに地球を滅ぼそうとしている。「…おかえり。」


戦兎が葛藤しすぎ。まあ、やりたい放題やっているエボルトと難波重工とかいう死の商人かつ悪の組織が蔓延ってるせいで日本がめちゃくちゃだしな。仕方ない形とはいえ戦兎が殺めてしまった命もあるし、自身の過去や親も同然だった石動惣一の事と併せると気が狂ってないのが奇跡のレベルではあるかもしれない。

みんなのカシラ、猿渡一海が最高。熱い。様々なモノを失いながら戦う男。本編における彼の最後の戦いは必見。カッコいい。

美空が扮するネットアイドル、みーたんが絡むと途端にポンコツになったり、幻徳とのお互いをディスりあったりする絡みもコメディ的には面白いんだけど、置かれてる状況にそぐわなくてモヤっとする。仮面ライダービルドって全編通して余裕がない状況なので…

微妙にシビアな世界だったり、戦兎がくよくよしたりするけど、意外と悪くない。本編ラストはちょっと微妙か。ただの人間がそんな事していいの?って思う。

仮面ライダーのビジュアルはかなり良い。めちゃくちゃ好き。ビルドもクローズもグリスもローグもカッコいい。

ビルドのベルト、ビルドドライバーはいまひとつ。ボトル2つ挿さないといけないのででかい。ゴーストからずっとでかいのよベルトが。そしてなんでレバーを付けずにいられないんだ?そしてあのドリルみたいな武器もあまり好きではない。

最強フォーム、ジーニアスフォーム。どれだけ天才をアピールしてくるんだ。天才アピールしてくる戦兎と全然性格が違う葛城巧が制作したのが面白い。

このフォームは完全無欠のボトルヤローの名に違わぬビジュアルでフルボトルが刺さりまくってる。てんこもりもここまできたか。フルボトル60本の力を瞬時に扱える設定らしく、多分ハチャメチャに強い。同じような能力を持つ仮面ライダーフォーゼ・コズミックステイツ(スイッチ40個から選んで即交換できる)が泣いてるよ。

ストーリーは結構めちゃくちゃだけど、ライダーかっこいいしギャグも挟んでくるので平成ライダー入門としてはまあまあ良いかもしれない。正義とは、自己とは、守るべきものとは何なのか。何だかまた見たくなってきたな。


仮面ライダージオウ

最後です。平成ライダーの集大成。2クールのディケイドとは違い4クール放送した。

主人公は「進路希望は王様」である他は至って普通の高校生常磐ソウゴ。ある日突然、自称未来人から「50年後に魔王として人々を支配する男」と襲われる。それを諫める未来人や、「我が魔王」と手助けしてくる未来人も現れあれやこれやのうちに仮面ライダージオウに変身。敵は過去の平成ライダーの力を使って人々を怪人に変えるタイムジャッカー。幼少の頃に夢で見た世界の崩壊を現実にしない為、『最低最悪の魔王』ではなく『最高最善の魔王』になる為、ソウゴは平成ライダーの力を受け継ぎながら戦うのだった。

何よりも特徴的なのは平成ライダーが存在する世界だという設定。つまり『ディケイド』の様に世界を渡り歩くのではなく、世界を危機から救ってきたヒーローがその後普通に暮らしているという事。テレビ本編で本人がゲスト出演してくれる。彼らと出会い、親交を深め、平成ライダーの力を受け継いだ『ライドウォッチ』を使用する事でその平成ライダーを模した形態にフォームチェンジする。

記念ライダーらしく、平成ライダーの力てんこもりフォームがある。やはり記念ライダーであるディケイドのコンプリートフォームと似たコンセプト。

この作品だけでも楽しめるが、やっぱり平成ライダー全部見てから見る方がいいかもしれない。

各平成ライダーの登場人物がゲスト出演するいわゆる『レジェンド回』は元作品で出てくる役に差がある。そらゲスト出演だけでは出たくなかったり、人気すぎてスケジュール取れないって人も多いわな。


Wのレジェンドは劇場版でしかも風麺のオヤジって冗談だろ。数える程しか出てないだろ。まあ後半にWの劇場版ライダーであるエターナルが強敵として出てくるのでまだマシではある。クウガなんて同じく劇場版だけで出てきたレジェンドが遺跡と漫画版(当然絵)だからね。五代や一条さんが見たかったのよ。

カブトのレジェンド回が好きでした。やっとアレに認められた加賀美を見られるぞ。

どうしてもレジェンド回に話題を取られがちですが、本編ストーリーもそこそこ面白いです。ソウゴの人柄は本編通して良いやつなんですが、意外と策略を練ったりするずる賢い所もあって、終盤になるにつれてどんどん好きになっていく。そらゲイツくんもデレデレになりますわ。色んなところで王に必要なカリスマを持ち合わせている男でした。これで学力さえあれば王様になる夢も説得力が生まれるだろうにソウゴったらあまりにおバカ。ちなみに勉強しないだけで、やればできる。

ウォズが良い。ミステリアスな男だと思ったら結構ギャグとして扱われる事も多い。前作のビルドほどヤバい世界ではないし、そもそもソウゴがああいう感じなので違和感なく見られる。

最後は…どうなんだろう。平成ライダーの歴史が幕を閉じるという意味ではアリなのかもしれない。でも2作続けて似たラストはあまり褒められたもんじゃないよなぁ…

レジェンドライダーの中でもディケイドとディエンドは準主役級で、ソウゴたちの邪魔をしたり仲間になったりする。


終わり

以上が感想です。やはりとっつき易い作品はW〜フォーゼあたりとかドライブでしょうか。殺伐感が好きなら鎧武やビルドですかね。これが未視聴のライダーを見るきっかけになれば嬉しいです。

劇場版やVシネも感想言いたいけど全部見てる訳じゃないので相当先の話になりますね。

令和ライダー。セイバーはまだ1話しか見ていませんが、ゼロワンは大変面白かったです。

最後まで見た人はすごいな。ありがとうございました。