見出し画像

初めてのフルサイズ100mmマクロにはLUMIXがオススメ!【LUMIX S 100mm F2.8 MACROレビュー】

LUMIX S 100mm F2.8 MACROを購入して2ヶ月ほど経ち、1,000枚以上撮影しました。

300gを切る小型軽量でありながら100mm f2.8というスペックの当レンズを、大きさや役に立つ場面、画質、機能性といった観点で作例とともにレビューしていきます。

F2.8 1/640s ISO100

とにかく軽くて小さい

このレンズの特徴はなんといってもその小ささです。298gという軽さは50mm f1.8よりわずかに軽いほどです。

私はLUMIX S5iiを使っていて、ハクバのインナーボックスにカメラとレンズを入れて持ち歩いています。びっくりするほどピッタリサイズです。

S5iiは標準のダブルレンズキットのレンズもとても小さくて、このサイズのボックスに本体とレンズ2本が入るのですが、ここに100mmマクロが加わることで、

  • 20-60mmと100mmマクロ

  • 50mm単焦点と100mmマクロ
    といった組合せで気軽に出かけることができます。

他社の100mmと比較しても軽い

軽い軽いと言っても50mm f1.8と同じ程度の重さでしょ?と思われる方もいると思いますので、LUMIXの100mmマクロがどれだけ軽すぎるのか見ていきましょう。

まず、LマウントのSIGMA 105mm f2.8 MACROは715gです。2倍以上の重さです。これ1本持ち運ぶなら、前述したように2本持ち歩いた方が断然色んな写真が撮れますね。

他のマウントも見てみましょう。
Zマウントの105mmマクロは630g。これも2倍以上ですね。
RFマウントは685g。軽量でおなじみのEマウントですら602g(90mmマクロ)です。

多少軽いどころか、ダントツで軽いですね。

こんなに軽いと、「メインはズームレンズだけど、とりあえず100mmマクロも入れておくか!」といった気軽な気持ちで持ち運ぶことができますね。
次節以降、「気軽に100mmマクロを持ち運べるメリット」を話していきます。

気軽に100mmマクロを持ち運ぶメリット

2ヶ月使って思った、気軽に100mmマクロを持ち運ぶメリットは以下の通りです。

  • 標準域を軸にしながら、ちょっと離れた被写体も逃さない

  • 圧縮効果が嬉しい

  • 70-200mm f2.8のような浅い被写界深度

順に解説していきます。

標準域を軸にしながら、ちょっと離れた被写体も逃さない

フルサイズの中望遠レンズ、重たいですよね。70-200mmや70-300mmのレンズが人気ですが、f4通しでも700g、800gは当たり前です。

標準域を主戦場にしている私のようなアマチュア写真家の場合、たまにやってくる鳥さんとか遠いところにある花の写真のためだけに望遠を持ち歩くのはコスパが合いません。

コンパクトかつ100mm相当の焦点域で撮影できるレンズがあると、普段は50mm単をつけておいて、ふと鳥を撮りたいときに100mmに付け替えるといったことができます(※一応補足ですが、本当に真面目に鳥を撮るなら300mm/600mmあたりが必要です。あくまで主戦場が標準域で、偶然近くに鳥さんが来ました、みたいな場面を想定しています)。実際、以下のようにフジを撮っていたらハトが来てくれて一緒に撮れたことがありました。

フジをハムハムする鳩さん

圧縮効果が嬉しい

標準域でもハーフマクロや等倍マクロに寄れるレンズは多々ありますし、標準域でよければ小型軽量なレンズも見当たります(一例としてZマウントの50mm F2.8)。

しかし100mmのレンズだと圧縮効果を使って、背景前景を整理した撮影が可能です。

このように画面いっぱいをネモフィラで埋めた写真が撮れます。

70-200mm f2.8のような浅い被写界深度

ここまでの説明を聞いて、カンのいい読者の方は「コンパクトで100mm相当で寄れる、ということであれば、Lマウントだけでも24-105mm F4 MACRO、28-200mm F4-7.1 MACROがあるぞ」と思ったことでしょう。

しかし100mmマクロは「F2.8」まで開放することができます。これが重要なのです。
最短撮影距離に近い状況では、F2.8まで開けるとボケすぎて写真にならないので絞ることが多いです。しかし、数メートルほど被写体と距離が空いている状況においては、F2.8のボケ感はとても重要です(※もちろんマクロ域でもボケて嬉しいことは多いですよ)。

「マクロにしか興味がない」あるいは「圧縮効果/望遠効果にしか興味がない」なら本レンズ以外も有力でしょう。しかし中距離の被写体が浮き上がるように撮れる「100mm F2.8」がコンパクトなことが、当レンズ随一のメリットです。

本記事には貼れませんが、ポートレートで被写体と数メートル離れている局面でとても背景がきれいにボケた写真を撮ることができます。

人の写真で載せられるものが無いのでちょっとした公園の写真を・・・

今から言うことは若干支離滅裂ですが、「100mm F2.8」という被写界深度は、皆さん憧れのナナニッパ「70-200mm F2.8」にも含まれているスペックだと私は捉えています。ナナニッパのスペックのレンズを各社揃えており歴史があるということは、そこに含まれる「100mm F2.8」がマクロ域以外でも使いやすいということの証明ではないでしょうか。

画質

肝心の画質について書いていきます。
以下の写真を見ていただければと思いますが、一番の印象は「とにかく自然」であることです。

近所で撮ったツツジ。街中ですが背景が整理できました

前ボケ後ボケともに存在感が強かったりザワついて固形感があるわけでもなく自然です。また、ピント面からボケが始まるのもなだらかです。レンズによってはボケが滲むような特長があったり、前ボケが硬かい欠点があったり、ピント面からボケの始まりが急すぎて、近距離撮影時に不自然に思うことがありますが、いずれも感じられません。逆に言えば、中距離で被写体を撮影したとき、被写体が浮き上がるような強いボケ感はあまり感じなかったです。そこはポートレート特化の単焦点のほうが優れていると思います。

解像感については必要最低限で、解像感がある意味目立っていることもありません。以下の写真を見ていただければ、テントウムシとその周辺の葉っぱの葉脈がちゃんと写っているものの、過度に立体感があるわけでもないということがわかると思います。

ノートリミング。虫視点になれますね

玉ボケの形も自然です。この写真はF4まで絞りました。背景のバラがきれいな円形の玉ボケです。また、花の写真をよく撮るので逆光も多いですが、絵が破綻したことはほとんどないですね。

F4 1/320s ISO100

総じて、このレンズの味はこれだ!とかわかる写真は撮れませんが、目にした状況や表現したいことをそのまま素直に表現できるレンズだと思います。
まさに「100mm F2.8 マクロ」の撮影体験を経験してみたい、という方にとって、余計な配慮をすることなく被写体に向き合えるレンズです。

機能性

AFの速さはS5M2で使っているところ、まあ爆速ではないが遅くも無いと思いますし、フォーカスリミッターがついているけど意外とFULLのままにしていても晴天の日中ではサクサクAFが動きました。
三脚を使うことがほとんどないので近距離撮影時にはかなり気合を入れてピントを合わせていますが、かなりシビアなピント合わせもこなせているので、ギリギリなんとかなっているかなと思います。

バラのハイライト部分にガチピン

まとめ

被写体にもよりますが、私のように花の写真が好きな方には特にオススメです!ぜひ使っていただきたいと思います。

すでにLUMIXないしLマウントを使っている方はもちろん、マクロレンズ使ってみたいけど現在使っているマウントだと重すぎて持ち運べないかも・・・という方は、機会を見てぜひLマウントの世界にいらしてください。


※途中で貼ったAmazonリンクはアフィリエイトリンクです。

この記事が参加している募集

#カメラのたのしみ方

55,041件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?